102話:成長した張飛、計略で張郃を撃ち破る

2015年7月10日


長坂の戦い 張飛

 

張飛(ちょうひ)と言えば、大酒飲みで短気な脳筋(脳味噌きんにくんの意)

或いは、単細胞生物として、愛されて(?)いましたが、、

それも過去の話であり、益州に入ってからは勉強もしたらしく、

知力も70位(当社比)には上がったかのような成長ぶりを見せます。

 

前回記事:101話:曹操魏王に、そして劉備は漢中奪回を目指す

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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張郃と張飛は遂に対峙する

張飛VS張郃

 

張郃(ちょうこう)は、3万の兵をもって陣取り、

丘に3つの砦を築いて張飛と雷銅(らいどう)の軍勢に対峙しますが、

ここで張飛は偽兵の計を使い、それにハマった張郃は出陣して、

張飛と雷銅に破られ、砦に逃げ帰ります。

 

張郃:「なんだ、なんだ、張飛め以前とは大分違うではないか?これは用心せねば、、」

 

張郃はこうして、砦に籠り、両軍は酒を飲みながら相手を罵ると言う

極めて非生産的な作戦に出て行きます。

 



先に動き出したのは張郃陣

 

それは50日にも上りましたが、痺れを切らした張郃は、

そろそろ攻めようと酒を絶って準備をしました。

 

偵察をやると、何と張飛は今でも酒を飲んで騒いでいるという報告、、

 

張郃:「くっくっく、、多少知恵がついても酒好きは治らんらしい」

 

張郃は嘲笑い、明け方奇襲を掛ける準備をしました、、

 

翌朝、張郃がひっそりと砦の外に兵を出すと、薄明かりの下で、

張飛の軍勢が酔い潰れて野営しているのが見えました。

 

張郃:「それ、総攻撃して皆殺しだ!!!」

 

ところが、張郃は張飛の軍勢に近づいてビックリ仰天しました。

 

それは、酔い潰れているように見せかけた藁人形だったのです。

 

張飛は再び張郃を撃破するが雷銅は戦死

 

そこへ、お約束のジャーンジャーンジャーン!!

 

銅鑼が打ち鳴らされ、張飛と雷銅の軍勢が張郃に襲いかかります。

 

張郃は、再び破られ、命からがら逃げのびます。

 

蜀将の雷銅は、張郃を討ち取ろうとして、これを深追いしますが、

張郃は、万が一の為に、途中に伏兵を忍ばせていました。

 

これに襲われて雷銅は戦死、張郃は砦に逃げ帰ります。

 

張郃は、雷銅を伏兵で仕留めた事に気を良くし、

張飛をおびき寄せて、伏兵で討ち取ろうと画策します。

 

張飛と張郃の心理戦は続く

 

翌日、張郃は張飛に挑みかかり、少し戦うと逃げ出します。

 

張飛は、昨日の張郃の動きから何か仕掛けてくると察知していたので、

気づかれないように、軍を二手にわけて張郃の背後に回り込ませていました。

 

そうとは知らない張郃は、張飛が追ってきたのを見て、大喜びし

「それっ!」とばかりに伏兵を飛びださせますが、その伏兵の背後には、

張飛の伏兵がいて、一斉に背後から矢を射かけてきます。

 

張郃:「馬鹿な、、また張飛に謀られたのか!!!」

 

張郃の軍勢は、前にも後にも行けず瓦口関(がこうかん)という砦に逃げ込みました。

 

瓦口関は、小さい砦ですが堅城でしたので、張郃はここに閉じこもり

味方の援軍が来るのを待つ事にしたのです。

 

ですが、最初から最期まで負けっぱなしで士気も低下しています。

砦の正面では張飛が「腰抜け張郃!」と挑発してくるので

逃げ回ってばかりもいられません。

 

張飛の戦術がドンピシャにハマる

 

張郃は、少しだけ砦から出て戦い直ぐに戻るつもりで、

瓦口関を打って出ました。

 

しかし、張飛と戦って幾らも経たない間に、瓦口関の裏手から

火があがるのを発見して張郃はビックリします。

 

張飛:「があっはっは! 張郃、俺様にブルって大人しく引っ込んでおればいいものを!

これで、てめえもお仕舞いだ!!」

 

張飛は、瓦口関の周辺を調査し、その裏手に回りこめる間道がある

という事を突きとめていました。

 

そこで、知らない顔で兵力を割き間道を通らせて伏兵し、

張郃が撃って出るのに合わせて火を掛けさせたのです。

 

張飛によって大損害を受ける張郃軍

 

張郃は、またも挟まれてしまい、もう、逃げ込める砦もありません。

張郃は、危険な崖を蔓を伝って駆け下り命からがら、漢中に逃げ帰ります。

 

最初に3万人いた張郃の軍は、この時10名前後になっていました。

 

それまでの単細胞のおバカキャラを返上する、張飛の鮮やかな作戦勝ちでした。

 

 

次回記事:103話:黄忠・厳顔の老将コンビ大活躍|年寄りをなめるな!

 

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どうも、kawausoでーす、好きな食べ物はサーモンです。
歴史ライターとして、仕事をし紙の本を出して大当たりし印税で食べるのが夢です。

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台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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