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裴松之(はいしょうし)の神編集!異論反論ブチ込みまくりで三国志が激アツに!

2016年3月7日


監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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裴松之編集長の、三国志補完計画とは?

 

三国志 武具 軍備

 

さて、奥村・・じゃなかった、裴松之編集長の三国志の補完計画は、

とにかく、三国志に関係がある書籍や逸話を、信憑性を問わずにブチ込んで

内容を分厚くして読み応えを良くする事でした。

 

と書くと、なんだか、とんでもない事をしているように見えますが、

そうではなく、補完に使用した文献の名前は明記し、

信憑性の薄い逸話は、前持って、信憑性が薄いと書いています。

要は、こうする事で、一つの逸話に、多角的な視点が与えられているのです。

 

やたらに出たがりな裴松之編集長

 

さて、裴松之編集長ですが、色々な書籍をブチ込んだ関係から、

陳寿の三国志にも、あちこちに首を突っ込んで自身の言葉を残しています。

 

例えば、三国志魏書の武帝紀(曹操)では、

自身が正史三国志の注釈に使った孫盛(そんせい)の

魏氏春秋に、このような批判コメをしています。

 

「あー孫盛は、魏氏春秋で、曹操に劉備を評させて、

『劉備は人桀である、将来ワシを憂いさせるだろう』

とか書いてるけどよぉ・・これ、創作だろう?

 

大体、英雄の話には、後世に尾ひれがつくもんだ、、

劉備は曹操の客分の段階では、無名なのに、

登り竜の曹操が、こんな今からポックリ行きそうな

感じのセリフを吐くか?

これなぁ、春秋左氏伝の呉王夫差が死を覚悟した時の

セリフの焼き直しじゃねえか!

 

大体よぉ、孫盛は「春秋左氏伝」を改竄使用してるし

自分勝手な、いい加減な仕事が多いぜ、

もう少し、後世の歴史家の事も考えて欲しいよなぁ」

 

裴松之が残した功績、もう存在しない史料も使っている

ビル・ゲイツ

 

裴松之が、正史三国志を補強する為に使用した文献は、

献帝春秋(けんていしゅんじゅう)、魏武故事(ぎぶこじ)、魏略(ぎりゃく)

魏氏春秋(ぎししゅんじゅう)、英雄記(えいゆうき)、

漢晋春秋(かんしんしゅんじゅう)、曹瞞伝(そうまんでん)、

魏書(ぎしょ)、傅子(ふし)、雑記(ざっき)等、10を超えます。

 

その中には、王粲の英雄記や傅玄の傅子ように、

後の時代に散逸してしまい

現在は、残っていないような書籍もあるのです。

 

裴松之は、できるだけ多くの書籍を駆使して、一つの物語に

重層的な広がりを加えようとしたのですが、その事が、

後に散逸してしまう、多くの文献を部分的にとはいえ、

残す事に貢献しています。

 

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三国志ライターkawausoの独り言

kawauso 三国志

 

裴松之が注釈を加えた、三国志を読んだ宋の文帝は、

「これは不朽の名著になるであろう」と激賞しました。

 

裴松之が注釈を加えた事により、陳寿の三国志は2倍の分量になり

また、、呉、蜀の立場で同じ話でも語られ方が違う、

極めて重層的な作品に変化したのです。

 

裴松之が多くの信憑性があるなしに関係なく、文献を援用した事で

正史三国志には、物語の幅が産まれ、後の三国志演義へと繋がる

素地が出来ています。

まさに裴松之は、正史三国志を面白くした名編集長だったのです。

 

本日も三国志の話題に御馳走様、、オガッ!!

 

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kawauso

台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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