キングダム
三顧の礼




はじめての三国志

menu

蜀は古代から独立王国だったって知ってた?

この記事の所要時間: 319

 

 

蜀(しょく)という土地。始皇帝(しこうてい)が天下統一する前から秦(しん)の領土でした。

蜀に独立国家を作るなんていうことは、三国志劉備(りゅうび)がやるまでは

誰もやったことがないんじゃないの、と思いがちですよね。ところがどっこい。

始皇帝による天下統一の95年前までは、独自の文化を持つすっごい独立国が

蜀にあったのです!

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:【蜀漢建国の正統性を斬る】中華を戦慄させた革命家・孔明の後漢イデオロギー

関連記事:驚愕!蜀漢の塩の精製が意外にハイテクだった!

 

 

天下統一前の中国

 

始皇帝が天下統一する前の時代は、春秋戦国(しゅんじゅうせんごく)時代とか、

戦国時代とか呼ばれています。春秋時代は戦国時代よりも昔で、二つつなげて

春秋戦国時代と呼んだりもしますが、天下統一直前の時代は戦国時代です。

 

戦国七雄(せんごくしちゆう)と呼ばれる大きな七つの国と、その他の小国が

天下に割拠していた時代でした。天下のほとんどを占めていた七つの大国は、

秦・楚(そ)斉(せい)燕(えん)・韓(かん)・魏(ぎ)・趙(ちょう)です。

 

 

 

戦国時代の蜀

 

戦国時代の地図を見ると、蜀は秦の領土に含まれているものが多いです。

そういう地図を見て、蜀の土地は昔から秦だったんやね、と思いがちですが、

よくよく見ると、地図に「紀元前315年頃」なんて書いてあったりします。

紀元前316年までは、蜀には「古蜀(こしょく)」と呼ばれる独立国がありました。

紀元前316年に秦に滅ぼされたのです。

始皇帝による天下統一の、たった95年前です。

波動の時代を生きた先人たちから学ぶ『ビジネス三国志

 

古蜀(こしょく)はどんな国?

 

蜀の地には有史以前から文明がありました。ここにあった古蜀の国、春秋時代よりも

もっと前、周(しゅう)の武王(ぶおう)が殷(いん)紂王(ちゅうおう)を討伐した時に、

武王に味方して討伐に参加したそうですが、春秋時代の諸侯の会盟には

参加できなかったそうです。会盟の地から遠かったことと、異民族国家であった

ためでしょう。正史三国志の注釈にしばしば引用されている地誌の『華陽国志

(かようこくし)』には、秦の群臣が蜀のことを「西僻之国、戎狄為隣(西の辺境の

異民族国家)」と言う場面があります。

 

周王朝が衰えると、古蜀の君主は「王」を名乗ったり「帝」を名乗ったりしていますが、

そのあたりのことはメジャーな歴史書『史記(しき)』には記されていません。

中華の歴史とは全然関係ない世界のお話とみなされていたのでしょう。

『史記』にスルーされたのですから、私たちが蜀にあったすっごい独立国のことを

聞く機会がめったにないのも道理です。

 

古蜀のすっごい文明

 

四川省広漢市にある三星堆遺跡(さんせいたいいせき)からは、たくさんの青銅器、

金製品、玉石器などが発掘されています。これらの文物は、殷(いん。紀元前17世紀

頃~紀元前1046年)の時代に、蜀の地にも高度な文明があったことを証明しています。

 

従来、黄河流域で起こった文明がまわりに伝わっていったと考えられていたため、

長江流域にも並行して文明が発展していたことが証明される発見として、

三星堆遺跡は大いに注目されました。殷の青銅器は器、武器、楽器などの道具類が

多いのに対し、三星堆遺跡でみつかった青銅器は神や人の姿をかたどったものが

多くみられ、殷とは異なる独特の文化を持っていたことが分ります。

 

殷の青銅器にひけをとらない精巧なつくりから文明の高さが分りますが、

最も目を引くのは人物像の造形の特異さです。エジプトのネフェルティティの胸像の

ような細長い人頭像に、仮面ライダーディケイドのような目がついているものや、

幅が137cmもある巨大な仮面から、両目にトイレットペーパーの芯を突き立てたように

瞳が突起しているものなど、殷の平べっちゃい饕餮文(とうてつもん。殷の青銅器に

よくついている獣面文様)を見慣れている目から見るとカルチャーショックです。

 

(ネフェルティティだのディケイドだののたとえは私の主観です。興味のある方は

三星堆の画像を検索してみて下さい)

 

三国志ライター よかミカンの独り言

 

蜀の地は、水と緑が豊かで塩田や鉄鉱山もあり、

そこだけで暮らしていける自然環境に恵まれており、天府(てんぷ)の国と呼ばれています。

周囲は山に囲まれており、独立国家を作るにはうってつけの場所です。

 

古蜀が滅んだあとも、後漢(ごかん)初期には公孫述(こうそんじゅつ)が成(せい)

