三国志の武将も登場!道教の神様まとめ

2021年4月4日

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kawauso編集長(石原 昌光)

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kawauso編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務めるほか、紙媒体やWebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者・おとぼけ(田畑 雄貴)

コンテンツ制作責任者

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月に「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感していただけることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。

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老子(ろうし)道家

 

道教は古代中国における三大宗教の一つで、古くは春秋戦国時代の老子(ろうし)や莊子(そうし)の思想を基礎と生まれたと言われています。

 

于吉と張角

 

三国時代とも関わりがあり、黄巾(こうきん)の乱で民衆を率いた張角(ちょうかく)が興した太平道、張陵(ちょうりょう)が蜀群で興した五斗米道(ごとべいどう)は道教の元になっていると考えられています。

 

神様になった関羽(関帝廟ver1)

 

また、道教は数多くの神様が存在しますが、中には関羽(かんう)のように実在する人物が死後に神様となったケースもあり非常に興味深いです。今回はそんな道教の神様の中でも有名な人物をまとめて紹介していきますので、お楽しみに!

 

道教における最高神「三清」

 

三清(さんせい)は道教を形成する重要な神様です。この神様を抜きに道教は語れないといっても過言ではありません。また、道教における最高神は時代によって変わっているのですが、最初の最高神はこの3名から始まりました。

 

・元始天尊(げんしてんそん) 全てのものよりも先に誕生したと考えられていて、宇宙における最高神とも言われています。道教で最初に最高神になった神様です。

 

・霊宝天尊(れいほうてんそん) 太上道君(たいじょうどうくん)とも言い、元始天尊(げんしてんそん)の弟子でもあります。道教の根源でもある道(たお)を司っていて、元始天尊に続いて2番目に最高神となりました。

 

・道徳天尊(どうとくてんそん) 太上老君(だいじょうろうくん)とも言い、道教の始祖である老子を神格化した存在。三清の中では比較的様々な書物に描かれる事が多く、3番目に最高神となりました。

 

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三清の補佐役「四御」

 

四御(しぎょ)は三清と合わせて「三清四御」とも言われる存在で、万物の運用や統治をしている神様の集団です。

 

・玉皇大帝(ぎょくこうたいてい) 玉皇上帝(ぎょくこうじょうてい)とも呼ばれ、現在は実質的な道教の最高神として祀られています。宇宙、地上、地底の三界を統べていて、道教の神様や仙人は玉皇大帝が選出し、使命を与えている言われ、宗派によっては関羽が現在の玉皇大帝(ぎょくこうたいてい)であるという説もあります。

 

・天皇大帝(てんおうだいてい) 古くは天皇星という星を司る神様であったと考えられていて、儒教においては北辰(北極星)を神格化した存在とも言われています。日本における天皇という称号の起源という説も。

 

・北極紫微大帝(ほっきょくしびたいてい) 天皇大帝の弟。玉皇大帝からの命令で雨や風など自然界の現象を統括しています。また、人間界では帝王の象徴として考えられ、皇家の禍福を司る神様です。

 

・后土(こうど) 土地を司る神様の中では最上位の存在であり、四御の中で唯一の女神。社稷(しゃしょく)や山上、城隍(じょうこう)、土地神などの土地に関する神様を取りまとめている存在。

 

上記の他に南極老人(なんきょくろうじん)、太乙救苦天尊(たいおつきゅうくてんそん)の2名を加え、六御とする説もあります。

 

五帝の補佐をする「五佐」

 

古代中国における5人の聖人を五帝と呼びますが、それを補佐する役割が五佐(ごさ)です。補佐する対象は五行思想の属性や方角に対応しています。

 

・句芒(こうぼう) 東、木帝を補佐する役割で、木と春を司る。

 

祝融

 

・祝融(しゅくゆう) 南、火帝を補佐する役割で、火を司る。三国志演義では孟獲(もうかく)の妻が同じ名前ですが、この火の神様の末裔とされています。

 

・蓐収(じょくしゅう) 西、金帝を補佐する役割で、金と秋を司る。

 

・玄冥(げんめい) 北、水帝を補佐する役割で、水と冬を司る。

 

・后土 中央、土帝を補佐する役割で、前述した后土と同じ。

 

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道教における女神

 

后土が女神であることには触れましたが、道教は男女平等を尊ぶ宗教なので女神はまだまだいます。ここで取り上げるのはその中でも比較的有名な神様です。

 

・西王母(せいおうぼ) 古くは殷(いん)の時代から祀られていた神様で、中国神話においては創生の女神として描かれています。元々は半分動物、半分が人間の体の存在として描かれていましたが、後年になると人間態として描かれるようになりました。

 

・九天玄女(きゅうてんげんにょ) 伝説では地震を引き起こす存在であり、鳥の体に人間の頭を持っていたとされています。また、線香の製造業における守護神としても有名。民間伝承では関羽が九天玄女の廟(びょう)にある井戸で顔を洗ったところ赤く染まって赤ら顔になったのだとか。

 

