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変わった人物とも仲が良かった夏侯惇
「田疇」という武将がいました。彼はその人徳と知能で、異民族討伐などに大いに貢献しました。
しかし朝廷や袁紹、曹操がその業績を称え、仕官や爵位を与えようとしましたが、彼は「世の中が不安定なのに、自分だけ出世することはできない」とこれらの恩賞や仕官の誘いなどをすべて拒否していました。
曹操は何とか田疇を恩賞を与えようと考え、夏候惇に説得を依頼しました。なんと夏候惇はこの変わり者、田疇とも友人関係にあったのです。
夏候惇は曹操の名前を出さずに、田疇を説得しましたが、彼は「私を理解してくれるはずの将軍(夏候惇)がそんなことを言うなんて、この首を斬って死ぬしかありません。」と脅し、夏候惇も曹操もしぶしぶ諦めたのでした。
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小説では損な役回りをしている夏侯惇
魏が敵役である小説「三国志演義」では敵国の重要武将である夏候惇は、武勇にすぐれているものの、軽率な人物として描かれています。小説での夏候惇は諸葛亮の策略にかかり戦に大敗したり、死に際しては曹操が殺した者の霊たちに遭遇してしまい、驚いてそのまま死んでしまうというあんまりな最期を迎えています。
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三国志ライターみうらの独り言
夏侯惇の逸話の数々は彼の素晴らしい武将ぶりを示しているものばかりでしたね。これほど完全無欠な人物も珍しいですから、「三国志演義」でのちょっと隙がある所も創作として面白いのかもしれませんね。
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