魏の功臣「曹真」の死因とは?「三国志演義」と正史「三国志」の描写の違いを紹介


 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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蜀征伐を決意、しかし

雨の中進軍する曹真

 

230年、連年の北伐により蜀は衰退していると予想して曹真は、曹叡に蜀の征伐を進言します。この案は採用され、曹真は司馬懿と共に二手に分かれて蜀への侵攻を開始します。しかし、30日以上も長雨が降り続き、桟道(崖に杭を打ち、板を乗せた道)は崩壊し、水害も発生しました。やむを得ず魏軍は撤退し、曹真の蜀征伐は失敗に終わります。

 

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曹真の死

幕末 臨終のシーン 亡くなる(死)モブ

 

蜀征伐失敗の翌年、諸葛亮は再び北伐の軍を起こします。その陣中で曹真は病に倒れ、洛陽に帰還します。皇帝曹叡は自ら曹真を見舞うなどしましたが、病状は好転せず、231年に曹真は亡くなります。これ以後、諸葛亮との対決は司馬懿に任せられることになるのです。

 

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英雄の死因

 

 

「三国志演義」での曹真の死

三国志演義_書類

 

正史では陣中で病を発し、亡くなった曹真ですが、小説「三国志演義」ではアレンジがなされています。まず、正史で諸葛亮の北伐に主に対応したのは曹真でしたが、「三国志演義」ではほとんどが司馬懿の仕事になっています。これは司馬懿と諸葛亮をライバルにするためのアレンジなのでしょう。

 

孔明の計画をぶちこわす曹真

 

また、蜀征伐で撤退した際には曹真は諸葛亮に追撃され、策によって命の危機にさらされます。そこで司馬懿に救われるものの、曹真は病に倒れてしまうのです。

 

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英雄の墓

 

 

諸葛亮の手紙

舌戦で煽るのがうまい諸葛亮孔明

 

曹真が倒れたことを知った諸葛亮は曹真に手紙を送ります。

 

しかしその内容は

「無学の若造め」

「戦わないで逃げるのか臆病者!」

「どの面下げて国に帰るのか」

などなど罵倒の言葉ばかりだったのです。

 

憤死する麋竺(モブ)

 

これを読んでしまった曹真はあまりの無念のために死んでしまいます。いわゆる「憤死」というものです。いくら諸葛亮の有能さを示すといっても少しやりすぎなエピソードなような気がしますね。ただ、これがその後の司馬懿との対決を盛り上げるスパイスにもなっています。

 

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ながら三国志

 

 

三国志ライターみうらの独り言

みうらひろし(提供)

 

曹真は自分の恩賞を部下に分け与えるなど、部下にも好かれた人物だったようです。そんな曹真をあんな扱いにするなんて「三国志演義」はちょっと酷いですね。

 

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曹真

 

 

 

 

 

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みうらひろし

歴史が好きになったきっかけはテレビの再放送で観た人形劇の三国志でした。そこから歴史、時代小説にはまり現在に至ります。日本史ももちろん好きですよ。推しの小説家は伊東潤さんと北方謙三さん。 好きな歴史人物: 呂蒙、鄧艾、長宗我部盛親 何か一言: 中国で三国志グッツを買おうとしたら「これは日本人しか買わないよ!」と(日本語で)言われたのが思い出です。

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