孔明(こうめい)の大論陣と、水軍提督である周瑜(しゅうゆ)の
主戦論の表明で、孫権(そんけん)は、曹操(そうそう)に対して
宣戦を布告する事を決意しました。
孫権:「以後、余の前で曹操への降伏を説くものは、こうなると思え!」
孫権は一喝すると、目前の文机の角を剣で斬り飛ばします。
これには、降伏派も沈黙して軍義は終了します。
劉備軍の天才軍師・孔明が更に提案
安堵する魯粛(ろしゅく)と周瑜ですが、そこで孔明が一つの提案をします。
孔明:「開戦を決断したものの、恐らく孫権殿は、まだ一抹の不安を
持っていると思われます。
降伏派に再び、説得されない間に今の内に再度、我が軍の優勢を
力説して迷いを絶つべきかと、、」
周瑜は内心、(群臣を前に断言されたのだ、、それは杞憂だろう)
とは、思いましたが、大事な事ではあるので念を入れて
再び、孫権に会い、再度呉軍の優位を説きます。
孫権は一抹の不安を抱えていた
すると孫権は曇っていた表情を解いて言います。
「周都督が、再び我が軍の優位を説いてくれた事を嬉しく思う
実は、開戦を断言したものの不安であったのだ、、」
周瑜は、孔明の読みが当たっていた事に衝撃を受けます。
孫権とは、何十年の付き合いである自分より、
新参の孔明が孫権の心理を読んでいた事に脅威と嫉妬心を
感じてしまったのです。
周瑜から孔明に対して嫉妬心が生まれてしまった
周瑜:「このまま、孔明を劉備の下に返しては、将来、呉にとって
強大な敵になるかも知れぬ、手を打たねば」
周瑜は、孔明の兄である諸葛瑾(しょかつ・きん)に対して、
孔明に対して呉に降るように説得を依頼しますが、
孔明は断り上手く行きませんでした。
周瑜:「止むをえぬ、、ならば、この曹操との戦いの最中に
孔明には死んでもらう以外にはあるまい、、」
周瑜は、己を超える才能を持つ、孔明を恐れ、呉の将来の為に
これに理由をつけて殺そうと決意します。
孔明の立場
孔明もその事を予期し、謀略を回避しつつも、
一方では周瑜を利用して、赤壁(せきへき)の戦いに
勝利しないといけないという
複雑な仕事をしないといけなくなります。
実際の周瑜はどうだったの?
しかし、三国志演義では、孔明に嫉妬して、戦争そっちのけで
これを殺そうとしては逃げられるという役どころの周瑜は、
全くの創作であって、現実の周瑜は赤壁の戦いを主導して、
曹操軍を壊滅させた呉の立役者でした。
耳で聞いて覚える三国志
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どうも、kawausoでーす、好きな食べ物はサーモンです。
歴史ライターとして、仕事をし紙の本を出して大当たりし印税で食べるのが夢です。
もちろん、食べるのはサーモンです。