袁術祭り

はじめての三国志

menu

はじめての変

邪馬台国ってどんな国だったの?まさに神っていた邪馬台国

この記事の所要時間: 41




卑弥呼 f

 

まず、基礎知識として、「邪馬台国」(やまたいこく)とは、

多くの方がご存知の「魏志倭人伝」(魏志東夷伝内の一つの章)の中で登場し、

広く認知されるようになりました。

これは、陳寿(ちんじゅ)編纂の「三国志」(正史)

の中の一つの章であるということです。

そして、これから邪馬台国が存在したとされる古代を紹介していく訳ですが、

やはり気になるのは、この時代を調べるための資料が少ないということです。

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら




仮面ライダーの始祖?シャーマニズムの国?

光武帝

 

又、日本の古代を描いた物語で、絵や映像として一般的に見られるのは、

戦国時代や江戸時代、幕末以降に比べると格段に少ないのではないでしょうか。

それでもあえて出すと小学館や集英社などが出している学習歴史漫画が筆頭となるのでしょうが、

それ以外の、映画やドラマ、コミックやアニメの中でとなると

なかなか思い浮かびにくいのが実情ではないでしょうか?

「邪馬台国」や「卑弥呼」(ひみこ)と言われても、

文字としての記憶が主になりがちではないでしょうか?

日本史上、特に謎が多い分野なのです。

 

 

そんな中、実は、昭和を代表する漫画家で「仮面ライダー」や「サイボーグ009」の作品で知られる、

石ノ森章太郎が、全48巻から成る「マンガ日本の歴史」(中央公論社)を出しているのです。

 

 

この中に、邪馬台国も卑弥呼も登場します。

第二巻に収められていて、とても詳しく載っています。

 

ただ「古事記」の影響も強く受け、架空物としての要素が濃く、

歴史考証の点から言うと物足りなさがあると思いますが、

謎に包まれた時代ですからそれは仕方ないとも言えるでしょう。

 

また、古代の日本の世界の雰囲気に浸り、

歴史や考古学の分野に興味を持つ切っ掛けとしてもらうことを前提なら、

あるいは、純粋に一つの物語として見るなら楽しめる要素が強いでしょう。

 

作品では、邪馬台国の集落や住宅、

暮らす人々の衣食住といった風俗や卑弥呼がつかえたという

「鬼道」を上手く描写しているように見えます。

そして、「鬼道」を実践している卑弥呼たちを見ていると

「シャーマ二ズム」の要素が強いようで、仮面を被ったシャーマンを連想してしまい、

そこからつい仮面ライダーも連想してしまいます。

 

兎にも角にも、絵で学べる歴史はとても興味深く、

その中でも分かりやすいので、この資料はお勧めと言えます。




邪馬台国の興亡

月 f

 

それでは、ここから邪馬台国の歴史を少し詳しく追っていきます。

邪馬台国が存在したのは、2世紀前後?〜4世紀前後?とされています。

国家成立からは、男の王が代々継承してきたそうです。

しかし、3世紀初め、内乱が起き、男の王では治めきれず、

占いによる神の意思か、民の意思かで、卑弥呼が推薦され、女王・卑弥呼が誕生します。

すると、内乱は治まり、邪馬台国周辺の国々の多くは、卑弥呼に従います。

この周辺の国々を合わせたものが「倭国」(わこく)と呼ばれていました。

 

関連記事:倭国 「魏志倭人伝」 から読み取る当時の日本、邪馬台国と卑弥呼を分かりやすく解説

 

魏に使節を派遣する卑弥呼

曹叡

 

その後、女王卑弥呼は、中国大陸の「魏」(ぎ)の国に使節を派遣し、

忠義の意思を示します(238年のことです)。

当時の魏の皇帝は、明帝と呼ばれた曹叡(そうえい)です。

つまり、あの曹操(そうそう)の孫ですね。

明帝は、卑弥呼に「親魏倭王」の印を与え、倭国は、

事実上、魏に忠節を誓う臣下となり、魏の後ろ盾でもって、

卑弥呼の邪馬台国は、倭国の名主に君臨します。

 

関連記事:【三国志歴史ミステリー】魏の二代目皇帝・曹叡(そうえい)は誰の息子か分からない!?

関連記事:魏の2代目皇帝・曹叡(そうえい)はいったいどんな仕事をしていたの?

 

魏の軍旗を持ち帰りたい卑弥呼

曹丕

 

しかし、なかなか従わない国もあって、特に、

邪馬台国の南にあった?とされる狗奴(くな?)国は筆頭だったようです。

そこで、卑弥呼は再び使者を魏に送り、魏の軍旗である、

黄幢(こうどう)を持ち帰ることを許されます。

それを旗印に、狗奴国との戦に臨むのです。

大国の後ろ盾をもって、敵を倒そうとするのは今も昔も同じでしょうか。

後の、錦の御旗や幕府の将軍家の印籠、20世紀からの現代では、

アメリカ国旗といったところでしょうか。

ただ、21世紀は、その図式に変化が訪れているかもしれません。

再び大陸の国家群の力が増している様子です。

話を戻すと、邪馬台国の卑弥呼は、大陸の強大な武力を背景に、

敵対勢力を武力で抑えつけようとしました。

そして、その戦略の大方は成功したようです。

双方に多くの死者を出しつつ、戦は邪馬台国の勝利で幕を閉じ、

狗奴国は邪馬台国に屈服したというのが現代の一般的な見方です。

卑弥呼は、その戦乱の中か、直後あたりに命が尽きたそうです。

「魏志」によると、女王の死を多くの民が悲しんだそうです。

殉死するものも多数いたそうです。

その後、邪馬台国は、男の王が再び統治しようとしますが、内輪の争いが絶えませんでした。

そこで、再び、女の王が選ばれます。女王・壱与(いよ)です。彼女によって、国内は平定されます。

壱与(いよ)は卑弥呼の路線を引き継ぎ、大陸の魏に忠義の姿勢を示すため、

使いを送り、貢物を差し出し、朝貢(ちょうこう)をします。

こうして壱与の時代は平穏が保たれたとも言われています。

その後の邪馬台国はどうなったのかは、今でも謎に包まれています。

 

関連記事:魏のラストエンペラー曹奐(そうかん)魏の最後はどうやって迎える事になったの?

