皆さん、諸葛亮、孔明と言えばどんな人物だと考えるでしょうか。やはり「軍師」という響きにふさわしく、様々な計略を用いて敵を翻弄する……そんなイメージがないでしょうか。実際に三国志演義は元より、三国志でも諸葛亮がその頭脳を駆使するシーンは多くあります。
今話題の漫画、そしてアニメでもありドラマの「パリピ孔明」でもたくさんの計略の名を見ることができますね。今回はそんな計略を紹介していくと共に、パリピ孔明ではどのように用いられていたか、それをご紹介していこうと思います。
この記事の目次
三国志では計略と言えば孔明……でもなかった?様々な計略の使い手たち
さて三国志では多くの「計略」と呼ばれる戦術が出てきます。その巧みでありながら時として非常な計略の数々は何れも諸葛亮が生み出したものであり……という訳でもなく。
パリピ孔明でもある種、ドラマチックに用いられた「離間の計」は、三国志では曹操配下の賈詡や、呉の丁奉が用いたもので、三国志演義の方では諸葛亮よりも先に、離間の計という名前ではないものの、王允や荀彧が用いています。こう見ると離間の計は割とメジャーな計略とも言えますね。
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孔明が用いた有名な計略一覧!
もちろん離間の計だけでなく、他にも様々な計略が存在します。そこで簡単に、諸葛亮が用いた計略を、三国志、三国志演義の中から、特に有名な所を並べてみました。
・石兵八陣
・草船借箭の計
・空城の計
・偽報の計
厳密に言うと天下三分の計に関しては、計略、と考える計略とは印象が違いますが、まあこちらに。この中でも空城の計、偽報の計は字面からも分かりやすいと思いますので、石兵八陣、そして草船借箭の計について少し詳しくご紹介していきましょう。
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驚き!?孔明の計略にも穴はあった……!
まあ孔明と言えば天下に名高い名軍師、その策略からは逃げられないだろう……と思うかもしれませんが、実はそうではない?そんな計略が「石兵八陣」です。
重要なこととして、この石兵八陣は三国志演義で登場する架空の計略となります。その計略とは陣形のことであり、一度この陣の中に入ってしまうと突風と砂塵に襲われ、しかし惑ってしまったのように方角も分からなくなり、更に陣形は時の中で変化していき最早全滅は必須……!
この計略にかかるのが呉の誇る名将・陸遜。果たして陸遜はどうやって脱出するのか!?
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孔明の計略!石兵八陣!陸遜危うく万事休す……と思われたが
実は陸遜、この孔明の計略、石兵八陣か何とか脱出するのです。流石呉伝で伝が単身立てられている存在……と思いますが、その脱出方法とは
「諸葛亮の舅の黄承彦が教えてくれた」
というもの。諸葛亮の舅なのに、諸葛亮の敵を助けちゃうの!?と初めて見た時に驚いたのはいい思い出。なので石兵八陣とは「脱出不可能に見えるけれども、実はちゃんと脱出方法はある」という決して完全無欠の陣ではなかった、ということになります。まあ完璧すぎても面白くないし……という製作者の意図があったのかもしれませんね。
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孔明+赤壁と言えば火計が有名?前日譚を見逃すな!
ここで孔明と言えば、赤壁の戦いでの活躍が有名では……?と思われる人もいるかもしれません。確かに赤壁の戦いは色々と熱い戦い、幾重にも張り巡らせられた罠、劣勢からの大逆転、何よりも火計によって大きく巻き上がる船団の炎上……と、特に三国志演義では一番盛り上がる場面かもしれません。
しかしここで諸葛亮の前述した「草船借箭の計」が出てくることはご存じでしょうか?この計略、実は赤壁の戦いが起こるよりも前に出てくる計略なんです。
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その「草船借箭の計」の内容とは。
呉の提督、周瑜は諸葛亮の才能を恐れ、何とかして理由を付けて排除しようと思っていました。そこで諸葛亮に「10日で10万の矢を集めて欲しい」と言い出します。
一日一万本も矢を作るなんて不可能、しかしそれを簡単に受けた諸葛亮。何をするかと思えば濃霧の中、船に大量の藁を括り付けた船で曹操の陣に近付きます。
降り注ぐ流星の如き矢、それは括り付けられた藁束に刺さり、そのまま諸葛亮は帰宅。その船には10万を遥かに超えんばかりの矢が刺さっており、使えるものを集めて諸葛亮は10万本の矢を周瑜に献上したのでした……おのれ諸葛亮!かしこい!
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パリピ孔明でもしっかり活躍した計略!
「草船借箭の計」とは「作れないなら敵から借りてくればいいじゃない、ただし返さないけれど!」という作戦な訳ですね。そしてこの計略、かの「パリピ孔明」でもしっかりと活躍した計略です!ここでこれを使うか!と感嘆した話ですので、まだ見ていない方はぜひ
「10万」「借りる」でご確認のほど、よろしくお願いいたします!因みにこの諸葛亮の計略は三国志演義に出てきますが、実は魏略によると孫権考案のものらしいですね……呉王様の活躍の場まで、借りないでよぉ。
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三国志ライター センのひとりごと
筆者はパリピ孔明の計略の中では、見ていない方には伝わらないかもしれませんが「離間の計」の使われ方が非常に好きでした。実際に離間の計が行われると、何とも苦々しい思いになることが多いので、あの使い方にはグッときましたね。そういう意味でも、孔明がここに現れたことに意味があったのだなヵと感じた瞬間です。
もちろん三国志も三国志演義も面白いですが、同時にパリピ孔明も非常におススメ。よろしくどぼーん。
参考:蜀書諸葛亮伝 三国志演義 魏略
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