張遼は過労死したってホント?曹丕に気に入られて寿命を縮めた悲運な漢

2021年4月29日


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張遼は過労死(1P目)

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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どうして曹丕は張遼を前線に出し続けた

kawauso

 

曹丕はどうして、病み上がりの張遼に無理させてまで呉との戦いに向かわせて、過労で病死させてしまう羽目に追い込んだのでしょうか。それは、どうも黄初六年(225年)の曹丕の詔にヒントがあるようです。

 

李典

 

文帝曰く「215年の合肥の戦いでは、張遼李典(りてん)が歩兵800で賊10万を撃破した。古来より兵を用いてこの様な大勝利を聞いた事がない。この功績は現在に至っても賊の士気を奪うに十分で国の爪牙というものだ」

 

朝まで三国志2017 観客 モブ

 

つまり、合肥の勝利は伝説となり、その立役者である張遼は存在するだけで、呉軍の士気を削ぐレジェンドと化していたとも言えます。実際に孫権が、病み上がりとはいえ、張遼を甘くみるなと言っているので、その効果は抜群だったのでしょう。

 

泣く子も張遼

 

こうなると曹丕は、張遼を前線に出して呉の士気を挫くのがセオリーになってしまい、多少調子が悪かろうと張遼に出てもらうほかにない流れになったと考えられます。

 

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曹丕が人物に入れ込むとロクな事がない

魏の皇帝になる曹丕

 

曹丕が張遼の武力と声望を頼りにし、厚く報いた事自体は悪くないですが、曹丕は気に入った人物にトコトン入れ込んで、度外れて厚遇してしまう悪癖がありました。

 

孟達に猛烈なラブコールを送る曹丕

 

張遼以外にも、蜀から寝返った孟達(もうたつ)を厚遇し過ぎ、魏臣に嫉妬心を起こさせてしまい、曹丕の死後に身の置き場に困った孟達が諸葛亮(しょかつりょう)の寝返り工作に応じたケースもあります。

 

孟達を討伐する司馬懿

 

部下の立場にしても、君主の桁外れの厚遇は、失敗した時の手の平返しを恐れさせる原因になり、重圧を増してしまうだけで、良い事はないでしょう。張遼は頑張りすぎてしまい、寿命を縮めてしまったのです。

 

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三国志ライターkawausoの独り言

kawauso 三国志

 

今回は張遼の寿命を縮めてしまったかも知れない曹丕の厚遇ぶりを解説しました。部下の好き嫌いが激しく、冷たい仕打ちをした事も多い曹丕ですが、逆に好感を持った部下には桁外れの厚遇をし、部下の立場を危うくする厄介な面があるようです。

 

曹操と曹丕

 

この辺りがもう少しマイルドなら、曹操に匹敵する名君と呼ばれたかも知れませんね。

 

参考文献:正史三国志 張遼伝

 

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台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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