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【キングダム】昌文君が李斯を土下座説得!何で昌文君は李斯があんなに必要なの?

2016年11月10日


 

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政

 

大人気春秋戦国時代漫画、キングダムは新しい展開に入りました。

趙との死闘、黒羊丘の戦いが一度終結した後、秦王政(せい)は、

斉王建(けん)と秘密裏に歴史的な会談を行います。

その会談の中で政は中華五百年の戦乱を終わらせる壮大な計画を口にし

斉王は、その志が変わらない限り、斉は全ての戦いを静観すると、

事実上の二国間同盟を約束するのです。

 

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監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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斉王を驚愕させた政の新国家建国構想

キングダム 政

 

政の中華統一の大義とは、秦の名の下に六国を征服するのではなく、

七国を一度解体して、巨大な統一国家を築くという構想でした。

しかし、斉王は、それは不可能だと一笑に伏します。

理由は、七国は全て文化が違い、言語も違い、貨幣が違い、

政治体制が違うからで、それを一つにすれば、すぐに混乱から

新たな戦争が生まれると言うのです。

 

ですが、政は言ってのけます。

 

新国家を治めるのは人ではない、それは法であり王でも百姓でも

法の下では平等に扱われる世界だ・・

 

公平で厳格な法が、平等・公平に七国の民を治める、それこそが、

五百年の戦乱を治め、平和が訪れる唯一の方法だと政は主張したのです。

 

斉王建は、この壮大な構想に圧倒され落涙し、政の瞳に希望を見出し、

その瞳が濁らない限り、斉は秦が起こす中華統一の全ての戦いに

加担せず静観すると宣言します。

 

昌文君は法による支配を実現できる人材を求めていた・・

李斯

 

この秦王と斉王の会見は、呂不韋(りょふい)四柱、蔡沢(さいたく)が

仕組んだものでしたが、蔡沢は両者の会談を見届けると安心したように永眠します。

会談の一部始終を聞いていた左丞相、昌文(しょうぶん)君は

法による支配について、ずっと考えていました。

悲しいかな、武官である昌文君では、法の支配など、

途轍もなさ過ぎて全く考えが及ばないのです。

 

それは右丞相である昌平(しょうへい)君も同じであり、

秦王の周辺には、法による支配を実現できる存在がいませんでした。

 

政の言葉を聞いた、その時から、昌文君は政の理想を形にする

法のスペシャリストを探していたのです。

 

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肆氏が断言、法の番人李斯こそが中華一の人材

李斯

 

蔡沢の盛大な葬儀の最中、昌文君は、肆氏(しし)に対して、

 

「秦国において法の第一人者は、お前という認識であっているか?」

という質問を口にします。

 

肆氏は最初、そうだと言いますが、すぐに打ち消して、

 

呂不韋四柱、法の番人、李斯(りし)こそが第一人者だ」と言います。

 

深夜、昌文君は死臭と糞尿の臭いの交じる牢獄へ密かに馬車を走らせます。

この牢獄こそ、李斯が収監されている場所でした。

すべてを失い、罪人の身に落ちた李斯は、今は純粋な法家となり、

牢獄にまで法律書を積み上げて、新しき法理論の構築に夢中になっていました。

 

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李斯は、どうして昌文君の求めに応じたのか?

李斯 ネズミ

 

李斯の夢とは、中華を法の思想によって統一する事でした。

李斯もまた、中華を支配するには、秦という強大な一国の圧制では

不可能であり、万民が等しく従わざる得ない法の支配こそが、

五百年の戦乱を終結させると確信していたのです。

 

それが可能であれば、仕える人間は誰でもよいという度量が李斯にはあります。

なので、昌文君から秦王政が法による支配を口にしたと聞くと気持ちが揺らぎます。

 

呂不韋の下では、李斯は法知識に優れた便利な男に過ぎませんでした。

ですが秦王政の下なら、李斯が理想とする法により公平に統治される世界の構築に

自分が関わる事が出来るかも知れない、その予感があったからです。

 

李斯の考える法の最大の敵とは・・

孔子 儒教

 

仮に秦が中華を統一したとしても、それを国民が増えただけと考えれば

必ず統一事業は破綻すると李斯は断言します。

理由は、政が述べた通り七国は文化も言語も秤も違っているからです。

そして、最大の障害は思想であると李斯は言いました。

 

「中原、、趙、韓、中華においては、儒家が法の上にくる

中華を本当の法治国家にしたいなら、法と思想の戦いは避けられない」

 

儒家とは、中華土俗の思想である儒教の徒を意味しています。

法の強制を嫌い、人間の自律的な修養、徳の力を絶対視する儒家は、

大昔から現実主義の法家とは対立する思想でした。

 

図らずも李斯の言葉は遥かな後年、焚書坑儒という儒家の大弾圧として

出現してくるのですが、それは後の話です。

 

ここで李斯は話を転じて、昌文君に質問します。

 

「では、昌文君、法とは一体なんだ?」

 

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李斯が考える理想の法とは?

禰衡

 

昌文君は咄嗟に質問され言葉に詰まりますが、

「法とは、刑罰をもって人を律し治めるものだ」と答えます。

 

李斯は、それを馬鹿な!と一蹴しました。

 

「刑罰とは手段であって法の正体ではない、、法とは願いだ

国家がその国民に臨む人間の在り方の理想を形にしたものだ!

統一後 この全中華の人間にどうあって欲しいのか、

どう生きて欲しいのか、どこに向かって欲しいのか?

それをしっかりと思い描け!」

 

昌文君は法の番人、李斯の思想の凄みに圧倒されます。

 

(法とは願い、、李斯を登用し中華を法の支配する土地とする事こそ

人間が人間らしく幸福に生きられる世界こそ、死んだ蔡沢の、

そして我等が大王の願いだ)

 

昌文君は土下座し、李斯に再び、秦王に仕えてくれるように懇願します。

李斯は、こうして政の中華統一の夢に参加する事になるのです。

 

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キングダムライターkawausoの独り言

kawauso 三国志

 

中華の統一には、異なる二つの力が必要になります。

一つは、信(しん)や桓騎(かんき)王賁(おうほん)

蒙武(もうぶ)のように力で敵軍を破壊する武官の力。

 

もう一つは、新しい帝国に相応しい統治制度を整え

一度破壊した国を再び一つに纏め上げる文官の力です。

 

李斯は、その文官の力の最たるもので、今後、キングダムで重要な

位置を占めて行くのは間違いありません。

李斯の頭脳の戦いを注目して見ていきましょう。

 

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