王朝を建てていますし、三国志の蜀が滅んだあとも、五胡十六国(ごこじゅうろっこく)

時代には成漢(せいかん)と後蜀(こうしょく)が建っていますし、五代十国時代には

前蜀(ぜんしょく)と後蜀(こうしょく)が建ちました。

 

日中戦争の時にも、四川に独立政権を建てて日本軍に抵抗しよう、

なんていう論もあったようです。

山に囲まれた天府の国。魏のあった中原(ちゅうげん)あたりとは一味違ったダンジョンです。

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

関連記事:蜀漢(季漢)後期の歴史をザックリと解説!蜀漢を支えた蒋琬、費禕、姜維が活躍した時代

関連記事:蜀漢が滅びたのは張飛達を祀らなかったから?

 

■古代中国の暮らしぶりがよくわかる■

古代中国の暮らし図鑑  

 

 

よかミカン

よかミカン

投稿者の記事一覧

三国志好きが高じて会社を辞めて中国に留学したことのある夢見がちな成人です。

個人のサイトで三国志のおバカ小説を書いております。

三国志小説『ショッケンひにほゆ』

【劉備も関羽も張飛も出てこない! 三国志 蜀の北伐最前線おバカ日記】

何か一言:
皆様にたくさん三国志を読んで頂きたいという思いから わざとうさんくさい記事ばかりを書いています。

妄想は妄想、偏見は偏見、とはっきり分かるように書くことが私の良心です。

読んで下さった方が こんなわけないだろうと思ってつい三国志を読み返してしまうような記事を書きたいです!

関連記事

  1. 【北伐】幻の「長安挟撃作戦」魏延はすでに演習済みだった?
  2. 李儒と三国志 【意外】日本人のほうが三国志を原文で読めるって知ってた?
  3. 諸葛亮は皇帝になろうとしていた?諸葛亮の仰天プランとは?
  4. 【空海KU-KAI】空海が修行した長安青龍寺によかミカンが行って…
  5. 【萌えキャラ三国志】萌えな3武将を選んでみたよ
  6. 周瑜、孔明、劉備、曹操 それぞれの列伝・正史三国志 かつて日本で大流行したカリスマコメント付き三国志が存在した!
  7. 三国志演義の架空キャラを並べてみたよ!
  8. 【出身州別】三国志キャラの性格診断 第一回:司隷(しれい)、豫州…

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

  1. 呉の孫権

おすすめ記事

  1. 元祖そこまで言って委員会!孔融と禰衡の議論がカオス 孔融と禰衡
  2. 司馬懿渾身の迷作?「讌飲詩」について徹底分析!
  3. 程昱(ていいく)ってどんな人?気性の荒いおじいちゃん
  4. はじめての三国志チャンネル 第2回目 – 赤兎馬を飲む 【001】
  5. 陳羣(ちんぐん)ってどんな人?画期的な人材採用法を確立させた魏の政治家
  6. 【週間まとめ】はじめての三国志ニュース16記事【9/5〜9/11】

三國志雑学

“はじめての三国志150万PV" はじめての三国志コミュニティ総合トピック
“広告募集"

はじめての三国志 書籍情報

朝まで三国志 三国志最強のワルは誰だ (桃園出版 三国舎)

著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

  1. 明智光秀 wikipedia

おすすめ記事

安保法案ってなに?三国志で理解する安保法案【今さら聞けない】 『はじめての三国志』の楽しみ方~その1 卑弥呼は殺されたのか? 戦死か? 老衰か?自殺か?【卑弥呼殺害説】 大久保利通と西郷隆盛西南戦争の原因は王道vs覇道の対立だった 【おんな城主・井伊直虎ネタバレ感想】第41話「この玄関の片隅で」 織田信長の桶狭間の勝利は勘違いで起きた! 121話:孔明、後継者姜維(きょうい)を得る 于禁と共に関羽に降伏した浩周と東里袞のその後とは?

おすすめ記事

  1. 【二人の歴史家】姜維の評価をした孫盛と裴松之が下した剣閣戦の評価
  2. 劉禅の性格は?劉禅は暗愚な皇帝だったの?
  3. 【週間まとめ】はじめての三国志ニュース17記事【12/11〜12/17】
  4. 曹操の窮地を何度も救った英雄・曹仁
  5. 朝まで三国志 三国志最強のワルは誰だ(笑) 第1部
  6. 曹操を主人公にしたオススメ小説3選
  7. 【三国夢幻演義 龍の少年】深いい解説その3「疎開の旅」
  8. 【危険】謀略の天才だった陳平の批判がエグすぎる

はじさん企画

袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
編集長日記
はじめての三国志TV
“曹操孟徳" “黄巾賊" “赤壁の戦い" “THE一騎打ち" “夷陵の戦い" “kawausoのぼやき記事" “よかミカンのブラック三国志"
“邪馬台国"

“三国志人物事典"

PAGE TOP