曹操(そうそう)は呂布(りょふ)を討伐しようと考えている最中、
一人の群雄が彼に降伏を申し入れてきます。
その群雄の名は張繡(ちょうしゅく)。
彼は軍師である賈詡(かく)の進言によって曹操に降伏を決意します。
曹操は降伏してきた張繡の居城である宛城に入城した後、宴会を催します。
この時曹操は張繡に「鄒氏(すうし)をもらうぞ」と言われます。
張繡は怒り狂いそうになりますが、典韋(てんい)の迫力にビビり、
しぶしぶ曹操に鄒氏を渡します。
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絶世の美女鄒氏
曹操は鄒氏を張繡から奪い取ると、鄒氏を朝・昼・晩と毎日飽きもせず彼女を
抱き続けます。
絶倫ですね。普通の人間じゃ無理です。
張繡は曹操が鄒氏を抱き続けていると聞くと初めの内は我慢しておりましたが、
次第に我慢の限界に近づいてきます。
賈詡の秘策
張繡の軍師である賈詡は、曹操軍を撃退するためある策を進めておりました。
その策とは曹操を強襲することです。
しかし典韋が曹操のいる幕舎を離れることなく、戟をもって常に守っておりました。
この策を成功させるため賈詡はまず護衛隊の典韋を排除しようと考えます。
賈詡は毒入りの握り飯を典韋の昼食に忍ばせます。
典韋は賈詡の毒入り飯をむしゃむしゃおいしそうに頬張ります。
毒入りと知らずに……。
賈詡は典韋が毒入り飯を食べたとの報告を受けると、
曹操暗殺部隊を送り込みと共に張繡に曹操本陣に強襲を行うように進言。
張繡は賈詡の進言を受け入れ、曹操本陣に攻撃をかけるべく進軍を開始します。
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鬼神の如き働きを見せる典韋
典韋は毒入りの握り飯を食べるとすぐに体に異変が起きます。
彼の体に異変が起きると同時に、音も出さず暗闇から攻撃を受けます。
典韋は動けない体と戟を必死に動かし、敵を何人も倒していきます。
しかし最期は胡車児(こしゃじ)と相打ちになり、倒れてしまいます。
典韋に倒された胡車児は最後の力を振り絞って、
張繡に典韋殺害の狼煙を上げます。
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曹昂の奮戦
曹操の息子である曹昂(そうこう)は鄒氏におぼれる曹操を諫言しに来ていました。
曹昂は外の騒ぎの様子から典韋が亡くなったことを曹操に報告すると、
兵を連れてくるため外に向かいます。
賈詡と張繡は典韋がいなくなった曹操の本陣を包囲し攻撃を開始。
しかし張繡軍が曹操本陣に攻撃を仕掛けようとした瞬間、
曹昂率いる青州兵が突撃してきます。
この突撃により張繡軍の勢いが弱まります。
曹昂は張繡軍の勢いが弱まった隙をついて、
曹操の本陣に名馬・絶影を連れて乗り込みます。
曹操を命がけで守り抜く
曹昂は曹操の元にたどり着くと、父を惑わせた絶世の美女・鄒氏を斬り殺害。
曹操は曹昂が自分のお気に入りである鄒氏を斬り捨てたことに、
凄まじい形相で激怒するも、すぐに自らがおかれた状況を考え、
息子と名馬絶影に全てを委ねます。
曹昂と曹操、青州兵の奮戦により、何とか幕舎を包囲している張繡軍を突破。
その後青州兵が宛城の城門を破壊して張繡軍からの包囲を脱出することに成功しますが…。
曹昂の遺言
宛城の城門を突破した直後、城壁から射られた弓矢に名馬・絶影が当たりますが、
絶影は倒れず駆け続けます。
曹昂は絶影の頑張りにこたえるため、追撃してくる張繡軍を防ぐため奮戦しますが、
彼も弓に当たってしまいます。
曹昂は馬から降り、最後の力を振り絞って大声で曹操に
「私の馬に乗って駆け続けて下され!!」と指示。
曹操は曹昂の指示に従って、彼が乗っていた馬に跨り、
涙を流しながら味方の軍勢が宿営している地に向けて駆け抜けます。
賈詡と張繡は曹操の後方から砂塵を見つけ、彼の追撃をあきらめ撤収してきます。
曹操が美女にうつつを抜かしたせいで、
忠臣典韋や息子・曹昂、多数の青州兵が犠牲となった宛城の戦いが、
幕を閉じることになります。
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