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謀反人の鄧艾はなぜ名誉回復できたの?晋の皇帝・司馬炎と段灼による裏話

2021年8月29日


 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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鄧艾の名誉回復(ぶっちゃけ)

魏晋世語(書類)

 

段灼は名誉回復の弁護を行ったのです。この上奏文、中々面白いのでちょっと冒頭部分をご紹介しましょう。

 

怒って田続を斬ろうとする鄧艾

 

「鄧艾殿は強情で物事を急ぎすぎるきらいがあった上に、上の人物も下の人物も彼の態度で気分を害することが多く、これによって彼が窮地に陥った時に誰も弁護をしてくれなかったのです!」

 

ポイント解説をするセン様

 

この後にちゃんと謀反人となってしまった鄧艾の弁護もしてくれるのですが、何が面白いってこの段灼、鄧艾の元部下でした。つまり「鄧艾の態度で気分を害することが多く、窮地に陥った時に弁護をしなかった」人物の一人でもあるのですよね……

 

田続は鄧艾に恨みを抱えており暗殺

 

何だかんだ真っ先に元上司の性格の問題点を指摘している……ストレスがあったのかな……?そんなことを思わせる一幕ですね。

 

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ともあれ

三国志を語るセンさん

 

ともあれこれにて鄧艾の名誉回復はなりました。

 

魏延

 

功労者が一転して謀反人、そこにはやや尊大過ぎた性格が関係していた……という経歴を見ていると、何だか蜀の魏延(ぎえん)を思い出します。

 

負けた魏延

 

しかし最期の最期で反逆者で終わった魏延と、後々で弁護された鄧艾の違いは大きかったのでしょう。

 

進撃が止まらない張遼

 

鄧艾は後に中国史上六十四名将に、魏では張遼(ちょうりょう)と共に選ばれています。

 

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魏延特集

 

 

三国志ライター センのひとりごと

三国志ライター セン

 

また鄧艾は失脚するまでを見ていると、どこか関羽(かんう)も思い起こす人物です。鄧艾の独断専行については、鍾会(しょうかい)の評価も相まって中々評価がし辛いところでもありますね。ただ後に言われているように、鄧艾もまたその性格にやや難があったことは確かでしょう。

 

農業の知識が豊富な鄧艾(トウ艾)

 

そして同時に、蜀平定などの数々の功績を立てたことも間違いではありません。どうしても鄧艾というと蜀平定が目立ってしまってそこにばかり注目してしまいますが、それ以降の経歴、死後も含めて中々面白いところがあるので今回ご紹介させて頂きました。

 

鄧艾

 

今後も色々触れていきたい武将の一人です……と、本日も三国志沼からお届けしました。

 

センさんのとぷんver2

 

ちゃぽん。

 

参考文献:魏書鄧艾伝 晋書列伝 段灼伝

 

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トウ艾

 

鍾会の乱

 

 

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セン

両親の持っていた横山光輝の「三国志」から三国志に興味を持ち、 そこから正史を読み漁ってその前後の年代も読むようになっていく。 中国歴史だけでなく日本史、世界史も好き。 神話も好きでインド神話とメソポタミア神話から古代シュメール人の生活にも興味が出てきた。 好きな歴史人物: 張遼、龐統、司馬徽、立花道雪、その他にもたくさん 何か一言: 歴史は食事、神話はおやつ、文字は飲み物

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