43話:孫策、後事を孫権に託して病没する

2015年3月16日


監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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ほっぺたに矢を受ける孫策

 

西暦200年、許貢(きょこう)の仇討ちを狙う食客の手によって深傷を負った孫策(そんさく)は日に日に病が重くなり、ついに自身の最期を悟ります。26歳の孫策(そんさく)は、主だった重臣を集め、そこで、このように告げました。

 

孫策の人生に一辺の悔い無し

 

「弟の孫権(そんけん)をここに呼んでくれ、ワシはもう長くない、、」

 

孫策(そんさく)の言葉に重臣からはすすり泣く声が漏れていました。連戦、連勝、敵なしの強さで小覇王と恐れられた孫策(そんさく)が、名もなき食客の襲撃により人生の幕を閉じようとしているのです。

 

前回記事:42話:袁紹には悪夢、顔良、文醜が関羽に斬られる

 

当時19歳だった孫権

孫権と三国アヒル

 

兄の危篤を聞いてやってきた孫権(そんけん)は、当時19歳、少年の面影が残る人物です。

 

孫策 頬

 

「権よ、、よく聴け、ワシはもう駄目だ、、後の事は弟であるお前に託す事にする、皆も聴いたな、新しい呉の主は権だ、、よろしく盛り立てて、呉を繁栄に導いてくれ、、」

 

張昭、孫権、孫策、周瑜

 

重臣は、ひれ伏して孫策の遺言に従います、、しかし、孫権(そんけん)は突然の事に、明確な返事が出来ないでいました。すると孫策(そんさく)は、厳しい表情を崩して頬笑み、孫権(そんけん)の手を取って穏やかな調子で語り始めました。

 

海賊時代の孫堅と孫策

 

「権よ、、お前の不安はよく分かる、、ワシも父が死んだ時、17歳で後を継いだ時は味方も少なく不安だったものだ、、だが、お前には頼りとすべき人材が沢山いる、、内政面で困った事は、張紘張昭、外交で困った時には、周瑜を頼り、国を盛り立てて呉を守り、民を安心させよ、、

 

孫策に攻撃される黄祖

 

大丈夫、、お前は戦で領土を奪い合うにはワシには劣るが、国を一つに纏めて発展させる事においてはワシより上だ。いつかこの乱れた世の中を纏め、天下に呉の旗を翻してくれ、、」

 

遅れて来た孫権 英雄

 

孫策(そんさく)は、言い終わると、疲れたように目を閉じ、二度と目覚める事はありませんでした。こうして、弱冠19歳の少年孫権(そんけん)は、呉の大黒柱としての巨大な重責を担い、争乱の中国に立つ事になります。

 

次回記事:44話:複雑な官渡の戦いを時系列で紹介

 

 

 

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kawauso

台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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