55話:劉表のお家騒動に巻き込まれて殺されかける劉備

2015年3月31日


 

劉表 三国志 ゆるキャラ

 

曹操(そうそう)に抵抗して、豊かな荊州を地盤に

独立王国を築いてきた劉表(りゅうひょう)ですが、

もう、60歳を過ぎていて、病気がちになっていました。

 

しかし、劉表には、大きな問題が未解決で横たわっていました。

それが後継者の問題です。

 

前回記事:54話:劉備、再び曹操に敗れる

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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劉表の後継者問題

後継者争い 劉協と劉弁

 

劉表には、前妻との間に出来た劉埼(りゅうき)と現在の蔡夫人の

間に生まれた劉琮(りゅうそう)の両名です。

 

いづれも優秀な人物ですが、劉埼は病気がちである事が玉に傷でした。

 

劉埼は、劉備に好意を持っていたようです。

仕方がありません、すでに父の気持ちは、現妻である蔡(さい)夫人に移り、

後継者争いも、弟の劉琮が有利だったからです。

 

劉埼は、親しく劉備と付き合っていたようですが、

それが、部外者である劉備を思わぬ危機に陥れます。

 



劉表軍の実権を握っている蔡瑁(さいぼう)

 

劉表軍の実権を握っているのは、蔡瑁(さいぼう)という男で、

荊州の豪族であり、蔡夫人の兄でした。

もちろん、蔡瑁にとっては、劉埼は邪魔で妹の蔡夫人が産んだ

劉琮が後継者になってくれた方が有り難いのです。

 

が、今は劉備という他所者の実力者が、劉表に取り入り、

何やかやと劉表の相談に預かっているばかりか、、

あろうことか、もう一人の後継者候補である劉埼の相談に

預かっているではありませんか、、

 

蔡瑁に取って、これが面白い筈はありません、、

 

「劉備は、曹操にも睨まれている実力者、、

放置しておいて、劉埼を後継者に、などと言われては堪らん

今の内に殺しておこうか、、」

 

蔡瑁(さいぼう)は、劉備を宴会に招いて美食を振舞います。

こうして、したたかに酩酊させてから刺客を放って、劉備を暗殺する

という筋立てが出来ていました。

 

しかし、劉表の配下である伊籍(いせき)という男がこれを聞きつけます。

 

「劉備殿、蔡瑁は、城門に兵を伏せてあなたを殺そうとしています。

幸いに南門には兵が配置されていない様子、そこからお逃げなさい」

 

劉備は驚き、直ぐに愛馬、的盧(てきろ)に乗って、南門を逃げ出します。

それに気が付いた蔡瑁は、追っ手を差し向けて追います。

 

劉備は、逃げますが、行きついたのは檀渓(だんけい)という激流でした。

しかし、躊躇う暇はありません、もうじき、蔡瑁の追手が、

劉備を殺しにやってきます。

 

「ええい、ままよ、的盧よ、ワシを助けてくれ!!」

 

劉備は、激流に飛び込みます、、的盧は名馬で、

この激流を泳ぎ切り、見事に劉備を向こう岸に渡してくれたのです。

 

こうして劉備は、とばっちりの暗殺の手から逃れました。

 

それにしても、危機一髪の窮地には、必ず味方を得て、

脱出に成功する劉備の悪運の強さは一級品ですね、、

 

耳で聞いて覚える三国志

次回記事:56話:水鏡先生との出会い。劉備に足りない人材って誰の事?

 

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どうも、kawausoでーす、好きな食べ物はサーモンです。
歴史ライターとして、仕事をし紙の本を出して大当たりし印税で食べるのが夢です。

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台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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