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三国志の人物が神格化された存在
道教では三国志の登場人物も数名神格化されているので、それらを紹介していきます。
・関聖帝君 関羽を神格化した存在で、関公や恩主公など様々な呼び名があります。道教系の廟ではたいてい関羽が主神として祀られていて、他にも関平、周倉、廖化、王甫が神格化され、関羽の守護神として一緒に祀られることも多いです。
・孔明先師 諸葛亮を神格化した存在。また、張良や姜子牙といった有名な軍師、宰相を神格化した天枢上相という括りの一人として数えられることもあり、玉皇大帝の補佐をしていると言われています。
・張聖帝君 張飛を神格化した存在。この他にも土地を守る城隍や、民を守護する桓侯大帝として祀られます。桓侯大帝は時代によって様々な人物に姿を変えたとされ、後漢時代は張飛となって長坂橋で民が逃げるまで曹操軍の前に立ちはだかったそうです。
・趙聖帝君 趙雲を神格化した存在で、子竜公とも呼ばれます。関羽や張飛と違って非業の死を遂げていないために神格化された時期が比較的遅かったのですが、現在では台湾南部の台南などに趙雲を祀る廟が集中しています。
・馬聖帝君&黄聖帝君 馬超と黄忠を神格化した存在。馬超は弟の馬休と馬鉄が、黄忠は幕僚だった厳顔と魏延が守護神として一緒に祀られています。
・劉漢主公 劉備が神格化された存在で、台湾の民間で信仰されています。
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三国志ライターTKのひとりごと
道教の神様は3600名以上存在するといわれていて、民間信仰なども含めるとその数はもっと多いかもしれません。そのため、全てを把握することは難しいですが、三国志における蜀の武将のように民間で好かれている人物は神格化されている場合もあります。
廟によってもどういう神様を祀るかは異なるので、中華圏を旅行する際は各地の廟を巡って珍しい神様を探してみるのも面白いのではないでしょうか。
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