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董卓の逸話の数々とは?三国時代の先駆けとなった暴君誕生秘話

2021年9月30日


 

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董卓

 

董卓(とうたく)」は後漢末期に権勢を奮い、彼を打倒するために後の「三国志」を彩る主要メンバーが集ったことで有名ですね。そんな董卓、国を揺るがした「暴君」として様々な逸話を持っています。

 

董卓(君主論)

 

今回の記事ではそんな董卓の逸話の数々を紹介していきましょう。

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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異民族に入り込み、彼らを手なずける董卓

羌族

 

董卓は涼州隴西郡(りょうしゅうろせいぐん)の出身で、そのあたりは異民族である「羌族(きょうぞく)」も多く住んでいる地域でした。

 

異民族を倒す若き董卓

 

董卓は若いころから腕っぷしが強く、そんな「羌族」の中にも入りこみ、彼らに顔を売り次第に親しくなっていきました。

 

朝まで三国志 董卓

 

普段は地元で農業に従事していましたが、羌族の顔役が董卓を訪ねてくると、董卓は自分の牛を殺し、その肉でもてなしたといいます。

 

 

 

盗賊の取り締まりや、異民族の討伐のプロとなる

羽林騎時代の若き董卓

 

そんな董卓の評判が広まったのか、彼は盗賊の取り締まりの担当役人に抜擢されます。のちに異民族の「胡族(こぞく)」が侵略してくると、董卓はその度胸の良さを買われ、涼州の巡察官にも任命されます。

 

董卓

 

そして異民族との戦いで目覚ましい戦果をあげ、その後は「黄巾(こうきん)の乱」が起こるまではもっぱら「異民族鎮圧のプロ」として活躍していました。

 

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黄巾賊

 

 

人並み外れた腕力で馬を自在に操った

董卓

 

董卓は戦場ではとても勇猛であり、腕力にはかなり自信があったといいます。戦では彼はもっぱら「騎兵」を指揮しましたが、特技として「弓袋を馬の両側に就け、馳せながら左右の腕のどちらからもでも射ることが出来た。」と史書に記載されています。董卓と言えば「肥満」のイメージですが、この逸話からは少なくとも若いころはスリムだったことがわかりますね。

 

地方で勢いを増す董卓、でも中央には従わない!

暴れまわる黄巾賊

 

董卓は異民族討伐で成果を上げていましたが、そんな時に「黄巾の乱」が発生します。これまでの戦果から董卓も近衛軍の司令官に抜擢され、黄巾族討伐に駆り出されますが、惨敗し、免職されてしまいます。

 

韓遂

 

しかし、騒乱はやむことは無く、またしても呼び戻され、異民族と組んで反乱を起こした「韓遂(かんすい)」らを撃退します。この戦いで董卓は羌族の大軍に包囲されますが、ここで魚を獲るふりをして川をせき止め、堰の下を通って密かに包囲を抜け出します。

 

君主論 董卓

 

その後に堰を切ると川の水があふれ、羌族は追撃することが出来なくなってしまいました。董卓の策略の上手さを示す逸話です。彼の田舎の荒くれ者揃いの軍は勢力を拡大し、中央からも召し出しの命令が出されますが、董卓はこの命令を無視し、地方で力を蓄えることになるのです。

 

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潼関の戦い

 

 

一気に政権を掌握する董卓

何進

 

後漢の「霊帝(れいてい)」が亡くなると、大将軍の「何進(かしん)」は対立関係にあった宦官殲滅のクーデターを計画し、圧力のために武力で鳴らす董卓を呼び寄せます。

 

小帝(少帝劉弁)

 

その進軍途中、董卓は運よく都の混乱から逃亡していた「少帝(しょうてい)」と「陳留(ちんりゅうおう)」(後の献帝)を保護することに成功します。「玉」を手に入れた董卓は勢いそのままに都を制圧してしまいます。

 

進軍する兵士a(モブ用)

 

この時董卓の軍勢は実はわずかでしたが、董卓は一計を案じます。それは四、五日おきに、夜間の四つの城門から兵士をひそかに城外に出し、翌日に軍旗や太鼓で勇ましく入城させ、「またもや軍勢が到着!」と宣伝させたのです。これにより、董卓は自軍を大きく見せることに成功したのです。

 

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まだ漢王朝で消耗してるの?

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みうらひろし

みうらひろし

歴史が好きになったきっかけはテレビの再放送で観た人形劇の三国志でした。そこから歴史、時代小説にはまり現在に至ります。日本史ももちろん好きですよ。推しの小説家は伊東潤さんと北方謙三さん。 好きな歴史人物: 呂蒙、鄧艾、長宗我部盛親 何か一言: 中国で三国志グッツを買おうとしたら「これは日本人しか買わないよ!」と(日本語で)言われたのが思い出です。

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