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孔明、天水城の馬遵(ばじゅん)も騙そうとするが姜維に見抜かれる
孔明は同じ方法で天水城主の馬遵も偽手紙で騙そうとしますが、
馬遵の参謀だった姜維がこれを偽手紙と見破ります。
姜維は孔明の罠に掛かったフリをして欺くべきだと馬遵に進言し、
天水城に攻めてきた趙雲と一騎打ちを演じ撃退しました。
孔明はこんな辺境に自分の計略を見破れる人間がいる事に驚き、
姜維と戦った趙雲に姜維について色々質問しますが、
聞けば聞く程、姜維こそ、自分の後継者に相応しいという確信を得ました。
孔明、計略を駆使して姜維を降伏させる
孔明は、姜維を降伏させて、自分の配下にしようと決意します。
そこで姜維の身辺を調べ、彼が母親孝行である事をつきとめます。
孔明は、姜維を馬遵から引き離そうと冀城を攻めるフリを見せます。
「母が危ない」と感じた姜維は天水城から出て冀城の防備につきました。
一方で孔明は捕虜にした夏候楙を使い、天水城の馬遵に
「姜維が蜀に寝返っている」と嘘を言わせます。
次に冀城を守って出てこない姜維をおびき出す為に、
食糧部隊を冀城の近くに配置しました。
姜維「しめたぞ!食糧部隊を奪えば蜀軍は撤退するに違いない」
姜維は罠とも知らずに城から討って出て食糧部隊を襲いますが、
その隙に魏延の軍が冀城を奪ってしまいました。
姜維は罠に掛かった事を知りますが、もはやどうにもなりません。
軍勢を率いて、上司の馬遵がいる天水城に向かいます。
ですが、すでに夏候楙に騙されていた馬遵は、姜維が城門を開けて
くれるように頼んでも孔明の伏兵があるものと信じ込んでいました。
馬遵「この裏切り者めが!!ここを去らないとこうだぞ!」
天水城から矢が降り注ぐに至り、姜維は進退きわまり、
ついに蜀軍に降伏しました。
姜維は孔明の後継者となる事を決意する
降伏した姜維は、下へも置かない手厚い扱いを受けて、
孔明の元に連れてこられます。
27歳と若く聡明で、武勇に優れる姜維を見た孔明は感心し、
「これまでの事は全て、君を降伏させる為の計略であった」と明かし、
その上で自分の後継者として蜀に仕えて欲しいと言いました。
姜維も、孔明の人格の高潔さに打たれ、かつ、そうまでして
自分を見込んでくれる孔明の意気に感じて、蜀に仕える事を決意します。
やがて、天水と安定城も陥落し、馬遵と夏候楙は魏に戻る事も出来ず、
北方の異民族を頼り落ちのびていきました。
三国志ライターkawasuoの独り言
三国志演義に出てくる夏候楙は実在の人物ですが、
実際には長安を守っていただけで孔明と戦った事はありません。
ただ、正史でも演技でも無能な人である事は共通しています。
夏候楙は夏候惇(かこうとん)の息子とは思えない程に無能で女好き、
金儲けにしか興味がない人であり、元々は長安を守っていましたが、
「あんなのに守らせては危険です」という讒言、というより事実の
報告があり、曹叡(そうえい)により洛陽に呼び戻され宮中勤めにされた程です。
また、姜維についての記述は概ね正確ですが、趙雲と一騎打ちをしたり
孔明が姜維を得るために各種の計略を巡らしたというのは
三国志演義のフィクションです。
本日も三国志の話題をご馳走様でした。
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この記事を書いた人:kawauso
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どうも、kawausoでーす、好きな食べ物はサーモンです。
歴史ライターとして、仕事をし紙の本を出して大当たりし印税で食べるのが夢です。
もちろん、食べるのはサーモンです。