40話:義将関羽が曹操に出した降伏の3つの条件

2015年3月9日


 

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曹操は関羽をGET

 

曹操(そうそう)に敗れた関羽(かんう)は、縄を打たれてしまいます。関羽(かんう)は、最初から死を覚悟していましたが、逆に曹操(そうそう)は関羽(かんう)を殺すつもりはありません。

 

関羽VS華雄

 

曹操(そうそう)は、かつて反菫卓連合軍の先鋒として敵将華雄(かゆう)を瞬時に一刀両断した関羽(かんう)の武勇と義理堅い性格に惚れこみ、これを家来にしたいと思っていました。

 

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しかし、忠臣は二君に仕えず(忠誠心がある家臣は二人の主君に仕えたりしない)というのを美学としている武人の関羽(かんう)は、これを拒否します。

 

「くどいぞ、曹操殿、さっさと殺してくれ、、」

 

困った曹操(そうそう)は、関羽(かんう)とは昔からの顔見知りである張遼(ちょうりょう)に説得を頼みます。

 

前回記事:39話:桃園三兄弟、バラバラに、、関羽は曹操に捕らわれる

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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張遼、関羽に説得をする

泣く子も張遼

 

張遼:「関羽、、貴様の気持ちは分かるが、ここでお主が死んだら、残された劉備殿の妻子はどうなるのだ?このまま牢獄にいても劉備殿の消息は分からんし、探しようもないここは、つらいだろうが、曹丞相に仕え、情報を収集してはどうか?」

 

関羽

 

関羽(かんう)は、最初は張遼(ちょうりょう)の説得を拒否していましたが、ここで自分が死んでは、劉備(りゅうび)の妻子を守る事も出来ず、また、同年、同月、同日に死せんと誓った盟約に背く事にもなります。

 

五虎大将軍の関羽

 

関羽(かんう)は、意を決して、恥を忍び曹操(そうそう)に仕える事を決意しますが、同時に曹操(そうそう)に対して3つの条件を出しました。

 

関羽が曹操に出した3つの条件って何?

関羽 3つの条件

 

それは、以下のような条件でした。

 

劉備と4人の妻

 

①劉備(りゅうび)の妻子を罪人扱いせず以前と変わらず尊重して扱う事

 

漢王朝と光武帝

 

②関羽(かんう)は、曹操(そうそう)に降るのではなく漢王朝に降るという事

 

関羽千里行 ゆるキャラ

 

③劉備(りゅうび)の消息が掴めたら、そこがどこであっても自分は、劉備(りゅうび)の下に帰る事

 

曹操

 

曹操(そうそう)は、③については難色をしめしましたが、ここで意地を張って、関羽(かんう)を失うのもつまらないと思い、思い切って、関羽(かんう)の条件を全て呑む事にしたのです。

 

曹操

 

敵に負けたからと言って卑屈にならない関羽(かんう)の態度も見事ですが、いずれ劉備(りゅうび)の元に帰ると分かっていても関羽(かんう)を手元に置いた曹操(そうそう)のベタ惚れぶりも凄いものです。

 

官渡の戦い 騎馬兵

 

曹操(そうそう)は、関羽(かんう)を早速、偏将軍に任命して袁紹(えんしょう)との戦いの最前線に投入する事になります。

 

次回記事:41話:いつかは去りゆくと知っていながら関羽を厚遇した曹操

 

 

 

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kawauso

台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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