読者の皆様、kawausoはただいま大変反省しております。3年以上、キングダムネタバレ予想をしている間に次第にマンネリ化してしまい、上から目線でケチをつけるだけで、批評と銘打つような怠慢をしていたのではないかと…
そこで今回は作者の気持になり、巷で話題の桓騎兵死んだフリ伏兵作戦が本当に可能かどうかを考えてみたいと思います。
キングダム話題のトピックス！
監修者
kawauso 編集長（石原 昌光）
「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。
コンテンツ制作責任者
おとぼけ（田畑 雄貴）
PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。
この記事の目次
桓騎の死んだフリ伏兵 机上では可能
桓騎の死んだフリ伏兵とは、扈輒軍24万人に対し8万人で戦いを挑んだ桓騎の計略です。まず、中央及び右翼の戦場において、数千の兵を死んだフリや逃げたフリで戦場に留めて伏兵にしておきます。
こうして趙軍が残敵を掃討する為に前進した所で後方に放置された伏兵を機動させ、3000の手勢で本陣にいた扈輒に奇襲を仕掛けて討ち取るという方法で勝利しました。問題は、どうやって数千もの伏兵が趙軍に気づかれずに伏兵できたか？ですが、机上の計算では出来なくもありません。
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戦場がとてつもなく広大な可能性
漫画においては、今の戦場については特に地名がなく面積についての言及もありません。戦場の地形は東西を山に挟まれた平地で、左翼、中央、右翼の三軍で戦いが繰り広げられました。
ですので、仮に戦場がものすごく広大で人口密度が希薄なので、桓騎兵はちょっと趙兵の目を盗む事が出来れば死んだフリや穴を掘って隠れる事も可能とも考えられます。
では、どの程度の面積があれば、桓騎兵が趙兵の目を盗んで無理なく隠れられる物理的な間隔を空ける事が可能でしょうか？
断っておきますが漫画では戦場の面積について言及はないので、どれだけ広くても問題はないと仮定します。
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—熱き『キングダム』の原点がココに—
1haに兵士10人なら無理がない
数千人にもなる桓騎兵が1人もバレずに伏兵するには、趙兵との物理的な感覚がかなり開いている必要があります。例えば、兵士と兵士の間隔が100m空いていたとしましょう。
100m離れたポイントにいる趙兵Aが100m先の桓騎兵を見た時にどの程度の大きさに見えるかと言うと、3m先に５㎝の人形を置いたくらいにしか見えません。
具体的には小指くらいの大きさにしか見えない事になります。これくらい離れていた場所で、趙兵と桓騎兵が殺し合いをしていても、その詳細を確認する事は視認では難しいでしょう。
ましてや、相打ちのフリをして桓騎兵が死んだフリをしても100m先からは確認できません。
そこで、今回の戦いの戦場での兵士の密度を1haに10名と仮定します。1haは100m×100mで10000平方mで、これは面積にして3025坪。畳にすると6050畳になります。1haは人間6050人が楽に横になれる広さがあるという事です。
下の写真は沖縄県沖縄市のマンタ公園の俯瞰図ですが、この公園の面積が1haです。そして黄色で囲った丸の部分に人影がありますが1haに10人という事は、この黒い点が10個しかないという事です。
いかがでしょうか？どうしたって広すぎて10名の動きを監視できるとは思えません。これだけの面積があれば、桓騎兵の死んだフリも穴を掘って隠れるのも時間的に容易でしょう。
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戦場全体では、32000haあればいい
では、戦場全体では、どの程度の面積があればいいのでしょうか？
今回の戦いは、扈輒軍24万人に対し桓騎軍が8万人なので合計して32万人。なので、32000haの広さの戦場なら、死んだフリ伏兵は十分に可能です。ちなみにマルタ共和国は31600haなので、扈輒と桓騎がぶつかった戦場はおよそマルタ共和国と同じくらいの面積だと考えていいでしょう。
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中国はでっかいどー！
マルタ共和国と同じくらいの面積の戦場というとデカいですが、それは島国に住む私たちの感想だからです。中華人民共和国の面積は日本の10倍以上もあり、キングダムの時代でも4倍以上はあったと考えられ、なんにしてもスケールがデカいのです。
例えば、2200万人の人口がある北京市の面積は1,680,000haでその巨大さが知れます。このように考えれば、32000haなどというのは中国的スケールから見れば許容範囲であり、机上の計算上桓騎の死んだフリ伏兵大作戦は十分可能なのです。
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