三国志平話
濡須口の戦い




はじめての三国志

menu

三国志の雑学

【衝撃】馬超は漢語が出来なかった?韓遂との不仲の原因を考える

この記事の所要時間: 333





 

韓遂(かんすい)とタッグを組んで曹操(そうそう)に反旗を翻し

潼関(どうかん)の戦いでは曹操をあわや討ち死にまで追い込んだ馬超(ばちょう)

しかし、曹操軍の軍師、賈詡(かく)の黒塗りの手紙によって、両者は仲違いし、

その隙を突いて曹操が勝利する事に成功しました。

ですが、本当に賈詡の手紙が二人の仲を決定的に裂いたのでしょうか?

いいえ!実は、それ以前に不信の種は撒かれていました。

馬超に猜疑心を生んだ原点は、彼が漢語を話せない人だからだったのです。

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:馬超はどんな性格だったの?謎に満ちた蜀の五虎大将軍【前半】

 




 

馬超は、遠征以外で関中から出たことが無いド田舎者

 

馬超に関する記録を読むと、意外な事実に突き当たります。

それは、馬超が長安なり洛陽なりに留学した事がないという事実です。

馬超については、鍾繇(しょうよう)の説得で曹操サイドについて、

高幹(こうかん)や郭援(かくえん)と戦いこれを撃破した記載があるだけで

それ以外では、長安より東に出ている様子はありません。

 

馬超は176年の生まれであり8歳では黄巾の乱に遭遇し、

14歳頃には洛陽は董卓(とうたく)によって焼かれ、

漢朝が騒乱状態で、それ以前のように推挙されて洛陽なりで

郎に取り立てられ、漢族の居住圏で暮らす経験を得ていません。

 

それは、同時に馬超が父の馬騰(ばとう)のように漢人の中で過ごし

漢語に触れ合う機会が無かった事を意味します。

つまり馬超は漢語が、かなり不自由だった可能性があるのです。

 




 

羌族の人望を得ていた馬超は常に異民族の言葉を駆使した

 

馬騰羌族と漢族の混血なので、馬超はクウォーターですが、

彼は羌族の人気を集めていたとされるので、

日常は羌族の言葉で通していたのではないか?と考えられます。

ですので、馬超の周辺に漢語を使う人は少なく、それは必然的に

馬超が漢語を習得する機会を奪ったで事しょう。

 

関連記事:馬騰(ばとう)とはどんな人?馬超のパパで知られる荒れ地の猛将

関連記事:馬騰|北方異民族と戦う西の豪傑達にもっと光をを与えてみた

 

 

北伐の真実に迫る

 

韓遂が曹操と交馬語を交わした時、馬超の言語コンプレックスに火が・・

 

西暦211年、馬超は、曹操が漢中張魯(ちょうろ)を討伐する方針を立てたので、

明日は我が身と恐れ、独立を保持する為に曹操に背いて、

万年反抗期の韓遂と父子の契りを結んで潼関(どうかん)の戦いを起こします。

馬超が率いる羌族の騎馬軍団は、圧倒的な力で曹操を追い詰めますが、

曹操も陣地を築いて対抗したので戦線は膠着状態になります。

そこで、和睦の為に行われたのが、韓遂、馬超と曹操の会見ですが、

最初に会談をしたのは、韓遂と曹操でした。

 

二人はかつて洛陽で共に過ごした旧友でしたが、

曹操は、異民族の言葉を話せないので、

当然、バイリンガルの韓遂が漢語を使って会話する事になります。

この時、両者は馬上で、身振り手振りを交えて旧交を温め、

笑い声が漏れる程であったと言われています。

 

しかし、馬超は漢語が分かりませんから、

韓遂と曹操の会話が理解できません。

 

「あんの二人、なにを楽しそうに話してるべ?

いーくら、和睦の話っちゅーても、仲が良すぎんでね?

もすかして、二人でオラを騙す計画でも、立ててんのが?」

※訛りはイメージです。

いくら邪推しても、漢語が分からない馬超にはどうする事も出来ません。

そして、韓遂に曹操と何を話した?と聞いても、

「なーも、昔、洛陽に居た頃の思い出話をしてただけだべよ」

と笑ってはぐらかされました。

 

(くそっ、韓遂め、いーなかもんだと思っでオラを馬鹿にしただな)

こうして言語コンプレックスから来る不信の上に、

賈詡の黒塗りの手紙が重なり馬超と韓遂の関係は崩壊したのです。

 

 

山陽公載記に馬超の漢語下手を見る

 

その後、色々あり落ちぶれた馬超は、劉備(りゅうび)の世話になるわけですが、

そこで、劉備の厚遇を良い事に、劉備を気安く字で読んでしまい、

激怒した関羽(かんう)張飛(ちょうひ)に殺されそうになったという話が

「山陽公載記」にあります。

 

これは荊州にいて益州に来たことが無い関羽が出ているので信憑性が薄いですが

馬超が片言の漢語しか出来ず、婉曲的な表現が出来ない事で漢人層には

「馬超は生意気」という印象を与えた事が下敷きではないでしょうか?

