『三国志』にまつわる作品に触れていると、
「もしもこうだったら…」
「あぁだったら…」
といつの間にか想像を膨らませていることはありませんか?
そして、数々の妄想を繰り広げているうちに
「もしもこの国で自分が働くことになったら…」
ということを思い浮かべたという人もいるでしょう。
妄想ではあるけれども、きっとあなたはその国で大活躍していたのではありませんか?
しかし、果たして実際にその国に採用されたとして、あなたは妄想通り活躍することができるでしょうか…?
今回は
「もしも蜀で採用されたらあなたは働きたい…?」
をお届けします。
この記事の目次
主君の劉備はでもでもだっての困ったちゃん
蜀の主君は知る人ぞ知る劉備です。劉備は人徳厚く主君としてはもってこいの人物!
その徳で多くの人の心をつかみ、関羽・張飛・諸葛亮・趙雲…その他諸々、様々な名将を部下として迎え入れてきました。
劉備の徳の高さは後世においても評され、『三国志演義』では主役に抜擢されています。
そんな劉備の有名なエピソードといえば、二回り以上年下の諸葛亮を三顧の礼をもって迎えたことでしょう。
そんな劉備が治める国である蜀で採用してもらえたら、きっと自分も劉備に才を見出され、活躍の場を与えてもらえるはず…!と思うのは時期尚早。
もし仮に劉備によって才を見出してもらえたとしても、活躍できるかはまた別の話です。
なぜなら劉備は途轍もなく「でもでもだってちゃん」。
せっかく良い提案をしても
「でもでも…」「だって…」といつまでもうじうじうじうじ…。
全く話がまとまりません。
成都攻略の際には、鳳雛と称された龐統もあえて上策・中策・下策の3つの策を提案して見せるほど。
まぁ、劉備は中策をとるわけですが…。
でもでもだってちゃんな主君・劉備の元で手腕を発揮するには、聞き分けの良くない子どもをうまく転がすお母さん的スキルが必要になるでしょうね。
下手に仕事ができたら大変…嫉妬の炎をたぎらせるお局、関羽・張飛
うまいこと主君・劉備に気に入られたとしても、今度は迫りくる炎に気を付けなければなりません。ジリジリと迫るその炎の正体は…嫉妬。
ふと気づくとデスクの衝立の隙間から関羽と張飛がお局よろしくあなたを睨みつけているかもしれません…。
兄貴ラブな関羽・張飛は三顧の礼で迎えられた諸葛亮に対し、あからさまに嫉妬の炎を燃やしていたことで有名です
特に関羽に至っては漢中王となった劉備が黄忠を後将軍に抜擢しようとした際、諸葛亮に「関羽が納得しないでしょう」と嫉妬の心配をされてしまう始末。
蜀でうまくやっていくためには関羽と張飛の嫉妬をうまくかわさなければなりません。なかなかどうして、神経がすり減りそうですね…。
人によっては嬉しいかも…?キレ者だけれど仕事を抱え込む諸葛亮
でもでも、蜀には皆の希望の光・諸葛亮という人がいる…!そう思う人もいるでしょう。
ただ、この諸葛亮という人は部下に仕事を振ることを一切しません。
主君・劉備の死後は特に自分ですべてを抱え込み、過労によって死ぬという結構残念な人物です。
部下にも「その仕事はあなたがしなければならないことですか?」と言われてしまうほど細かい雑務まで自分で全部やってしまおうとしてしまいます。
人によっては「諸葛亮がやってくれるから仕事せずに済むわ~、ラッキー!」なんて思うかもしれませんが、まっとうな感覚を持っている人であれば、
「自分は信用に足らないのか?」と不安と不満を抱えることになるでしょう。
真のリーダーは仕事を割り振るのがうまいなんて言われますし、諸葛亮にはリーダーの器が無かったのかもしれません…。
兵どもの夢を一瞬で忘れ去る劉禅坊ちゃま
劉備亡き後、諸葛亮や姜維が頑張ってなんとか三国統一を目指します。
しかし、その夢は司馬昭に派遣された鄧艾・鍾会らによって無残にも潰えてしまうことに…。
劉備の忘れ形見である劉禅は自分の身体を縛り上げて棺を担いで魏に降伏。結果、劉禅は安楽公として幽州の安楽県に封ぜられて命拾いします。
その上、司馬昭に招待された宴会で蜀の音楽が演奏された際、蜀の旧臣が涙を流す中一人ヘラヘラ。
司馬昭が蜀を思い出すかと尋ねれば、「いえいえ、ここは楽しく蜀を思い出すことはない」と平然と答える劉禅…。
父・劉備と劉備のために命をかけて戦った臣下たちの夢は…!?
その臣下たちの中には命を賭して劉禅を救った趙雲もいたのに…!?
あなたはこんな劉禅坊ちゃまに仕えたいですか…?
三国志ライターchopsticksの独り言
『三国志演義』において蜀は正義の国として描かれていますが、この国で働くのはなかなか大変そうですね。
私は三顧の礼を受けたとしても蜀では働きたくないです。
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