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【はじめての孫子】第7回:凡そ戦いは、正を以て合い、奇を以て勝つ。

この記事の所要時間: 415

 

さて、「はじめての孫子」第7回目です。

 

戦わずして勝つのが最上の策であり、戦わざるをえない場合は勝つための態勢を整えてから戦わなければいけない。

ここまで孫子はそう主張しています。

 

しかし、実際の戦場においては偶然の要素がどうしたって絡んでくるものではないか?

 

そういう疑問が出てくるのも当然です。

孫子は戦いにおける偶然性を無視していたわけではありません。

むしろ、その偶然性をコントロールすることこそが、合戦においては重要であると語っています。

 

そして、その偶然性を大きく左右するのが、軍(兵)の勢いであると、孫子は唱えています。

 

前回記事:【はじめての孫子】第6回:勝つために最も大切なことは智謀でも勇気でもなく、緻密な計算

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「形篇」の要点

孫子の兵法 曹操

 

  • 軍を自分の手足の如く扱えるよう、準備を整えよ
  • 戦いとは正攻法と奇策のせめぎあい。そこに、勢いが生じてくる
  • 蓄積された力を一気に放出して、勢いを作れ!!
  • 軍を勝利させるのはその勢いであって個人の武勇ではない

軍隊を手足のごとくコントロールし勝利するための四要素「分数」「形名」「奇正」「虚実」

兵士

 

指揮官がいかに有能であっても、兵士が指揮官の指示に従わなかったり、命令がきちんと伝達できなければ、戦に勝つことはできません。

命令の伝達が遅れ、部隊がのろのろと行動していれば、敵はすかさずその隙をついて攻勢に出てくるでしょう。

 

孫子は指揮官が指揮下の部隊を己の手足のように自在に指揮して勝利するために必要な4つの要素を上げています。

 

ひとつ目は「分数」。ここでは部隊の編成を意味します。

 

軍隊は、小さな部隊が集まって構成されるものですが、その構成人数や装備内容が部隊によってまちまちでは、

それぞれの行動が噛み合わず、全体として上手く行動することができません。

まずは部隊編成をきっちり行うことが重要であると孫子は説いています。

 

ふたつ目は「形名」これは全軍を指揮するための方法のことです。

無線機など、まだ影も形もなかった三国時代、時に数万にも上る大軍を指揮するために用いられたのが、旗や太鼓、ラッパといった鳴り物でした。

 

司馬遷の指揮には、孫武(孫子)が呉王闔閭の前で、後宮の女達を太鼓で指揮する場面が描かれています。

 

この時代、部隊の行動(前進、後退など)を指揮するために、大きな音を出す太鼓や、目立つ旗を使って合図を送っていたのです。

孫子は軍を指揮するために必要不可欠なそうした鳴り物や旗をきちんと用意しろと説きます。

 

みっつ目は「奇正」。

これは定石通りの正攻法と状況に応じて臨機応変に行う奇策をきちんと使い分けることです。

 

そしてよっつ目は「虚実」。

事前の入念な準備を行うことで、装備も指揮系統も充実した軍隊を持って、隙だらけの敵を討つことこそが重要である。

『実際に戦う前に勝つこと』を良しとした、孫子ならではの言葉と言えるでしょう。

 

関連記事:誇りを失ってもなお……『史記』を書いた司馬遷の執念

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四つの要素の中で、一番重要なことは?

呉の軍隊だと分かる兵士0018 kiki

上記の4つの要素の中でも、孫子は特に正攻法と奇策を使い分ける「奇正」を重視していたようで、

奇策と正攻法の使い分けの複雑さ、難しさを別項を用意して説明しています。

 

その内容は、次の項目で説明致します。

 

正攻法と奇策の混沌が、戦いに勢いを生じさせる

発石車 曹操

 

いくら事前の入念な検討と算段を重視し、勝つための準備をしろと唱える孫子ですが、

一方で、彼は戦場の混乱が戦いに思わぬ方向への勢いを生み出すことがあるということを知っていました。

 

戦場において、情勢は常に変化するものであり、定石通りの正攻法だけで勝てるものではありません。

巧みな指揮官とは、状況に応じてさまざまな奇策を打つことができる者であると孫子は説き、

その様子を太陽や星々の動き、あるいは悠久に流れ続ける長江や黄河に例えています。

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