・太陰星君(たいいんせいくん) 月を神格化した神様で、民間では神話に登場する嫦娥(じょうが)、あるいは同じく神話における月の女神常義(じょうぎ)であると言われています。中国の中秋(日本の十五夜)では嫦娥を太陰星君とみなして祀っている場所が多いです。

 

・斗母元君(とぼげんくん) もともとは仏教の神様である摩利支天(まりしてん)で、中国で仏教が盛んになった唐代以前に道教の女神として祀られ始めました。四御である天皇大帝と北極紫微大帝(ほっきょくしびたいてい)の母で、他にも北斗七星として数えられる7人の息子がいます。

 

・媽祖(まそ) 宋代の官吏の娘で本名は「林黙(りんもく)」。名前の由来は出生時に泣かなかったため。一般には「黙娘(もくじょ)」の名で知られています。生前は巫女でもともと災いを予知する力があった、後天的に神通力を得たなどの逸話があり、後に航海や漁業の守護神として祀られるようになりました。

 

・碧霞元君(へきかげんくん) もともとは中国の華北地方で盛んだった山岳信仰が起源であり、「泰山聖母」など泰山を関する異名が多いのが特徴です。中国北部の文化形成に大きく影響したことから南部で盛んだった媽祖信仰と合わせて「北の聖母・南の媽祖」と呼ばれています。

 

・麻姑(まこ) 神話の中に出てくる長寿を象徴する女神で、道教においては八洞神仙(はちどうしんせん)の下八仙(げはっせん)に数えられる神様。もともとは普通の少女だったが、父親に怒られて牢に閉じ込められ、そこから逃げようとした時に異能の力が発現し、神様になったとされています。

三国志の人物が神格化された存在

 

道教では三国志の登場人物も数名神格化されているので、それらを紹介していきます。

 

関帝廟で関羽と一緒に祀られる周倉

 

・関聖帝君(かんせいていくん) 関羽を神格化した存在で、関公や恩主公(おんしゅこう)など様々な呼び名があります。道教系の廟ではたいてい関羽が主神として祀られていて、他にも関平(かんぺい)、周倉(しゅうそう)、廖化(りょうか)、王甫(おうほ)が神格化され、関羽の守護神として一緒に祀られることも多いです。

 

孔明

 

・孔明先師(こうめいせんし) 諸葛亮(しょかつりょう)を神格化した存在。また、張良(ちょうりょう)や姜子牙(きょうしが)といった有名な軍師、宰相を神格化した天枢上相(てんすうじょうしょう)という括りの一人として数えられることもあり、玉皇大帝の補佐をしていると言われています。

 

張飛の男気人生

 

・張聖帝君(ちょうせいていくん) 張飛(ちょうひ)を神格化した存在。この他にも土地を守る城隍や、民を守護する桓侯大帝(かんこうたいてい)として祀られます。桓侯大帝は時代によって様々な人物に姿を変えたとされ、後漢時代は張飛となって長坂橋で民が逃げるまで曹操(そうそう)軍の前に立ちはだかったそうです。

 

京劇コスチューム趙雲

 

・趙聖帝君(ちょうせいていくん) 趙雲(ちょううん)を神格化した存在で、子竜公とも呼ばれます。関羽や張飛と違って非業の死を遂げていないために神格化された時期が比較的遅かったのですが、現在では台湾南部の台南などに趙雲を祀る廟が集中しています。

 

馬超の兜にフォーカス

 

・馬聖帝君(ばせいていくん)&黄聖帝君(こうせいていくん) 馬超(ばちょう)と黄忠(こうちゅう)を神格化した存在。馬超は弟の馬休(ばきゅう)と馬鉄(ばてつ)が、黄忠は幕僚だった厳顔(げんがん)と魏延(ぎえん)が守護神として一緒に祀られています。

 

蜀の皇帝に即位した劉備

 

・劉漢主公(りゅうかんしゅこう) 劉備(りゅうび)が神格化された存在で、台湾の民間で信仰されています。

 

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三国志ライターTKのひとりごと

TKさん(三国志ライター)

 

道教の神様は3600名以上存在するといわれていて、民間信仰なども含めるとその数はもっと多いかもしれません。そのため、全てを把握することは難しいですが、三国志における蜀の武将のように民間で好かれている人物は神格化されている場合もあります。

 

廟によってもどういう神様を祀るかは異なるので、中華圏を旅行する際は各地の廟を巡って珍しい神様を探してみるのも面白いのではないでしょうか。

 

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関帝廟

 

 

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KOEIの「三國無双2」をきっかけに三国志にハマる。
それを機に社会科(主に歴史)の成績が向上。 もっと中国史を知ろうと中国語を学ぶために留学するが 後になって現代語と古語が違うことに気づく。


好きな歴史人物:
関羽、斎藤一、アレクサンドロス大王、鄭成功など

何か一言:
最近は正史をもとに当時の文化背景など多角的な面から 考察するのが面白いなと思ってます。 そういった記事で皆様に楽しんでもらえたら幸いです。

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