「美髯公」の異名を持つ関羽ですが、漫画やゲームに登場する人物像は長く美しい髭をたくわえているのがデフォルトになっています。これは三国志演義において付け加えられたキャライメージですが、その髭の長さがどのくらいあったかご存知でしょうか。
今回は関羽の髭の長さや特徴、美髯公と呼ばれるようになった理由など髭づくしの内容でお届けしようと思いますのでお楽しみに!
この記事の目次
関羽の髭の長さは新聞紙とほぼ同じ
三国志演義における関羽の髭の長さは1尺8寸であったと言われています。これはどの時代の尺度で計算するかによっても変わりますが、短くて約43cm、長いと54cmほど。比較対象としてバスケットゴールのリングが45cm、新聞紙の縦の長さが54.6cmです。一説には髭は下っ腹に達したとも言うので、アゴから先に新聞紙が垂れ下がっていたと考える方が妥当かもしれません。
ギネスブックに認定されている髭の長さは5m超えとなっているので、そう考えると関羽の髭は長いわけではありませんが、それでも常人を軽く凌駕するレベルです。
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髭の長さが50cmになるには5、6年かかる
髭は季節によっても伸びる速度は変わるそうですが、平均しても1日あたり0.2mmから長くても0.4mm。
年間平均で10cm伸びるかどうかと考えると50cmに達するには5年程度はかかります。しかも美髯公と言われるほど美しくするためには整える必要もあるでしょうし、個人的に頬髭は伸びるのが遅い印象です。
そう考えると10年とまではいかないまでもかなり長い年月をかけて伸ばしたということになりますね。
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関羽の髭のケア
伸びるのに時間がかかるためか、関羽は抜け毛を非常に気にしていました。特に秋には抜け毛が増えるため、人に会う時以外は髭を専用の袋に収納するほど。
そんな髭事情を知った曹操は関羽に綾錦の模様が入ったおしゃれな髭袋をプレゼントします。関羽はそれを非常に気に入り愛用し、曹操のもとを去るときにも赤兎馬と髭袋だけは返さなかったようです。
敵対視している曹操からの贈り物を受け取るほど髭の手入れには余念がなかったということでしょう。
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献帝も褒めた関羽の髭
関羽が献帝に拝謁した際に前述の曹操から贈られた髭袋が献帝の目に止まります。
関羽が髭袋を付けている理由を知った献帝は髭を直に見せてほしいと頼みこみ、髭を見て一言「めっちゃキレイ」
ここから美髯公の愛称が広まったと言われています。
その後、諸葛亮が関羽に宛てた手紙の中でも「髯どの」と呼称していることから、親しい人たちの間では髭にまつわる愛称があったのかもしれません。
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