李粛とはどんな人?董卓からお友だちの呂布に乗り換えた五原郡の人

2020年10月28日


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李粛とはどんな人?(1P目)

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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三国志演義での李粛

三国志演義_書類

 

そんな呂布とおさななじみ(語弊)というプロフィール持ちで登場した割に、あっさりと歴史から退場してしまった李粛。三国志演義ではどうだったのかもご紹介させて頂きます。

 

赤兎馬を可愛がる董卓

 

三国志演義でも李粛は董卓配下に武将として登場、やはり呂布を取り込む役回りです。因みに呂布に赤兎馬(せきとば)を与えるように董卓に進言したのもこの李粛で、こう見ると呂布を取り込むのに何を渡すべきか理解しているような人物とも言えますね。

 

三国志演義ではちょっと活躍してる!

亡くなる孫堅

 

そして三国志演義での李粛のポイントは、武将としての活躍があること!その活躍の場は反董卓連合軍での戦い、ここで李粛は孫堅(そんけん)軍を打ち破ります!

 

袁術、孫堅(犬)

 

まぁ、これは孫堅に兵糧攻め(味方)をやった袁術(えんじゅつ)のサポートのおかげとも言えますが……こういった理由をちゃんと用意しているのは流石三国志演義、と言えますね。

 

孫堅

 

ともあれ正史では呂布の裏切りにしか関わっていない李粛、しっかりと活躍の場があるのはやはり正史がプロフィールに比べてあっさり退場するからの配慮でしょうか?が、その活躍は後の破滅フラグでしかなかったのです……。

 

董卓への不満から、呂布へ

王允

 

敵の(はずの)袁術のサポートがあったとは言え、孫堅を破った李粛。しかしその功績は董卓に評価されず、李粛は董卓に怨みを持っていました。それに目を付けたのが王允(おういん
)
、言葉巧みに呂布と共に董卓から二人を離反させ、李粛は董卓を宮中に連れ出す役目を担当、実行犯・呂布というタッグで董卓を暗殺します。

 

王允と呂布

 

三国志演義では貂蝉と言う存在もあり、王允の謀略の方が光ってしまっているのは少しばかり残念。そしてここからやはり李粛は転落していきます。

 

「末路」と呼ぶのにふさわしく

李カク(李傕)

 

その後、董卓残党との戦いが始まりますが、ここで李粛の相手をするのは李カク……牛輔どこいった?ご安心下さい、李カクと戦う李粛に牛輔は夜襲をかけ、これにより李粛は大負け。

 

呂布

 

そして正史と同じように呂布に処刑されることになりますが、正史では負け戦の責任という処刑ですが、こちら演義では負けたことに怒った呂布がそのまま切り殺す流れ……正に、「末路」というべき最期です。

 

成廉、魏越、呂布

 

思えば呂布と同じように主を裏切った、そして裏切りをさせた李粛。呂布を操縦しているようでまるで操れていなかった最期、そんな終わり方を感じさせますね。

 

三国志ライター センのひとりごと

三国志ライター セン

 

李粛は目立たない武将ですが、それでも呂布と同郷、出会ってからは共に裏切りを経験する、などの関係があるのかと思いきや、最期は敗戦責任からあっさりと退場していきます。

 

そうした面から三国志演義ではかなり小人物として描かれています。しかしそんな李粛とのやり取りから、これからの呂布の転落に繋がっていくと思うと……やはり三国志演義は武将の「膨らませ方」が上手いなぁ、と思った次第でした。

 

参考文献:後漢書董卓伝

 

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セン

両親の持っていた横山光輝の「三国志」から三国志に興味を持ち、 そこから正史を読み漁ってその前後の年代も読むようになっていく。 中国歴史だけでなく日本史、世界史も好き。 神話も好きでインド神話とメソポタミア神話から古代シュメール人の生活にも興味が出てきた。 好きな歴史人物: 張遼、龐統、司馬徽、立花道雪、その他にもたくさん 何か一言: 歴史は食事、神話はおやつ、文字は飲み物

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