広告

姜維の度重なる北伐!戦果はあったのか?

2021年7月13日


 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


【誤植・誤字脱字の報告】 バナー 誤字脱字 報告 330 x 100



【レポート・論文で引用する場合の留意事項】 はじめての三国志レポート引用について



再び魏に敗れ、北伐に対する批判が高まる

諸葛誕

 

257年魏の「諸葛誕(しょかつたん)」が反乱を起こします。姜維はそれに乗じて再び出兵。城を囲みますが、鄧艾が援軍として駆けつけ、両軍は半年にわたり対峙します。

 

諸葛誕を攻める司馬昭

 

しかし諸葛誕の反乱が失敗。連携を狙っていた姜維の思惑は外れ、翌年の258年、撤退することになります。蜀内では北伐への批判が高まり、姜維は孤立し、北伐を断念せざるを得なくなりました。

 

姜維の心中

 

ここまで見てきてわかるように、なんと姜維は5年連続で北伐を敢行しています。ある程度の戦果は挙げていますが、負担を強いられる庶民はかなりつらかったと考えられますね。

 

関連記事:蜀は龍を。呉は虎を。魏は狗をで知られる諸葛誕の一族が一番優秀だった!?

関連記事:魏の諸葛誕が反乱に失敗した原因ってなに?

 

最後の北伐

剣閣で守りを固める姜維

 

北伐を断念した姜維は蜀と魏の国境の要衝「漢中」の守備に力を入れることにしました。この間、姜維は蜀の首都成都にはほとんど戻らず、内政を無視していました。その為、蜀主劉禅(りゅうぜん)は宦官を信用して政治を混乱させました。

 

 

262年に再び北伐を行いますが、またしても鄧艾に撃退されます。成都では姜維を陥れようとする動きが大きくなり、姜維は成都にいることが出来なくなってしまいます。そしてますます蜀は混乱、衰退することになるのです。

 

関連記事:魏からの降将である姜維と王平はなぜ蜀軍の中心になったのか?

関連記事:永安攻防戦とは?姜維とは別の所で蜀を守った羅憲

 

劉禅

 

蜀滅亡と姜維の最期

司馬昭から蜀の討伐を命じられる鍾会と鄧艾(トウ艾)

 

蜀の混乱を察知した魏は蜀征討の軍を起こします。

 

前人未到のルートで蜀にたどり着いた鄧艾(トウ艾)

 

姜維は剣閣(けんかく)で必死に魏軍を食い止めますが、鄧艾が別ルートで成都に迫り、蜀主劉禅は降伏し、蜀は滅亡します。

 

鍾会を独立するようそそのかす姜維

 

姜維も降伏しますが、魏の鍾会と共に反乱を企てます。

 

無残な最期を遂げた姜維と鍾会

 

しかし、これは露見し失敗。姜維は妻子とともに殺され、悲しい最期を迎えてしまいます。

 

関連記事:胡烈とはどんな人?たった1つの嘘で鍾会を破滅に追い込んだクリティカルマン

関連記事:「劉備くらいにはなれる」と豪語した鍾会、本当に身の程知らずの野望だったの?

 

鍾会の乱

 

三国志ライターみうらの独り言

みうらひろし(提供)

 

姜維は確かな実力があり、北伐でも一定の成果を上げることができました。しかし、そのやる気が裏目に出て、最後には国力を消耗させてしまうのです。決断するのは大事ですが、後の事も考えることはもっと重要と、姜維からは学ぶことが出来ますね。

 

関連記事:姜維の北伐をビジュアル解説!

関連記事:姜維が好き!現代の人たちに受け入れられることが多い姜維の魅力

関連記事:天水の麒麟児・姜維と、麒麟児と呼ばれた者たちの命運

 

姜維特集

 

 

  • この記事を書いた人
  • 最新記事
みうらひろし

みうらひろし

歴史が好きになったきっかけはテレビの再放送で観た人形劇の三国志でした。そこから歴史、時代小説にはまり現在に至ります。日本史ももちろん好きですよ。推しの小説家は伊東潤さんと北方謙三さん。 好きな歴史人物: 呂蒙、鄧艾、長宗我部盛親 何か一言: 中国で三国志グッツを買おうとしたら「これは日本人しか買わないよ!」と(日本語で)言われたのが思い出です。

-姜維
-,