張飛(ちょうひ)と言えば、大酒飲みで短気な脳筋(脳味噌きんにくんの意)
或いは、単細胞生物として、愛されて(?)いましたが、、
それも過去の話であり、益州に入ってからは勉強もしたらしく、
知力も70位(当社比)には上がったかのような成長ぶりを見せます。
前回記事:101話:曹操魏王に、そして劉備は漢中奪回を目指す
張郃と張飛は遂に対峙する
張郃(ちょうこう)は、3万の兵をもって陣取り、
丘に3つの砦を築いて張飛と雷銅(らいどう)の軍勢に対峙しますが、
ここで張飛は偽兵の計を使い、それにハマった張郃は出陣して、
張飛と雷銅に破られ、砦に逃げ帰ります。
張郃:「なんだ、なんだ、張飛め以前とは大分違うではないか?これは用心せねば、、」
張郃はこうして、砦に籠り、両軍は酒を飲みながら相手を罵ると言う
極めて非生産的な作戦に出て行きます。
先に動き出したのは張郃陣
それは50日にも上りましたが、痺れを切らした張郃は、
そろそろ攻めようと酒を絶って準備をしました。
偵察をやると、何と張飛は今でも酒を飲んで騒いでいるという報告、、
張郃:「くっくっく、、多少知恵がついても酒好きは治らんらしい」
張郃は嘲笑い、明け方奇襲を掛ける準備をしました、、
翌朝、張郃がひっそりと砦の外に兵を出すと、薄明かりの下で、
張飛の軍勢が酔い潰れて野営しているのが見えました。
張郃:「それ、総攻撃して皆殺しだ!!!」
ところが、張郃は張飛の軍勢に近づいてビックリ仰天しました。
それは、酔い潰れているように見せかけた藁人形だったのです。
張飛は再び張郃を撃破するが雷銅は戦死
そこへ、お約束のジャーンジャーンジャーン!!
銅鑼が打ち鳴らされ、張飛と雷銅の軍勢が張郃に襲いかかります。
張郃は、再び破られ、命からがら逃げのびます。
蜀将の雷銅は、張郃を討ち取ろうとして、これを深追いしますが、
張郃は、万が一の為に、途中に伏兵を忍ばせていました。
これに襲われて雷銅は戦死、張郃は砦に逃げ帰ります。
張郃は、雷銅を伏兵で仕留めた事に気を良くし、
張飛をおびき寄せて、伏兵で討ち取ろうと画策します。
張飛と張郃の心理戦は続く
翌日、張郃は張飛に挑みかかり、少し戦うと逃げ出します。
張飛は、昨日の張郃の動きから何か仕掛けてくると察知していたので、
気づかれないように、軍を二手にわけて張郃の背後に回り込ませていました。
そうとは知らない張郃は、張飛が追ってきたのを見て、大喜びし
「それっ!」とばかりに伏兵を飛びださせますが、その伏兵の背後には、
張飛の伏兵がいて、一斉に背後から矢を射かけてきます。
張郃:「馬鹿な、、また張飛に謀られたのか!!!」
張郃の軍勢は、前にも後にも行けず瓦口関(がこうかん)という砦に逃げ込みました。
瓦口関は、小さい砦ですが堅城でしたので、張郃はここに閉じこもり
味方の援軍が来るのを待つ事にしたのです。
ですが、最初から最期まで負けっぱなしで士気も低下しています。
砦の正面では張飛が「腰抜け張郃!」と挑発してくるので
逃げ回ってばかりもいられません。
張飛の戦術がドンピシャにハマる
張郃は、少しだけ砦から出て戦い直ぐに戻るつもりで、
瓦口関を打って出ました。
しかし、張飛と戦って幾らも経たない間に、瓦口関の裏手から
火があがるのを発見して張郃はビックリします。
張飛:「があっはっは! 張郃、俺様にブルって大人しく引っ込んでおればいいものを!
これで、てめえもお仕舞いだ!!」
張飛は、瓦口関の周辺を調査し、その裏手に回りこめる間道がある
という事を突きとめていました。
そこで、知らない顔で兵力を割き間道を通らせて伏兵し、
張郃が撃って出るのに合わせて火を掛けさせたのです。
張飛によって大損害を受ける張郃軍
張郃は、またも挟まれてしまい、もう、逃げ込める砦もありません。
張郃は、危険な崖を蔓を伝って駆け下り命からがら、漢中に逃げ帰ります。
最初に3万人いた張郃の軍は、この時10名前後になっていました。
それまでの単細胞のおバカキャラを返上する、張飛の鮮やかな作戦勝ちでした。
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この記事を書いた人:kawauso
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どうも、kawausoでーす、好きな食べ物はサーモンです。
歴史ライターとして、仕事をし紙の本を出して大当たりし印税で食べるのが夢です。
もちろん、食べるのはサーモンです。