西遊記と言えば三蔵法師はもちろん、お供の妖怪たちもかなり個性的で魅力的なキャラクターですね。ちょっと反抗的だけど決める時はばっちり、ハイパー何でもできちゃう悟空。
おとぼけて食べることが大好き、気のいい豚さんな八戒。そして……ちょっと目立たない三番目のお弟子さん、河童の沙悟浄。……というイメージをお持ちでは?ですが実は……沙悟浄は河童ではなかったって知っていますか?
今回はこの沙悟浄と河童に付いてお話しましょう。
この記事の目次
沙悟浄の生まれ
さて、沙悟浄はそもそも元から妖怪だった訳ではありません。嘗ては天界で近衛兵をしており、捲簾大将と呼ばれていました。
しかし、ある日開かれた蟠桃会でうっかりお皿を割ってしまいました。このお皿は水晶でできた皿で、天帝様のお気に入りの宝物だったのです。これで怒った天帝様、鞭打ち八百回というキツイ罰を与えます。しかもこれで終わりではありませんでした。
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捲簾大将が落とされた果てに
捲簾大将は下界に落とされることになりました。更に七日に一回、鋭い剣が飛んできては脇腹を貫くという罰まで加わります。最早拷問です。下界に落とされた辛さ、永遠に続く痛みと苦しみ、寒さ、飢え……苦しみの果てに、彼は妖怪へと変貌してしまいます。つまり天帝が作り出した妖怪じゃないか!
こうして妖怪に変じてしまった彼は、流沙河に住み着き、そこを通りかかるお坊さんを襲っては喰らっていたのでした。
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通りかかったのは菩薩様
さてある日、そこを通りかかったのはかの有名な観世音菩薩様。かの方は三蔵法師のお供となる人物を探していたのです。
相手が誰かも気付かずに襲い掛かる捲簾大将ですが、お供であり、弟子の恵岸行者(封神演義で出てくる木吒)阻まれます。
ここで相手がただものではないと気付き、平伏して慈悲を乞いました。
観世音菩薩は彼にこれからやってくる僧のお供となって天竺まで行くこと、そして法名として「沙悟浄」の名を与えられるのでした。
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そうして
そして三蔵法師の到着を今か今かと待ち望んだ沙悟浄は、三蔵法師ご一行が通りかかると平伏して仲間になることを望み……とかではなく、普通に襲い掛かります。(学習……)
まあ最終的にちゃんとお供になるのでたぶんサービス的なバトルシーンはお約束なんでしょう。こうしてお供の一人となった沙悟浄は「剃髪して」三蔵法師ご一行と旅をするのでしたとさ。
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