辛憲英は辛ピの娘です。何かとアドバイスが的確で、その叡智は多くの苦難から家族を救うことになります。父親である辛ピが有名なのはもちろんですが、何気に甥に羊コ、姪は司馬師の妻になった羊徽瑜と身内もネームバリューが高く、辛憲英自身もいくつも有名な逸話持ちです。
今回はそんな辛憲英のお話をしたいと思います。
この記事の目次
幼いころに殺されかけた辛憲英
さて辛憲英の父親の辛ピは、嘗ては袁紹、そして袁譚に仕えていました。そして叔父の辛評の家族、おそらく従兄弟たちともギョウに住んでいたと思われますが、この時に父と叔父に怨みを持っていた審配に捕まりそうになります。
辛ピの家族、辛憲英とその家族は何とか逃れましたが、辛評の家族は捕まって処刑されました。自分たちは助かったけれど、一緒にいた血縁関係者たちが殺されたことに彼女は何を思ったでしょう。思えば彼女がここで死んでいたら、歴史は変わったかもしれませんね。
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父は曹氏3代に仕えた辛ピ
その後、辛ピは曹操、そして曹丕、もう少しすると曹叡まで長く仕えることになります。辛ピは何かとあればはっきりと曹丕を諫めた人物でしたが、曹丕は何だかんだ辛ピを気に入っていたようです。
曹丕は弟との後継者争いに勝利し、自分が後継者になると大喜びして辛ピに飛びついたと言われています。
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浮かれている父に苦言を呈する
この事を辛ピは娘に話しました。しかし話を聞くと辛憲英は大きくため息をついてしまいました。辛ピがその事について尋ねると、「曹丕様はこの国を背負うお方になり、とても辛い道のりを歩まねばならなくなったのです。
それならばこれからの人生と未来を思って憂うことがたくさんあるというのに、大喜びしている場合ではないでしょう。この国は大丈夫でしょうか?」
辛ピがどう答えたかは分かりませんが、曹丕の行いを諫めるのには娘の憂いもあったかもしれませんね。
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弟にアドバイスを求められる
そして時代は流れに流れて家畜の息子じゃなかった曹爽がやりたい放題をやっている時。司馬懿がクーデターを起こしました。
この時、辛憲英の弟である辛ショウは曹爽に仕えていました。ですが今や司馬懿が動き、武器庫を制圧、城門も閉じられてしまった。曹爽の元に行くべきか、司馬懿に付くべきか。
「そうだ!お姉ちゃんのとこいこう!」弟が走ったのは姉の所でした。
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