姜維は実は降蜀の武将だった!その経緯に迫る

2021年8月16日


 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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諸葛亮、「離間の計」にて姜維を降伏させる

挑発する諸葛亮孔明

 

姜維の才能に驚いた諸葛亮は策を用いて姜維と馬遵を引き離そうと計画します。それは姜維の母への愛を利用したものでした。姜維の母の住む場所に兵を差し向け、姜維がそこに向かった後で「姜維は降伏した」との情報を流します。姜維が魏延と一騎打ちをして魏延を引かせたあと、馬遵の元に帰還します。

 

しかし、馬遵は姜維が降伏したと疑い、城に入れません。他の場所でも拒否され途方に暮れる姜維の前に諸葛亮が現れます。そして、なんとそこには母の姿が!2人は感動の再会をし、諸葛亮は姜維に蜀に降伏するよう説得します。

 

こうして姜維は蜀の武将となったのでした。

 

その後の姜維

楊儀、姜維、費イ

 

小説「三国志演義」では大活躍した姜維ですが、正史「三国志」ではその後は順風満帆ではありませんでした。諸葛亮の後を継いだのは「蔣琬(しょうえん)」そして「費禕(ひい)」でしたが、その時姜維は大軍を率いて諸葛亮の悲願、北伐をすることはできませんでした。

 

北伐したくてたまらない姜維

 

しかし、彼らの死後、姜維は連年の北伐を決行します。その北伐では思うような成果は得られず、蜀の国力を衰退させていきます。

 

剣閣で守りを固める姜維

 

一方宮廷では宦官が跋扈して内政も混乱。そこに魏軍が襲来し、姜維は剣閣で必死に攻撃を防ぎます。

 

前人未到のルートで蜀にたどり着いた鄧艾(トウ艾)

 

しかし、魏の鄧艾(とうがい)が前人未到のルートで成都にせまり、蜀は降伏。

 

剣を石にたたきつけて剣を折る姜維

 

姜維も鍾会に降伏します。

 

鍾会を独立するようそそのかす姜維

 

後に鍾会をそそのかし、反乱を計画しますが失敗し、姜維は殺されてしまいます。魏から降蜀した姜維でしたが、その経緯からか賛同者が少なく、大望を果たすことはなりませんでした。

 

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鍾会特集

 

 

三国志ライターみうらの独り言

みうらひろし(提供)

 

軍事を担当する武将が不足していた蜀にとって姜維の降蜀は、戦力強化になったには違いないでしょう。しかし、それゆえに姜維は自分の能力以上の大きな仕事を背負ってしまい、苦労したのでしょう。ただ、魏にいても姜維は出世できなかったかもしれず、蜀に行ったのは正解だったかもしれませんね。

 

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鍾会の乱

 

 

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みうらひろし

歴史が好きになったきっかけはテレビの再放送で観た人形劇の三国志でした。そこから歴史、時代小説にはまり現在に至ります。日本史ももちろん好きですよ。推しの小説家は伊東潤さんと北方謙三さん。 好きな歴史人物: 呂蒙、鄧艾、長宗我部盛親 何か一言: 中国で三国志グッツを買おうとしたら「これは日本人しか買わないよ!」と(日本語で)言われたのが思い出です。

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