さあ皆さん、今回はどなたのお話だと思いましたか?
恐らく数多くの読者の方が、タイトルの「はちみつ皇帝」でかの大皇帝(?)袁術様のお話と思われたことと思います。しかしそれは大きなミステイク、実は蜂蜜の……というか、蜜のお話をなさった皇帝はもう一人おられるのです。
それこそ魏の初代皇帝、文帝様!と今回はお料理の小話を交わしたいと思います。
孟達らびゅー☆
それはある年のこと、蜀から孟達が降ってきました。この孟達のことを曹丕は大変気に入って、それはもう厚遇します。何せ外出する時には一緒の車に乗せちゃうほどで、魏の諸将はさぞやそんな孟達のことをよろしくは思ってなかったでしょう。
まあ最終的に孟達は司馬懿にやられてしまうのですが……。そんな孟達と曹丕は、このようなお話をしたと言われています。
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お肉のお話(ひにくに非ず)
ある日孟達は曹丕に「蜀の肉は味が薄いので、蜜や飴をかけて味わいをプラスしています」とか何とか述べました。それを聞いた曹丕が何故かこれを詔にして部下に話しちゃうので、これが記録されてしまうのです。
果物が好きな曹丕のこと、もしかしたら飴やら蜜やらをかける肉料理が気になったのかもしれません。とは言え、こちらがその後魏の料理に影響を及ぼしたのかどうかまでは歴史に記録されていないので、この話はここまで。
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はちみつちょーだい
さてここで少し蜂蜜のお話を。蜂蜜とは主にミツバチが集めてきた花やらの蜜で、とても甘いものですね。これは一度ミツバチが蜜を体内に取り込み、巣に持って帰って「ぺっ」とするからです。
ミツバチの体内に取り込まれることで、そして素で保存されることで蜜の水分が抜け、より蜜の濃度が高まるため甘くなる、と言われています。このため、現代でも砂糖の代わりの甘味料としても使われます。
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蜂蜜×肉
では蜂蜜を肉に使った理由、それは一つに「味わいの補い」があります。蜀の土地はそこまで豊かではありませんから、動物もエサ不足で味わいに欠けたものであったのかもしれません。
そしてそういった「味の薄い肉」にコクをプラスするために蜂蜜、もしくは糖蜜や飴などをかけた、というのは考えられますね。現代でも煮物などに蜂蜜を足すことで味に深みを出すことは良く利用されている手法です。
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