中華十弓は実在したの?仁淡兄弟は中華十弓に入れるの?

2017年5月7日


 

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飛信隊に追加された1000名の新入りの中でも異彩を放っている二人、

元猟師の兄弟、仁(じん)と淡(たん)、何が凄いって、

それまで飛信隊にいなかった弓の名手なのです。

それと同時に、にわかにクローズアップされてきた中華十弓の存在、

一体、中華十弓とは、誰と誰なのか?キングダムのおさらいとして考えてみます。

 

 

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監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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中華十弓は史実でも存在したの?

 

古代中国にも弓の名手はいるわけですが、それらが纏まって

中華十弓と呼ばれた事実はありません。

 

キングダムの漫画の中では、趙の武霊(在位BC326年~BC298年)が、

その時代の弓の名手を中華全土から集めて腕を競わせてランク付けした

という説明がされていますが、それもフィクションです。

 

武霊王と言えば、中国史上で初めて胡服騎射を採用した人物なので、

その騎射に引っ掛けての中華十弓だと推測されます。

 

 

中華十弓とは、具体的に誰と誰なの?

 

中華十弓は固定されたものではなく、その時代、時代の弓の達人のようです。

キングダムの世界では、現在、紀元前236年ですから、

武霊王の最晩年からでも62年経過した時代という事になります。

当然、十弓にも世代交代が起きていると考えていいでしょう。

 

武霊王の大会で優勝したのは金令(きんれい)という人物ですが、

どの国の所属か不明ですし、普通に考えると優勝した当時20歳としても、

現在は82歳です。

果たして生きているのか?生きていたとしても現役なのか分りません。

 

まあ、それはさておき、現在の所、分かっている中華十弓は、、

 

①楚の白麗(はくれい)・・・・項翼(こうよく)や信の同年代の名手、将来有望

 

②羌(きょうえん)・・・廉頗(れんぱ)四天王の一人、目が細いが、

弓の貫徹力では誰の追従も許さない力を誇る。

 

③黄離弦(こうりげん)・・魏将、宮元の配下だったが初陣の信に斬られる。

 

④魏加(ぎか)・・・趙将、李牧(りぼく)の側近だったが、一騎打ち中の

龐煖(ほうけん)を援護する為に王騎(おうき)の背中に矢を命中させ

直後、激怒した信に斬られる。

 

⑤仙手備(せんしゅび)・・燕将、中華十弓でも3本の指に入る達人とされる。

現在の所、実力は未知数。

 

⑥青華雲(せいかうん)・・趙将、弓の名手が多い趙でもトップの実力者。

もしかすると、鄴攻めで、仁や淡と激突するかも知れない

 

⑦馬朱離(ばしゅり)・・魏将、神弓と呼ばれた名将だが引退している様子。

仁と淡の父の蒼源(そうげん)は、馬朱離を倒す事を目標としていたらしい。

 

⑧白公(はくこう)・・魏将、仁と淡の父、蒼源と弓勝負をして右目を失った。

引退したわけでも戦死したわけでもないので今後登場するかも?

 

⑨蒼源(そうげん)・・仁と淡の父、猟師だったが徴兵されて

麃公(ひょうこう)将軍の配下になる。

秦では唯一、中華十弓に数えられる名手だったが魏と交戦中に戦死。

 

⑩金令(きんれい)・・所属不明、武霊王の弓術の大会では1位で中華十弓の頂点。

しかし、62年は前の話で今生きていれば80歳を過ぎている・・

 

仁と淡は中華十弓に入れるのか?

 

蒼源の息子で、中華十弓に充分入れるレベルの弓の技術を持つ仁と淡ですが、

二人は中華十弓に入れるのでしょうか?

結論から言うと、今の所はランク外でしょう、仁は列尾で城壁の上の趙兵を

次々と射殺しましたが、淡は人を殺す恐怖心で狙いが定まりませんでした。

もっとも仁も、周辺を味方に守られながらの活躍なので窮地に陥っても

冷静に矢が放てるかは、まだ分かりません。

 

また、キングダムは、兄弟がまんま生き残るケースが少なく、

信も兄弟同然の漂(ひょう)と死別し、秦王政も異母弟の成蟜(せいきょう)と死別、

尾平(びへい)も尾到(びとう)と死別等、縁起でもないレベルで

兄弟の死別が続いています。

 

もちろん、漫然と死別するのではなく、生き残る側に人生の指針を与える役割ですが

そうなると、仁と淡は、どちらかが死ぬパターンなのかも知れません。

 

と言う事は、小太りでパンスト顔の淡が出来ない君のまま戦死して、

兄貴の仁に強い思いを伝えていくか、

或いは、出来損ないの淡を庇って仁が死に、それを契機に淡が中華十弓として

大きく成長していくか、いずれかになるでしょう。

 

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キングダムウォッチャーkawausoの独り言

 

少なくとも二人仲良く中華十弓に名を連ねるというご都合主義は、

キングダムに限っては無いと思います。

原先生って、そんな甘い人じゃないでしょ?

 

ただ、それが鄴攻めの最中に起きるか、次の戦いまで持ち越すかは、

何とも言えないですね。

しかし、鄴攻めは伏線てんこ盛りで、王翦(おうせん)を前に出すので、

あまり弓矢兄弟でエピソードを造って話を引っ張る余裕もないので

あんがいあっさり一方に死亡フラグが立つかも・・

 

 

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台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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