自称皇帝、袁術のトホホな部下列伝 Part.2

2015年6月6日


 

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袁術の最後

 

三国志の群雄の中では秒速で皇帝を名乗り、仲王朝を興して秒速で滅んだ袁術、そんな彼にも、もちろん部下はいるのですが、袁術自身がハチャメチャであるので部下達の運命も、悲惨だったり、微妙なものになりました。

 

前回記事:自称皇帝、袁術のトホホな部下列伝 Part.1

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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関羽と渡りあった豪傑 腹ペコで斬られる 紀霊(きれい)

紀霊 ゆるキャラ

ほとんどが、袁術同様に、残念な部下が多い仲王朝の面子の中で、唯一、異彩を放つ豪傑が紀霊です。

 

呂布と劉備

 

重さ11キロの三尖刀という武器を操る豪傑で、かつて呂布(りょふ)が劉備(りゅうび)を裏切り徐州を制圧すると、呂布の援軍として劉備を討伐しようと3万の軍勢を率いて、徐州の州都、下邳(かひ)まで来た事もあります。

 

強くなる関羽

 

その時には、劉備軍の豪傑、関羽(かんう)と30合に渡って打ち合いを演じて引き分けに終わっています。

 

顔良と文醜

 

袁紹(えんしょう)軍の豪傑、顔良(がんりょう)と文醜(ぶんしゅう)をあっという間に斬った関羽と30合も打ち合うという所に紀霊の武勇が偲ばれます。また、この紀霊は、袁術が皇帝になり、贅沢三昧で暮らして部下に逃げられる事態になっても、袁術を見捨てずに最期まで共をするという男気を見せています。しかし、いよいよ、袁術が疫病と敗戦と飢餓で崩壊した都、寿春を出て従兄弟の袁紹の元へ逃げのびる時の事。

 

紀霊と張飛の一騎打ち

長坂の戦い 張飛

 

曹操は、袁術と袁紹の連合を阻止しようと劉備と朱霊(しゅれい)を差し向けて、きたので、これを防ごうと、紀霊は劉備の義弟、張飛に挑みます。ところが、たったの10合打ち合っただけで、紀霊はあっけなく張飛に討たれてしまうのです。

 

棗祇(そうし)食料・兵糧担当

 

どうやら、その理由は、ほとんど食糧がなかった袁術軍において、紀霊も、空腹に悩まされていたからだと言われています。関羽と対等に撃ち合う力を持ちながら、腹ペコで討ち取られるとは、紀霊将軍もやはり、トホホな存在です。

 

三国一の身の程知らず 関羽に秒殺 荀正(じゅんせい)

荀正 ゆるキャラ

 

荀正は、紀霊将軍の配下で、なかなか武勇に自信があったようです。かつて紀霊が、関羽と一騎打ちをし30合を打ち合い決着が付かなかった時荀正は、紀霊の命令で、引き続き関羽と相手をするように命令されます。普通なら、自軍で最強の紀霊と打ち合った関羽を警戒しそうなものですが、自分の武勇に自信がある荀正は一味違います。馬に乗って槍を構えると、「この無名野郎!掛かってこい!」と関羽を挑発。疲れていた関羽は、この一言に激怒して、荀正を秒殺しました。

 

この身の程知らずぶり、さすがです。キング・オブの袁術の配下と言えるでしょう。

 

次回記事:自称皇帝、袁術のトホホな部下列伝 Part.3

 

袁術祭り

 

 

 

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kawauso

台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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