 

このような悪評判を受けて、馬超は反省し、口数少なくしたので、

今度は、人目には謙虚に見えたのかも知れません。

 

 

三国志ライターKawausoの独り言

 

言語は個人によって習得の振幅が大きく、一年でペラペラになる人も

五十年住んでも、日常会話も出来ない人もいます。

それで考えると、馬超は後者であり、しかも若い頃に洛陽や、

長安に滞在する事も無かったので、余計に漢語習得のハードルが

上がってしまったのではないかと思います。

その意味では馬超は関中で生まれ益州で死んだ群雄割拠の時代ならではの

ご当地ローカル武将だったと言えるでしょう。

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:【はじ三グッズ】可愛い馬超のスマホケース(iPhone/Android対応)近日発売予定

関連記事:馬超はどんな性格だったの?謎に満ちた蜀の五虎大将軍【前半】

 

■古代中国の暮らしぶりがよくわかる■

 




 

kawauso

kawauso

投稿者の記事一覧

三度の飯の次位に歴史が大好き

10歳の頃に横山光輝「三国志」を読んで衝撃を受け
まずは中国歴史オタクになる。
以来、日本史、世界史、中東、欧州など
世界中の歴史に興味を持ち、
時代の幅も紀元前から20世紀までと広い。
最近は故郷沖縄の歴史に中毒中、、

好きな歴史人物:

西郷隆盛、勝海舟、劉邦、韓信、、etc

何か一言:

歴史は現在進行形、常に最新のジャンルです。

関連記事

  1. 被らないのは裸で歩くようなもの?中国人が被っていた冠は何?
  2. 蜀の馬超 馬超(ばちょう)蜀に入った時にはピークを過ぎていた?
  3. ギャップに驚き!禰衡だけでは無かった!Mr.天然、曹植の裸踊り
  4. これはキツイ!健康が回復するかで刑罰が決まる保辜(ほこ)
  5. 【出世の花道】三国志時代の人々はどのように出世した?
  6. 魏延への嫌がらせ人事に込められた諸葛亮の愛
  7. 曹操の同化推進政策がマイノリティ人口問題を引き起こした!?
  8. 73話:孔明、大論陣を張り呉の降伏派を叩き潰す

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

  1. 石亭の戦いで交える曹休と周魴(しゅうほう)

おすすめ記事

  1. 潘濬(はんしゅん)とはどんな人?劉備から孫権に主を代えるも孫権に忠義を尽くした硬骨漢
  2. 【兄者を尋ねて一千里】五つの関所を破るウォンテッド関羽
  3. 【週間まとめ】はじめての三国志ニュース18記事【5/30〜6/5】
  4. 三国志演義と正史で大違い?劉備の恩人、公孫瓚
  5. 成蟜(せいきょう)ってどんな人?史実の通り策士な政(始皇帝)の弟
  6. 【有料記事】古代中国で大火事その意外な消火方法とは?

三國志雑学

“はじめての三国志150万PV" はじめての三国志コミュニティ総合トピック
“広告募集"

はじめての三国志 書籍情報


著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

おすすめ記事

【素朴な疑問】三国志に海上での戦いってあったの? kawauso編集長のぼやきVol.22「今見たいテレビ」 【週間まとめ】はじめての三国志ニュース17記事【10/31〜11/6】 【三国志 魏の歴史事件簿】一体何が起きたのか!?曹芳の時代に起きた事件に迫る!! 張飛の妻は13歳!名門夏侯氏の娘、夏侯夫人 劉表の評価が高いのは三人の名士のおかげだった!荊州経営を支えた名士達 淳于瓊(じゅんうけい)はどんな人?実は無能ではなかった袁紹軍の都督 【荊州獲ったどー!】諸葛亮&愉快な仲間の州乗っ取り計画

おすすめ記事

  1. 月刊はじめての三国志2017年11月号 (桃園出版 三国舎)の販売を開始しました
  2. 甘寧や袁術もびっくり!実は大事にされた料理人(厨師)
  3. 【キングダム】信が王騎の矛を受け継いだのには隠された意味があった!
  4. 【おんな城主・井伊直虎を見逃した方へ】第十六話「綿毛の案」の見どころ紹介
  5. 白馬の王子がいっぱい?三国志女さらい列伝
  6. 【織田信長が明智光秀に殺害される】謎に包まれた本能寺の変:黒幕は誰だ?
  7. 時空を超える関羽、琉球の民話に登場
  8. 【週間まとめ】はじめての三国志ニュース13記事【8/15〜8/21】

はじさん企画

袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
編集長日記
はじめての三国志TV
“曹操孟徳" “黄巾賊" “赤壁の戦い" “THE一騎打ち" “夷陵の戦い" “kawausoのぼやき記事" “よかミカンのブラック三国志"
“西遊記"

“三国志人物事典"

PAGE TOP