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103話:黄忠・厳顔の老将コンビ大活躍|年寄りをなめるな!

2015年7月10日


 

漢中に逃げ戻った張郃(ちょうこう)は、曹洪(そうこう)に激怒されます。

しかし、今、張郃を斬った所で士気が下がるだけですので、

曹洪は、再度チャンスを与えて張郃に葭萌関を攻略するように命じます。

 

葭萌関(かぼうかん)は、孟達(もうたつ)が守っていましたが、

張郃の武勇の前に蹴散らされほうほうの体で、葭萌関に籠城しました。

 

孟達:「張郃が撃ってでました大ピンチです!援軍を送ってください」

 

孟達の援軍要請を受けた孔明(こうめい)は葭萌関に

黄忠(こうちゅう)と厳顔(げんがん)の老将コンビを派遣する事に決めました。

 

前回記事:102話:成長した張飛、計略で張郃を撃ち破る

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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老将コンビを派遣され落胆する孟達

 

ところが、孟達達は、やってきた黄忠と厳顔を見て落胆の色を隠しませんでした。

 

孟達:「なんだよ、援軍というから期待したのにジジイが二人か」

 

それを聞いて、黄忠と厳顔は憤慨します、、

 

黄忠:「お前達!年寄りだからと馬鹿にしおったな!!

いいだろう明日は目にもの見せてくれるわ!」

 

黄忠と厳顔の老将コンビは張郃をフルボッコ

黄忠 厳顔 張郃

 

黄忠と厳顔は、翌日、張郃の軍勢に二手に分かれて突撃し、

張郃を散々に撃ち破りました。

 

孟達は、「どうだ顔」をする黄忠と厳顔に

ただ、ひたすら頭を下げるしかありませんでした。

 

衝撃記事:キングダムと三国志の豪傑を対比|王騎と言えば黄忠

 

老将コンビを派遣したのは孔明の策略だった

孔明 軍師

 

実は、これは孔明の策略でした、、年寄り扱いされると、

激怒する黄忠と厳顔の性格を巧みに利用して発奮させたのです。

 

再び、漢中に逃げ帰った張郃を今度こそ曹洪は追放しようとします。

 

曹洪は何で張郃を許したの?

 

ですが、今、追放したら劉備(りゅうび)に降るだけですと、

配下の将が止めるので、曹洪は、ガマンして、張郃を許し、

交代して夏候尚(かこう・しょう)と韓浩(かんこう)を指名して再び、

葭萌関を攻撃させる事にしました。

 

ここで出て来る韓浩とは、長沙の太守だった韓玄(かんげん)の弟で、

彼は兄の仇である黄忠を討つべく出てきたのです。

 

夏候尚・韓浩 対 黄忠・厳顔

 

韓浩、夏候尚がやってくると、厳顔は、黄忠に言いました。

 

厳顔:「黄忠殿、、魏は、近くの山に食糧を置いております、、

ここは、負けたフリをして、敵を葭萌関におびき寄せ、

そこで、一網打尽にしましょうぞ」

 

黄忠:「おお!厳顔殿、それはよい、老いぼれを演じて欺いてやりましょう」

 

黄忠と厳顔は、それまでの元気はどこへやらで、

少し戦うと、退却して引き上げるという事を繰り返します。

 

夏候尚:「なんだ、、黄忠、厳顔は勇将と聞いていたが、、

戦えば、直ぐ逃げる老いぼれではないか、、

張郃殿も、よく、こんな老いぼれに破れたものよ」

 

夏候尚と韓浩は調子に乗って、深追いを繰り返します。

そうして、魏軍は葭萌関に接近していました。

 

黄忠と厳顔は、いい所なしで命からがら、

葭萌関に逃げこんで門を閉じてしまいました。

 

夏候尚:「はっ!老いぼれどもめ、口ほどにもない、あすには総攻撃ぞ」

夏候尚と韓浩は大笑いして、その日は宴会して眠りにつきました。

 

黄忠と厳顔が先手を打つ

 

そして、夜中、黄忠と厳顔は、手勢を率いて魏軍に突撃しました。

 

突然の奇襲に夏候尚も韓浩は飛び起きましたが、

もう、大半の兵は、蜀軍に追い散らされて逃げていました。

 

黄忠:「どうだ?若造共、ワシたちの老いぼれた演技は上手かったか?」

 

黄忠と厳顔の鬼のような形相に、夏候尚も韓浩も凍りつき、

取るものも取りあえず、逃げのびるのが精一杯でした。

 

厳顔は、その隙に魏軍が放り出した食糧を山から回収します。

敵を撃ち破り、大量の物資も手に入れた大勝利です。

 

黄忠は更に魏軍に挑んでいく

 

さらに、黄忠は天蕩山(てんとうざん)に10万の兵力で

陣取る夏候徳の陣に攻め上ります、この夏候徳とは夏候尚の兄弟です。

 

ここは魏軍の大食糧庫であり、逃げた夏候尚も韓浩もここで

兵を借りて、再び黄忠に襲いかかります。

 

黄忠に、韓浩が「兄の仇!」とばかりに襲いかかりますが、

たった一撃で、黄忠に斬られてしまいます。

 

さらに、天蕩山は、山のあちこちから火の手があがりました。

これは、別行動を取っていた厳顔が火を放ったものでした。

 

厳顔、あっさり夏候徳を討ち取る

 

夏候徳は、応戦しますが、厳顔にあっさり討たれてしまいます。

大将を失った天蕩山の魏軍は総崩れになり、敗走しました。

 

蜀軍は、10万人分の食糧を手に入れる大勝利を得ました。

 

老将コンビ、黄忠・厳顔の大活躍でした。

 

お年寄りだからって馬鹿にしてはいけません。

 

次回記事:104話:黄忠vs夏侯淵|定軍山の戦い

 

 

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kawauso

台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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