さて水滸伝、花和尚と呼ばれた魯智深のお話、こちらは後編となります。後編ではいよいよ花和尚と呼ばれたように、魯達は魯智深へとメガシンカします(※しません)。
後編の内容も盛り沢山、その最後、最期はまさかこんな、と思う終わりとなるでしょう。よろしければ魯智深がまだ魯達だった頃のお話もしていますので、お時間のある方はそちらからお楽しみ下さい。
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この記事の目次
賞金首になるが助けた老人と娘に再会する魯達
さて紆余曲折の果てにうっかりで人を殺めてしまった、魯智深ことまだ出家していない魯達。逃走の果てに辿り着いたのは代州。すると何やら人だかりができており、そこには立札が立っています。
しかし困った、魯達は文字が読めなかったのです。そこに何やら魯達に声をかけてくる人がいました。その人物を見てびっくり、それは嘗て魯達が助けた金翠蓮、の父、金老人でした。
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坊主になって名を変え仏門に生きる魯智深
金老人は金翠蓮と共に無事に逃げることができ、この地に辿り着きました。そこで良い人が仲人になってくれ、金翠蓮は趙員外という裕福な人物の妾となれたというのです。
妾とは言え今度は金翠蓮も幸福に暮らせており、父親の金老人も幸せになっていました。恩返しにと親子は趙員外に魯達を紹介してくれます。
そこでまたまたびっくり、魯達はお尋ね者になっており、その事を知らせる立札が立っていると言うではありませんか。そしてこの追求から逃れるために、出家を進められるのです。
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でも三日坊主で終る魯智深
趙員外の紹介で、魯達は五台山に入ります。そこで智真長老に見込まれ、有り難いことに師の名を一文字授かり、魯達は魯智深となるのです。
しかしここで問題が起こります。魯智深は、お酒が大好きでした。その上、性格が荒っぽいのです。
一度目はお酒を売りに来た人に乱暴して酒を飲む、更に二度目は肉とニンニクのお料理を酒の肴に飲んで大暴れ。当然ながら酒も肉もニンニクもたぶん酔って大暴れすることも仏門では禁じられています。お師様もこれには魯智深を庇いきれず、追放処分となったのです。
この際に智真長老、後々重要になる「偈」を魯智深に授けています。
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百斤の錫杖を造ろうとして止められる魯智深
ここでちょっと小話を。魯智深の武器、錫杖をこの時に作ってもらうのですが、魯智深は主さ百斤の杖を所望します。しかし宥められ、説得され、最終的に62斤の杖になりました。
この際に「関羽の青龍偃月刀でも重さは82斤だろ!」と言われます。関羽でさえ百斤の得物なんか使ってないぞ!ということでしょうが、ちょっと時代、つまり水滸伝と三国志演義が同時代に生まれている、という繋がりを感じて面白いですよね。
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