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執筆者:kawauso

王翦はどういう性格だったの?キングダムに学ぶつかみづらい男の処世術

この記事の所要時間: 325




王翦

 

キングダムにおいて、対趙攻略戦の総大将に任じられた将軍、王翦(おうせん)

その強さは異常で、魏攻略戦では、魏軍の白亀西(はっきさい)を総大将に立てた

百戦錬磨の廉頗(れんぱ)と戦い、二軍与えられた中の一軍のみで多くの城を陥落させ、

合従軍編では、燕軍に当たり、山岳戦に慣れている敵将、オルドを神出鬼没の

用兵で疑心暗鬼にさせ、山に足止めした上でフェードアウト。

次には、楚の別動隊の前に出現して撃滅させ、函谷関の失陥を防いでいます。

大ピンチの時には、頼りになる王翦ですが、何故か人気はないのです。

その理由とは、一体なんなのでしょう?

 

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李牧に匹敵する智謀を持ちながら、仲間に信頼されない理由とは

王翦

 

このように、大きな手柄を挙げながら、王翦が仲間に信頼されない理由は、

いみじくも、魏攻略戦で廉頗が言った言葉に尽きます。

 

「あくまでも自分本位を貫き、副将の立場を弁えず、

総大将蒙驁(もうごう)の作戦を勝手に変更し、仲間に信頼されないようでは、

とうてい英雄とは呼べん」

 

王翦は、目の周りをマスクで覆い、普段から表情が変わらず、

相手に自分の心を読ませまいとしています。

これは裏を返せば、気を許せる人間が周囲にいないという意味であり、

逆に相手の内心を把握しようという行為でもあるのです。

 

河了貂

 

河了貂(かりょうてん)も、王翦の目は、味方も不安にさせると言っていますし、

人を寄せつけない冷たい光を放っているのでしょう。

 

それに加えて、序列を無視した、事前に通告もない勝手な戦略の変更ですから、

味方であっても、王翦が何を考えているか分からず、

恐怖や不信を生み出していると言えます。




自分の領地を国と呼び敵将を執拗にスカウトする態度

 

王翦の人気の無さには、彼が、自分の領地を国と呼び、敵将でも、

能力があるものは執拗に勧誘する点にもあります。

魏将で、廉頗の配下である弓の名手の姜燕(きょうえん)もスカウトされていました。

 

このような点から、王翦には、自分の国を造る野心があるのでは?

と警戒され、実力がありながら、遥か昭襄王(しょうじょうおう)の時代から、

日陰者として敬遠されていたというのです。

 

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史実の王翦はどうだったのか?

李牧

 

ここまでは、キングダムの設定ですが、事実の王翦も曲者でした。

史実の彼も漫画に劣らぬ戦争の天才であり、謀略で李牧(りぼく)さえ破った

名将ですが、彼が何よりも恐れたのは実は敵では無く、味方でした。

 

もっと具体的に言えば、秦王を恐れていたのです。

 

王翦が、いつから秦に仕えたかは定かではありませんが、

紀元前225年には隠居を願い出る位ですから、

或いは、昭襄王の時代から、仕えていた可能性もあります。

 

だとすれば、かつて、同僚だった白起(はくき)が大きな手柄を立てながら、

宰相、范雎(はんしょ)に活躍を疎まれ、讒言により秦王から死を賜ったのを

リアルタイムで見ている筈です。

 

その軍才において、白起にさえ劣らない王翦は、

それを見て、明日は我が身だと思ったのではないでしょうか?

 

関連記事:【キングダム】李牧を死に追いやる佞臣、郭開(かくかい)とはどんな人?

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秦王政に、恩賞の約束を執拗にねだり小者感PR

王翦

 

この王翦の秦王に対する警戒感は、信(しん)蒙恬(もうてん)

楚攻略に失敗し秦王政が、隠居した王翦を呼び出し、

秦の全軍60万人を預け、函谷関防衛に向かわせた時でも発揮されます。

 

ここで、王翦は、何度も秦王に恩賞の屋敷や土地の事について

確約を取り付けようと使者を出して回答を求めているのです。

 

それに呆れた部下が大事の前にそんな些細な事を

心配するべきではないと言うと・・

 

「今、私は秦の総兵力を預かっている、少しでも私に

野心があると見做せば、秦王は戦が終わってから、

ワシを危険視して即座に殺すだろう。

土地や屋敷の恩賞にしか関心がない小者だと思わせればいい」

 

王翦は自分を危険視するかも知れない秦王政を恐れ、

あえて、天下に野心なんかありません。

恩賞で頭が一杯ですという意思表示をしたのです。

 

秦王政は、王翦の小者ぶりに呆れ、恩賞を約束すると同時に

警戒心を解きました、それにより王翦は天寿を全うできたのです。

人を信じず、徹底して疑い保身に徹した賜物でした。

 

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キングダムライターkawausoの独り言

kawauso 三国志

かたや、王になろうとしているという野心家のキングダムの王翦。

逆に、小者ぶりをPRしてまで、秦王の疑いから逃れようとした史実の王翦。

正反対に見える両者ですが、本当の自分を誰にも悟らせまいと

細心の注意を払っている点は共通しています。

 

キングダムは史実に準拠していますが、キャラクターには、

史実に反しない範囲でのオリジナリティが認められています。

なので、漫画の王翦が史実の王翦に寄っていくのか、

新解釈で王への野望を追い続ける独自の王翦像が描かれるのか、

全く分りませんね。

 

原先生が描く、王翦の今後の行動が楽しみです。

 

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三度の飯の次位に歴史が大好き

10歳の頃に横山光輝「三国志」を読んで衝撃を受け
まずは中国歴史オタクになる。
以来、日本史、世界史、中東、欧州など
世界中の歴史に興味を持ち、
時代の幅も紀元前から20世紀までと広い。
最近は故郷沖縄の歴史に中毒中、、

好きな歴史人物:

西郷隆盛、勝海舟、劉邦、韓信、、etc

何か一言:

歴史は現在進行形、常に最新のジャンルです。

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