関連記事:三国最強であった魏はなぜ滅びることになったの?【曹操編】

 

卑弥呼の死後、邪馬台国はどうなったの?

炎 s

 

卑弥呼の死から約150年後、日本史に登場するのは、

強大に成長していく大和の(現代の近畿地方の奈良周辺)「大和王権」の姿でありました。

この「大和王権」が「邪馬台国」を引き継ぐ政権だったのか、

あるいは滅ぼしたのか、それは今も謎であり、

さまざまな説が、その所在地の謎とともに乱立し、議論されています。

それでは、次回は、古代史ミステリーと題して、邪馬台国の所在地の謎に迫ります。

 

参考文献

● 邪馬台国の考古学(魏志東夷伝が語る世界)東潮 著 角川選書

● 邪馬台国の滅亡(大和王権の征服戦争)若井敏明 著  吉川弘文館

● マンガ 日本の歴史2巻(邪馬台国と卑弥呼のまつりごと)石ノ森章太郎 作  中央公論社

● 新訂 魏志倭人伝 他篇(中国正史日本伝①) 石原道博 編訳 岩波文庫

● 邪馬台国論争 (佐伯有清 著 岩波新書)

● 古代史疑 (松本清張 著 文藝春秋)

● 日本書紀 (講談社学術文庫)

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

関連記事:曹真が余計な事をするから邪馬台国の場所が特定出来なくなった?

関連記事:邪馬台国が魏と外交出来たのは司馬懿のおかげ?

 

—古代中国の暮らしぶりがよくわかる—

 




 

コーノ・ヒロ

コーノ・ヒロ

投稿者の記事一覧

歴史好きのライターです。
福祉関係の仕事をしつつ、物書きの仕事も色々としています。

小説や詩なども、ときどき書いています。
よろしくお願いします。

好きな歴史人物

墨子、孫子、達磨、千利休、良寛、正岡子規、

モーツァルト、ドストエフスキー など

何か一言

歴史は、不動の物でなく、
時代の潮流に流される物であると思っています。

それと共に、多くの物語が生まれ、楽しませてくれます。

関連記事

  1. 明の時代の墓から出土した腕時計型の指輪は、後漢時代のダ・ヴィンチ…
  2. 項羽(こうう)ってどんな人?史上最強の孤独な戦術家 Part.2…
  3. 【歴史を変えた名言】この名言によって歴史は変わった「断じて行えば…
  4. 赤兎馬(せきとば)が活躍できたのは武霊王のおかげ
  5. 朝まで三国志 三国志最強のワルは誰だ(笑) 第6部
  6. ひとりしかいない筈なのにたくさんいた? 『皇帝』のお話
  7. 三国志ロワイヤル-みんなのサンロワ-とはどんなアプリゲーム?
  8. 【告白】私はこうして三国志にハマりました!

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

おすすめ記事

  1. 子玉(しぎょく)って誰?三国志にも名前が出る楚の猛将・成得臣
  2. 【素朴な疑問】中国にも梅雨はあるの?霉雨になると関羽の古傷も傷んでいた!
  3. 【三国志の素朴な疑問】呂布は何歳だったの?
  4. 織田信長の息子達の名前がファンキーでかなりやばい!!
  5. 試験に出ます!九品官人法(きゅうひんかんじんほう)の理想と弊害
  6. 【お知らせ】はじめての●●を追加しました

三國志雑学

ピックアップ記事

おすすめ記事

曹叡(そうえい)とはどんな人?曹丕の息子で二代目魏の皇帝 曹彰(そうしょう)とはどんな人?勉強嫌いだが、武を磨いて将来を期待された曹操の4男 曹叡が孔明をDISる文章を発見!孔明はマゾでドけちだ! 【王翦 vs 李牧】信は王翦により苦境に立たされる? 出雲の麒麟児・山中鹿之助の青年期に迫る 信玄の敵は謙信ではなかった?武田家を揺るがす最強の敵出現 【お知らせ】新企画第3弾「はじめての九品官人法」をリリースします。 90話:張任によって龐統討たれる

おすすめ記事

  1. 龐徳(ほうとく)ってどんな人?忠烈な最期を称えられた魏(義)の猛将
  2. これぞ重箱の隅!三国志の時代の調理具・食器特集!
  3. 【結構苦労が多いんです】三国志時代の転職事情が想像以上に複雑だった
  4. 三国時代の経済ってどうなってたの?
  5. 【劉備の初代軍師・徐庶】剣術家から学問の道へ変更したきっかけとは?
  6. もうひとつの宗教団体、五斗米道(ごとべいどう)ってどんな宗教だったの?
  7. 曹操「なんでも上手に使えばいい!屯田制と兵戸制じゃ!」
  8. ケチで有名だった曹洪の子孫はどうなったの?ケチが災いし処刑されかけた曹洪

はじさん企画

袁術祭り
特別企画
異民族
諸子百家
春秋戦国時代
日常生活
はじめての三国志TV
PAGE TOP