現代医学からみた劉備玄徳の死因…驚愕の真実が発覚!!

2015年10月27日


 

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西暦222年、関羽(かんう)張飛(ちょうひ)の死、そして夷陵の敗戦でショックを受けた劉備(りゅうび)は後の事を孔明に託して、63年の人生の幕を閉じます。ところで、この劉備の死因とは、現代の医学で考えるとどのようなものだったのでしょうか?

 

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監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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現代医学の見地から見る劉備の死因

敗北し倒れている兵士達b(モブ)

 

中国は漢字の国であり、あれほどの戦乱があったにも関わらず、大量の書物や竹簡(ちくかん)が残っている国です。それを読む事によって、その時代を生きた人物がどういう症状に悩んで死を迎えたのかを推測する事が出来るのです。劉備の場合、その死因は胃潰瘍による合併症のようです。

 

意外にも、繊細で気にしやすい人だった劉備

劉備悩む

 

劉備胃潰瘍説の根拠は、白帝城にこもっていた時に、息子劉禅(りゅうぜん)に宛てた遺書に出てきています。

 

「朕の病は当初、下痢に過ぎなかったが、そこから余病を併発し、今では、とうてい回復の見込みはないと思う」

 

この文面を見ると、白帝城に逃げ込んだ当初、劉備は、下痢に悩まされていたという事が推測されます。

 

しかし、下痢だと思っていた、この症状は実は胃潰瘍の症状でした。たび重なる精神的ショックと、敗戦の責任で自分を責めた劉備は、健康を損ねてしまい、胃に潰瘍が出来てしまったのです。

 

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胃潰瘍の合併症に悩まされた劉備

 

胃潰瘍の合併症には、出血と穿孔(せんこう)があります。出血した場合には、頻脈、冷や汗や吐血、下血、胸やけや胃のもたれが発生します。穿孔とは難しい言葉ですが、つまり胃に穴があいてしまう状態で、長い時間続く、腹痛、筋性防御や、発熱という症状が出てきます。劉備の遺言によると、下痢が始まってから、しばらくすると、手足の自由が利かなくなり、目も霞んでよく見えなくなっていて、就寝時にも、関羽と張飛の霊が枕元に現れて眠る事が出来ないというような精神的な不安も訴えています。

 

張飛の最後

 

この枕元に関羽、張飛の亡霊が現れるというのは、象徴的でそれだけ、劉備が二人の仇を討てなかった事に強い負い目を感じていたという事になると思います。起きていても、寝ていても敗戦や張飛、関羽の事ばかり考えて、塞ぎこんでいた場合には、ストレスで胃に負担がかかるのは殆ど、避けられないであろうと思います。

 

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kawauso

台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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