ライセンシー募集
項羽vs呂布

はじめての三国志

menu

執筆者:kawauso

民話に出てくる司馬懿がまるで昔話のいじわる爺さんレベル!

この記事の所要時間: 221




陳寿

 

陳寿(ちんじゅ)が書いた正史三国志は、裴松之(はいしょうし)に増補され、

明の時代に至り三国志演義(さんごくしえんぎ)に発展していくまでに

戯曲や寸劇になり中国社会に広がっていきました。

 

曹操の三顧の礼02 荀彧

 

やがて、それらに触発されて民話の中に三国志の英傑達は出現していき、

荒唐無稽ながら、何らかの娯楽、教訓、時代背景を伴い現代まで伝承されています。

今回は、そんな民話の三国志から司馬懿(しばい)について解説します。

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

関連記事:【新企画】朝まで三国志を開催!夜22時~朝6時までノンストップ特別企画!




諸葛亮孔明と司馬懿は学朋だった?

孔明と司馬懿

 

さて、岩崎美術社から発行された、「三国志中国伝説の中の英傑」という本の中には、

諸葛亮孔明(しょかつ・りょう・こうめい)と司馬懿仲達(しば・い・ちゅうたつ)が、

かつて学朋だったという民話らしい荒唐無稽な話があります。

 

昔、孔明がまだ若かった頃、司馬懿と学友だったという話がある。

二人の師は高名な兵法家で、自分の兵法の奥義を孔明と司馬懿のどちらか一方に

継がせたいと思っていた。

 

ある日、師がいつものように講義をしていると山から樵(きこり)が転げ落ちてきた。

それでも師は、構わず講義を続け司馬懿も何事もないように講義を聞いていた。

だが、孔明だけは、樵の所に飛んでいき助け起こしてから戻ってきた。

 

また、ある日の事、孔明の下に「母危篤」という手紙が届いた。

孔明は驚き、即座に師に休暇を願い出て、泣きながら故郷へ戻っていった。

まもなく司馬懿にも「父危篤」という手紙が届いたが、

司馬懿は一瞥して、手紙を一通出しただけで片づけた。




師匠が危篤に陥った時の二人の反応・・

司馬懿

 

それから一年後、師は病に罹り、司馬懿と孔明は交互に看病するようになった。

しかし、師の病はいよいよ重くなるばかりで、とうとう司馬懿が看病している時に

意識不明の重体に陥った。

 

すると、司馬懿は、これ幸いと師匠が隠していた奥義の書を盗み出し、

重病の師匠を放置して、さっさと家を出て行ってしまった。

その時、孔明は薬草を積みに山に入っていて、何も知らなかったが、

ちょうど家へ戻ってきた頃に師匠は目を覚ました。

 

師匠は起き上がり、司馬懿の姿がない事を知り全てを悟った。

そして、寝台の下に隠していた奥義の書を取りだして孔明に告げた。

 

「私が死んだら、亡骸もろとも、家を焼き払いなさい。

そして、どこか遠くに行って、この書の奥義を極めるようにせよ」

 

それからしばらくして、師匠は死んだので、孔明は遺言どおりに、

亡骸ごと家を焼き払い、南陽の臥龍崗(がりゅうこう)に住んで奥義を研究した。

 

司馬懿が奥義の書を開くとそこには・・

司馬懿

 

一方、師を見捨てて逃げた司馬懿は、せしめた奥義の書をさっそく開いた。

すると、そこには延々と白紙が続き、最期にこう書いてあった。

 

「天下を治めるには、親に孝養を尽くし、民を愛さねばならぬ、、

その二つが欠けている人間にどうして奥義が極められよう?」

 

司馬懿は、それを読んで驚くやら悔しいやら腹が立つやら・・

 

司馬懿

 

「あのクソジジィ、ワシを騙しおって、こうなれば力づくだ!」

 

司馬懿は徒党を組んで、師匠の家を襲おうとしますが、その頃には、

家は孔明によって焼き払われ、跡形もありませんでした。

 

司馬懿は奥義が孔明にさらわれた事を知り地団駄踏みますが、

全ては手遅れでしたとさ・・

 

三国志民話ライターkawausoの独り言

kawauso 三国志

 

この民話は、孔明を山から落ちた樵を助けたり、母の危篤に急いで家に戻るなど

人情のある善人として書いている半面で、司馬懿を目的(奥義の入手)以外の

何事にも関心を示さない冷酷な人物に描いています。

 

昔話によくある正直爺さん、いじわる爺さんのような対比ですが、

よくある曹操(そうそう)ばかりでなく、司馬懿も単独で悪役として

扱われている所に特徴があります。

優れた軍師は人格にも優れているのだ!という勧善懲悪的な内容ですが、

三国志演義では兵法でも孔明に劣り、民話では、人格でも落ちる扱いをされるとは、

司馬懿がいささか可哀想でもありますね。

 

関連記事:【衝撃の事実】三国志演義はゴーストライターによって書かれた小説だった!?羅貫中じゃないの?

