この記事の目次
張遼の魅力その4:古代中国の人々からの高い評価
先述したように、圧倒的な軍勢で攻め寄せながら張遼に打ち破られた呉の人々は張遼を非常に恐れ、「遼来遼来」と言えば泣く子も黙るほどであったと言われています。
また、唐の時代に皇帝の命令により、「武廟六十四将」と呼ばれる古今東西の名将中の名将たちが史家たちによって選ばれました。
その中で、蜀の関羽や張飛、呉の周瑜や陸遜らと並んで魏から選ばれたのが張遼だったのです(張遼と同時に選ばれたのが鄧艾)。
つまり、蜀漢を滅亡させるという奇功を挙げた鄧艾を除けば、張遼は司馬懿や荀彧、夏侯惇、曹仁といった魏の並み居る智将・猛将たちを抑え、非常に高い評価を受けていると言えるでしょう。
このように、張遼は一見地味な人物というイメージを受けますが、その優れた将としての資質や仁義に厚い人格は、古代中国の人々からも高い評価を受けていたのです。
関連記事:出自が正反対の鄧艾と鍾会、蜀を滅ぼした功績者の悲しい末路
関連記事:魏の鄧艾の戦績とは?北伐の防衛と蜀討伐で強さを見せつけた漢の生涯
三国志ライタAlst49の独り言
張遼という武将は、どうしても活躍する場面が三国志のメインストーリーからやや離れたところにある関係上、武勇に優れた名将でありながらどうしても地味な印象をぬぐえないところがあります。しかし、張遼はその卓越した武勇のみならず、道理をわきまえ、人間的な魅力にも溢れた好人物なのです。
いかがだったでしょうか。張遼のことをあまりよく知らなかったという方も、この記事をきっかけに張遼という人物のもつ魅力を知ることができたならば、筆者としては幸いです。
関連記事:張遼はなぜ決死隊800名を助ける必要があったのか?
関連記事:【意外】張遼は三国一のカウンセラーだった!人の心を知る優しさを兼ね備えた英傑