三国志で「桃」と言われると、皆さんもやはり「桃園の誓い」を思い起こすのではないでしょうか。
全ての始まりであり、運命的な出会いであり、夢と希望に満ち溢れた物語の始まり。それが三国志演義の桃園の誓いです。今回はその桃園の誓いと「桃」について、三国志の雑学を少しばかりお話しさせて頂きます。
この記事の目次
桃園の誓い
さてまずは桃園の誓いから桃園の誓いは桃園結義とも呼ばれる、三国志演義での創作シーンです。劉備、関羽、張飛の三人が、桃園……桃の花が咲き誇る庭園で義兄弟となる誓いを行います。
「同年、同月、同日に生まれることを得ずとも、願わくば同年、同月、同日に死せん事を」実際にはこの前に貧しくて困っている人々を救おう、民を大事にしようなどの口上がありますが、この「同年、同月、同日に死せん事を」の部分はとても有名ですね。
三国志演義の全てがここから始まった、そんなシーンです。
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桃園の誓いは実際にはなかった??
そんな桃園の誓いは、三国志演義の創作シーンなのは前述した通りです。では桃園の誓いは実際にはなかったのか?というとそうとも言い切れません。
何故ならば正史の関羽伝に置いて、関羽が「劉将軍(劉備のこと)と死を共にすると誓っています」という言う記述があるからです。
また三国志演義の元になったとも言われている三国志平話において桃園の誓いのような場面があり、後にその場面を張飛が「桃園結義」と呼んでいます。
このため、全てが同じではないでしょうが、実際に三人が桃園の誓いのような誓いをやった可能性があると思われます。
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桃園の誓いの桃の小雑学
さてここから、桃園の誓いの桃について、ちょっとお話をしましょう。桃は中国原産の植物で、生産量も中国が最大です。特に夏に取れるあの瑞々しい桃の果実は、お好きな人も多いのではないでしょうか。
因みに筆者は幼い頃からの大好物で、昔は庭に桃の木がありました。果実の話ばかりしましたが、桃園の誓いで見事な桃の花が咲き誇っているように、春に咲く淡い紅色……桃色の花もまた有名。
古来から雛祭りにも飾られてきました。それでも現在は桃と言えば花よりも果実の方を連想する方が多いのではないでしょうか。
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桃の果実
果実の桃についてもちょっとお話しましょう。日本では山梨や福島などで桃の生産量が高く、山形や和歌山などでも多く生産されています。岡山県では桃太郎伝説もあり、また岡山の桃は袋がけを行って育てることで想像するピンク色の桃ではなく、白っぽい桃が出来上がります。
柔らかく、ジューシーな桃は食べるだけで顔がほころびますが、桃太郎伝説でも分かるように桃は破邪の効果、神聖なものとされてきました。それは原産地でもある中国でも同じです。
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