孟達の裏切りからココまで分かる!蜀の土地事情

2022年7月13日

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kawauso編集長(石原 昌光)

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kawauso編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務めるほか、紙媒体やWebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者・おとぼけ(田畑 雄貴)

コンテンツ制作責任者

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月に「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感していただけることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。

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孟達

 

蜀(しょく)の武将か、はたまた魏(ぎ)の武将か。蜀書(しょくしょ)にも、魏書(ぎしょ)にもその伝は立てられておらず、いくつかの文が散文されて記録されている武将の一人。それが孟達(もうたつ)です。

 

孟達を討伐する司馬懿

 

元々は劉璋(りゅうしょう)に、そこから劉備(りゅうび)に、そして魏に行き、最期は反逆しようとして司馬懿(しばい)に誅殺された武将。彼の裏切りの歴史……と言っては皮肉が過ぎますが、その足取りと行動から蜀の土地事情が読める所もあります。

 

今回はその辺りをご紹介していきましょう。

 

孟達の情報から詔を発する曹丕

孟達が魏に寝返って歓喜する曹丕

 

さて孟達が魏に降ってから、曹丕(そうひ)にやたら気に入られたのは皆さんご存知のこと。

 

その孟達が曹丕に言った言葉の一つに「蜀の肉は味が薄いので、蜜や飴をかけて味を足しているのです」というものがあります。何を考えたのか曹丕はこれを詔として話したので、歴史に記録されてしまったのですが……この話から、蜀の土地事情が窺い知れるのです。

 

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蜀の土地事情「蜀の肉は味が薄い」

料理人

 

この言葉で気になるのは「蜀の肉は味が薄い」ということ。つまり味わいに欠ける、旨味に欠ける、そういうことでしょう。

 

肉の味わいが薄い理由として考えられるのは、そもそも土地が牧畜に適していない、更に言うと「畜産に回すエサ不足」と言った所でしょうか。つまり蜀の土地自体が痩せており、食料が乏しかった……と考えられます。

 

って、これだけ言うと「おいおい想像で語るんじゃないよ!」と思われるかもしれませんが、とある諺(ことわざ)がこれを補強してくれるのです。

 

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蜀犬日に吠ゆ

 

「蜀犬日(しょっけんひ)に吠(ほ)ゆ」とは、蜀の犬が日に吠える様。これは蜀は雨が降ることが多く、太陽が出る時間が少ないので、珍しく太陽が出ると犬が怪しんで吠える、転じて

 

「物を知らないために、当然であることに疑いを持つ様」を表しています。このような諺ができるということは、昔から「蜀の土地では日が照らない」ことが共通認識であったということ。そして日照時間が短いということは、つまり植物の生育が悪く、食料が育ちにくかったのではないかと推察できます。

 

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蜀の食糧の味付け

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さて食料に乏しいということで、牧畜にもあまり向かず、そこから肉の味わいが薄い、生育状態があまり良くない食肉を食べていた。これに味を足すために、蜂蜜などで味を補った、というのは想像ができますね。

 

そもそもとして素材の味が無ければ食べ応えがないですし、味付けで補うというのは普通のことです。で、ここで味付けのお話に移りましょう。

 

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鍾会の乱

四川料理

伊尹 料理人

 

皆様も四川料理(しせんりょうり)はご存知でしょう。この四川料理、現代ではイメージとして「辛い」がありますが、その昔はどちらかというと「甘い」ものであったそうです。

 

この四川料理は四川で形成されたのですが、形成されたのは秦(しん)から三国時代にかけてと言われ、そもそも四川地方では砂糖生産が盛ん、更には後に塩も盛んになり、味付けが濃くなっていった、とされています。

 

この辺りも、当時から素材の味を補うために調理方法が考えられていった、ということでしょう。つまり孟達が言った「蜀の肉は味が薄い」というのは、現代から見ると四川料理の成長過程、という見方ができるのではないでしょうか。三国志(さんごくし)から見る料理の歴、そう思うと何だか感慨深いですね。

 

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妄想タイム

三国志を語るセンさん

 

で、ここでふと考察……というよりも妄想タイムになります。人が一番美味しいと感じるのは、まず食べなれたものです。そして同じくらい大事なこととして、安心感、があるのではないかと思います。

 

不安な中で、緊張している中では食べ物の味が分かりませんものね。そう考えると、初めて食べるものよりも食べなれた家庭の味の方を好むのは、理に適っていると思います。ここまで言えば何が言いたいのか、大半の人が察して下さったことと思います。

 

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「あれがもう一度」

孟達と孔明

 

そう、孟達が再度魏を裏切ろうとした、それは「故郷の味が食べたかった」からなのではないでしょうか!?

 

まだ曹丕や夏侯尚(かこうしょう)なんかが生きていた頃は良かった。ふと「ああ、そう言えば蜀の肉は味が薄かったなぁ」そう思い返すだけだった。でも曹丕も夏侯尚ももういない。周囲からは白い目で見られ、気が休まらない中で。ふと昔食べた肉の味……帰りたい、もう一度……!!

 

まぁ孟達は別に蜀で生まれ育ったようではないみたいなのでそこまでではないと思いますが(台無し)。ふと「孟達がどうしてわざわざ蜀の料理の味なんかコメントしたんだ?」と思って、妄想して見た次第にございました。

 

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三国志ライター センのひとりごと

三国志ライター セン

 

孟達はどうしてもあっちこっち行き過ぎたために、あんまり良いイメージはないように思いますね……更に言うと、独立した伝(つて)がないので余計に分かりにくい人物です。じゃあどこに伝を立てられるかと言うと、蜀でも魏でもちょっと立てにくかったのでしょうか。

 

法正と孟達

 

あとイメージとして、法正と友達だったり、曹丕と友達だったりと、なんかアクが強い人と良く仲良くする人だなーと思いました。もうちょっと深堀してみた人物ですね、孟達。

 

センさんのとぷんver2

 

ちゃぷり。

 

参考文献:太平御覧 答韋中立論師道書

参考記事:四川料理

 

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両親の持っていた横山光輝の「三国志」から三国志に興味を持ち、 そこから正史を読み漁ってその前後の年代も読むようになっていく。 中国歴史だけでなく日本史、世界史も好き。 神話も好きでインド神話とメソポタミア神話から古代シュメール人の生活にも興味が出てきた。 好きな歴史人物: 張遼、龐統、司馬徽、立花道雪、その他にもたくさん 何か一言: 歴史は食事、神話はおやつ、文字は飲み物

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