関連記事:え?曹操が荀彧に三顧の礼?民間伝承の三国志が面白い!

 

—古代中国の暮らしぶりがよくわかる—

 




 

kawauso

kawauso

投稿者の記事一覧

三度の飯の次位に歴史が大好き

10歳の頃に横山光輝「三国志」を読んで衝撃を受け
まずは中国歴史オタクになる。
以来、日本史、世界史、中東、欧州など
世界中の歴史に興味を持ち、
時代の幅も紀元前から20世紀までと広い。
最近は故郷沖縄の歴史に中毒中、、

好きな歴史人物:

西郷隆盛、勝海舟、劉邦、韓信、、etc

何か一言:

歴史は現在進行形、常に最新のジャンルです。

関連記事

  1. 三国志の時代の防犯はどんな方法があったの?三国志時代の犯罪防止法…
  2. 于禁(うきん)は魏でも手柄抜群なのにジェットコースターのような人…
  3. 成り上がり?ネズミが李斯の運命を変えた!
  4. 驚愕!実は名築城家でもあった魏延の意外な才能!
  5. 125話:何で孔明や姜維の北伐は街亭や祁山にこだわったの?
  6. 三国志ライターkawausoが魏を斬る!蜀が中華統一をする方法
  7. これは酷い!韓信、あっさりと親友鐘離昧を売る。韓信の性格に難あり…
  8. 本当に病弱?実は健康に自信があった孔明、寿命を縮めた大誤算とは?…

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

おすすめ記事

  1. 悪女か?恩義に生きた美女か貂蝉の生涯とは?
  2. キミとボクの三国志とはどんなアプリゲーム?
  3. 朝まで三国志 三国志最強のワルは誰だ(笑) 第6部
  4. 王莽(おうもう)ってどんな人?中国史で最初に帝位を譲りうけた人物
  5. 木牛流馬って何?孔明の発明で輸送問題が解消し北伐で大活躍?
  6. 2話:無敵の騎馬軍団を初めて軍に取り入れた趙の武霊王

三國志雑学

ピックアップ記事

おすすめ記事

【はじめての孫子】第4回:兵は勝つことを貴ぶ。久しきを貴ばず 袁術の前をガン無視で通り過ぎた漢達が予想以上に多かったのでまとめてみた 【優劣対決】戦国武将小早川秀秋 VS 蜀の二代目皇帝劉禅一体どちらが優れていたのか。PART2 【男の嫉妬は怖すぎる】スーパーエリート袁術 VS スター劉繇(りゅうよう) 三国志の覇者・呆れるくらいの人材マニアの曹操 なんで孫策と周瑜が義兄弟の契りを結んだの?その驚くべき理由とは? 【ファン必見】2016年スーパーエリート袁術君の活躍まとめ26選 孫権は何であれほど合肥城を狙い続けたの?理由をわかりやすく解説(後半)

おすすめ記事

  1. 【武帝の欲望】あの馬が欲しい!汗血馬を手に入れる為に・・・・
  2. 108話:三国志を牽引した風雲児曹操、志半ばで死ぬ
  3. 【軍師連盟】諸葛孔明の北伐は司馬仲達がいなければ成功していたの?
  4. スーパーDr華佗が曹操に殺された意外な理由に涙・・
  5. 三国志の時代のお祭りは、どんな様子だったの?
  6. 【おんな城主・井伊直虎を見逃した方へ】第十四話「徳政令の行方」の見どころ紹介
  7. はじめての三国志 4コマ劇場 「難攻不落の門」
  8. 三国志の結婚事情、不公平?女は早く嫁がないと罰金があった

はじさん企画

帝政ローマ
特別企画


袁術祭り

異民族
諸子百家
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
はじめての三国志TV
PAGE TOP