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世説新語に書かれている曹操と袁紹の花嫁略奪がシュールすぎ(笑)

この記事の所要時間: 316




官渡の戦い 曹操 勝利

 

共に反董卓軍として立ち上がり、のちに官渡の戦いでぶつかり合う

曹操(そうそう)袁紹(えんしょう)ですが、彼らは若者の頃、交流がありました。

 

宋の時代に編纂された、後漢から東晋までの逸話集、『世説新語』には、

二人の面白いエピソードがのっています。

 

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花嫁泥棒

曹操&袁紹花嫁泥棒

 

曹操と袁紹は、とある結婚式が行われている家に忍び込みました。

夜になると、「泥棒だ!」と叫んで、家の人たちを混乱させ、その隙に

花嫁をさらって逃げるのです。

 

ところが逃亡中、袁紹がいばらの茂みに落ちて、身動きが取れなくなって

しまいました。

すると曹操はこう叫びました。

 

「泥棒はここだ!」

 

袁紹は慌てます。

慌てて、火事場馬鹿力が出たのでしょう。

茂みから抜け出して、無事に逃げおおせることができました。

 

……なんですかこのエピソード。すっごい萌えます!(私が)

 

これは書けということですね!?

書いてしまいますよ。『明珠新語』(造語)

 

以下、妄想小説なので、閲覧注意です。

 

 

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〈花嫁は貴公子と奸雄に略奪される〉*閲覧注意

三国志 植物

 

赤いろうそくの炎が、赤銅色の蓮型をした香炉を照らす。

もったりと白い煙が立ちのぼり、青い帳の下ろされたこの部屋に

つややかな香りを充満させている。

 

(もうすぐ、夫となる方がいらっしゃる……)

 

花嫁は静かにためいきをついた。

結婚とは、親が定めるもの。

たとえ心に想う人がいたとしても、それは一生胸に押し込めておく

ことしかできない。

 

(あの方のようにとは言わないわ。けれどせめて、夫となる方が、

優しい人ならいいけれど)

 

もう一度ため息をついたとき、にわかに外が騒がしくなった。

立ち上がり、帳に耳を当てて、外の様子をうかがってみる。

 

「泥棒がいるぞ!」

 

今宵はめでたい婚礼の宴席。

宴の行われている正殿や前庭には、玉石で龍をかたどった置物や、

秘色の陶器など、高価な装飾品が溢れている。

不埒者は、それらの宝物を狙ってこの屋敷へ入り込んだのに違いない。

 

(どうしましょう)

 

このままここに潜んでいるべきなのか、出ていくべきなのか。

答えが出せずにたたずんでいると、何者かの足音が近寄ってくるのが

聞こえた。

 

(まさか、泥棒がこっちへ来るの?)

 

花嫁は恐ろしさのあまり、床にへなへなと座り込んだ。

そこへ、青い帳を波のように揺らめかせて、人影が現れる。

 

「小姐(シャオジエ *お嬢さんの意味)、ここか!?」

 

そこに立っていたのは、まるで花婿のような赤い頭巾を巻いた男だった。

恐ろしさに頭を抱え、石のように身を小さくしていると、

ふっという笑い声が降ってきた。

 

「俺だよ。孟徳(もうとく*曹操の字)。顔を上げて」

 

花嫁は跳ね上がるように顔を上げる。

目の前の男は、目深につけていた赤い頭巾を剥ぎ取った。

見知った精悍な顔が現れ、花嫁は驚愕する。

 

「孟徳? どうしてここに」

「君が他の男の花嫁になるって聞いてね」

「で、でも、さっき泥棒が」

 

孟徳は不敵な笑みを浮かべた。

 

「ああ、あれね。本初(ほんしょ*袁紹の字)も来ているんだ」

「ええっ、本初もここへ!?」

「そ。二人で、大切な宝物をいただきに来たってわけ」

「そんな。あなたたちが、泥棒みたいな真似をするなんて……」

 

孟徳は遠慮のない態度で青蘆に踏み入り、花嫁の真紅の袖を取った。

花嫁は身をよじって抵抗する。

 

「どういうつもり!? 私を人質にするの?」

「人質? 人聞きが悪いなあ。俺をなんだと思っているやら」

「……あなたは〈乱世の奸雄〉、でしょう」

 

花嫁の指摘に、孟徳はその眼差しに鋭い光を宿した。

 

「――そう、俺は乱世の奸雄。欲しいものはすべてこの手に入れる。

手始めに、君を」

「えっ」

 

聞き返す間もなく、孟徳は花嫁を抱き上げた。

まるで伝国の玉璽でも守るように、胸にしかと抱きとめ、青蘆を出る。

 

「孟徳! 無事に小姐を連れ出せたのですね」

「本初か。そっちはどうだ」

「うまく巻いてきました。西側の垣根の低いところから逃げましょう」

 

孟徳に抱えられていた花嫁は、はっとして顔を上げた。

「本初、あなたまで……」

 

常日頃、わずかな隙さえなく整えられている本初の衣装は、

今はあちこち破れて、上質の絹は無残なほどに汚れてしまっている。

それでも、彼のまとう生来の高貴な雰囲気は消えることはなく、

本初は貴公子然とした面持ちで花嫁に向かう。

 

「あなたを救うためなら、たとえ火計の火の中、長江の水の中、

いといませんよ」

 

本初はつややかな笑みを向けると、すっと天を見上げて

真面目な表情に切り替わる。

 

「雲居に隠れた月がもう間もなく現れます。急ぎましょう」

 

 

つづく(嘘です)

 

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この記事を書いた人:東方明珠

キリン(東方明珠氏)はじめての三国志

こんにちは。とうほう めいしゅです。

中国は上海の雰囲気が好きなので、テレビ塔の「トンファンミンジュ」を名乗っています。

もともと『水滸伝』の大ファンで、『三国志』に興味を持ったのは、アーケードゲーム「三国志大戦」がきっかけです。

当時はゲームセンターに通いつめました!

まだまだ中国史について勉強中ですが、精いっぱい面白いことを探してお伝えしたいと思っています。

どうぞよろしくお願いいたします。

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