56話:水鏡先生との出会い。劉備に足りない人材って誰の事?

2015年3月31日


 

劉備に足りないもの 三国志

 

蔡瑁(さいぼう)の襲撃を間一髪で逃れた劉備(りゅうび)は、

田舎道を愛馬的盧(てきろ)でトボトボと歩いています。

 

 

「ああ、この荊州にも私の安住の土地はないのか、、

これから、どうすればいいものか、、」

 

20年以上も戦場に身を置いて、知名度ばかりは高くなり、

どこに行っても、その土地の権力者には疎まれて警戒され命を狙われる。

 

前回記事:55話:劉表のお家騒動に巻き込まれて殺されかける劉備

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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とある人物に出会う

 

三国志の主人公劉備は、今、どん底の中で喘いでいたのです。

 

そんな時、劉備は、牛に乗って笛を吹く童子に出会います。

 

童子は、劉備を見るなり、

 

「ああ、あなた様は、黄巾賊討伐の英雄、劉備様ではありませんか?」

と声を掛けてきます。

 

 

「確かに、私が劉備だが、どうして私を知っているのだね?」

 

 

劉備は、こんな草深い田舎でしかも童子が、自分を知っている事に

驚き、思わず尋ねてしまいます。

 

 

「劉備様の事は、いつも水鏡(すいきょう)先生が

お客様方と話題にしていますよ、、漢王朝の復興を願い、

弱き民を思いやる立派な方だと、、」

 

 

水鏡先生とは、一体、どなたですか?」

 

 

劉備が童子に尋ねると、童子は

 

 

水鏡先生は、号を水鏡、本名を司馬徽(しばき)、

字を徳操(とくそう)と言う、偉い学者ですよ」と答えました

 

 

 

童子は、水鏡の身の回りの世話をする小間使いだったのです。

 

 

「すまないが、その水鏡先生に会わせてもらえないだろうか?」

 

劉備は、目前に突然、光明が差したように思い、童子に頼みます。

 



劉備は水鏡先生に会いに行く

雷怖くない 能ある劉備

 

童子は、心良く承諾して、劉備を水鏡の庵に案内します。

 

劉備は、水鏡に会うと、襄陽(じょうよう)の城で

蔡瑁の刺客に追われて命からがら逃げて来た事を包み隠さず話しました。

 

 

もう、40歳を過ぎた大の大人が、自分の恥を臆する事なく語る

これこそ、人を信じて全てを任せる劉備の器でした。

 

 

水鏡は、劉備のかなり恥ずかしい身の上話を淡々と聞いてから、

このようなアドバイスをします。

 

 

「失礼ながら、将軍には、人材が不足しておられるように思います」

 

 

 

劉備は、「えっ?」と違和感を隠しませんでした。

 

 

「お言葉ではありますが、私には、武官には、関羽(かんう)、

張飛(ちょうひ)、趙雲(ちょううん)、

文官には、縻竺(びじく)、孫乾(そんかん)、簡擁(かんよう)がいます。

決して人材が不足しているという事はないと思いますが、、」

 

 

劉備は、水鏡に、そのように反論しました。

すると水鏡は、鋭い目で劉備の人材の致命的欠陥を指摘したのです。

 

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次回記事:57話:劉備はどうやって三国志界の天才軍師・諸葛孔明を手に入れたの?

 

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台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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