袁術祭り
まだ漢王朝で消耗してるの?




はじめての三国志

menu

はじめての変

三国志怪奇談「曹丕、受禅台の怪」

この記事の所要時間: 320

曹丕

 

220年、乱世の奸雄、曹操(そうそう)の死を受けて

息子の曹丕(そうひ)が跡を継ぎ、魏王(ぎおう)に即位しました。

 

疑り深い曹丕は、同母弟の

曹彰(そうしょう)曹植(そうしょく)、曹熊(そうゆう)らの

動向が気になって仕方ありません。

 

曹丕は弟達を誅殺する

曹丕 残忍

 

父曹操の葬儀に兵を連れて現れた曹彰と緊張状態に陥ったり、

葬儀を欠席した曹熊を咎めて、死に追いやったりします。

また、曹植をも殺そうとします。

 

このように、曹丕の即位には、最初から不穏な影がつきまとっていました。

 

架空の動物が現れたと報告

 

その年、

鳳凰(ほうおう)が現れた、との報告が上がりました。

すると、申し合せたように各地から、

「うちの村には麒麟(きりん)がやってきただ!」

「黄龍(こうりゅう)が空から降りてきただよ!」

との声が聞こえてきます。

 

鳳凰、麒麟、黄龍はどれも、想像上の動物です。

めでたいことがあると人々の前に現れる、という言い伝えがあるので

 

曹丕はこれをもって、

「俺が魏王についたからだネ。もしかして、皇帝になった方がいいのかも!」

と結論付けます。

 

……言ってしまえば、「やらせ」です。

自分の即位を正当化するために、うその報告をさせたわけです。

 

献帝は帝位を曹丕に譲る事を決意

photo credit: Waldgeister via photopin (license)

photo credit: Waldgeister via photopin (license)

 

曹丕に仕える40人の文官たちが、献帝(けんてい)に詰め寄ります。

「曹丕さまに皇帝位をお譲りなさい!」と。

献帝が抵抗すると、今度は兵士たちがものものしい装いで取り囲みます。

 

献帝はがっくりとうなだれ、

ついには曹丕に帝位を譲ることを承諾しました。

 

とはいえ、曹丕も、無理矢理帝位を簒奪したと思われたくないので、

体裁を整えようとします。

 

関連記事:献帝(けんてい)とはどんな人?後漢のラストエンペラーの青年期

関連記事:献帝(けんてい)とはどんな人?後漢のラストエンペラーの成人期

関連記事:【後漢のラストエンペラー】献帝の妻・伏皇后が危険な橋を渡った理由!

 

遂に献帝から皇帝位を譲り受ける曹丕

 

受禅台(じゅぜんだい)という儀式の台をつくり、

そこで、人々が見守る中で、献帝から皇帝位を譲り受けるという形をとります。

 

受禅台の上で、

献帝は曹丕に玉璽(ぎょくじ)を渡しました。

玉璽は皇帝の証ですから、これによって、曹丕は皇帝となりました。

 

満面の笑みを浮かべた曹丕は、

天地の神々に拝礼をします。

 

そのときです。

 

一陣の風が台上を吹き抜けました。

台上に赤々と灯されていた火が、突然すべて消えてしまいます。

 

ざっと暗雲が立ち込め、辺りが真っ暗になりました。

真冬のような冷たい空気が曹丕を突き刺し、

全身が氷で覆われたように凍えて、がたがたと体が震えました。

 

受禅台の下で曹丕を見守っていたはずの人々の姿が忽然と消えてしまっています。

目の前にいたはずの、献帝の姿も見えません。

 

関連記事:秦の始皇帝が造り出した伝国の玉璽

関連記事:二人の英雄を破滅に追いやる魔性の玉璽

関連記事:孫堅が伝国の玉璽を手に入れたわけ

 

曹丕の黒い影が近寄ってくる

曹丕

 

かわりに、ひたひたと黒い影が近寄ってきます。

 

影はひとつではありませんでした。

イモリのように地を這い、

おぞましい動きでじわりじわりと曹丕を包囲していきます。

 

凍えるほど寒いのに、

曹丕は体中の汗腺から汗が拭き出しました。

 

それは足元に池のようにたまり、

まるで赤黒い血の海でおぼれているような錯覚さえしました。

 

恐怖のあまり、

とうとう曹丕は失神してしまいます。

 

許都(きょと)の宮殿に寝かされた曹丕は、

目覚めても、自分の周りを妖怪たちがうごめいているのを見て、

何度も何度も気を失います。

 

曹丕が遷都した理由

曹丕

 

曹丕の帝位簒奪は、こうして天からの咎めを受けたのです。

 

「こんなところには住んでいられないよ~、ブルブル!」

というわけで、曹丕は遷都を決意します。

 

以降、許都は許昌(きょしょう)と改称されました。

曹丕は洛陽に宮殿を建て、移っていきました。

 

 

 

こちらの記事もよく読まれています

曹操死んでもヨメを・・・

よく読まれてる記事:曹操が遺言で見せた女性への愛情

曹操のムスコ達アイキャッチ

よく読まれてる記事:集まれ曹操の25人の息子たち・その1

 

曹操 女性の敵? 鄒氏

 

よく読まれてる記事:曹操は女の敵なのかどうかを検証する・その1

 

この記事を書いた人:東方明珠

東方明珠 三国志

■自己紹介:

はじめての三国志、

通称「はじさん」のはじっこライター東方明珠です。

普段は恋愛系のノベルやシナリオを書いています。

関連記事

  1. 孫堅が伝国の玉璽を手に入れたわけ
  2. はじめてのプロ野球(三国志風)まだまだいるぞ!日本球界の若きホー…
  3. 妻子を人質に取られすぎな劉備
  4. 権力者の重圧?酒癖の悪かった呉の孫権
  5. 三国志ロワイヤルDeNAにおとぼけが突撃じゃ!
  6. 陳寿が語る孫権像
  7. 架空戦記って何?いつから存在してどこでIF戦記ブームは過ぎ去った…
  8. 的盧は名馬なの?凶馬なの?劉備と龐統(ホウ統)の死

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

おすすめ記事

  1. 劉備と豊臣秀吉はどっちがスゴイの?英雄の比較
  2. 播磨の豪族から出現した自信家・黒田孝高の誕生と初陣
  3. 漢の時代の人が考えるあの世は、どんなイメージ?
  4. もし郭嘉が劉備軍の軍師だったらどうなる?呂布や袁術も討伐できた!?
  5. 三国時代にも「ザ・たっち」は存在した?後漢時代に存在した双子についての記録が凄い!
  6. 【月間まとめ】2016年4月の注目ニュース14選!

三國志雑学

“広告募集"

はじめての三国志 書籍情報


著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

おすすめ記事

【マニアック向け三国志】捕まったことで運命の君主と出会った王朗(おうろう) 【三国志と節税】ふるさと納税で得しよう 【お知らせ】はじめての三国志メモリーズに3名の猛将を追加しました 3連休に三国志の美少女たちを放置プレイしない?三国志系ゲーム『放置少女』 趙雲と姜維の一騎打ち!姜維の武勇は本当に凄かったの? 朱然(しゅぜん)ってどんな人?名将亡き後、呉の重鎮として孫家を支え続けた将軍 呂布は知将?呂布の知略によって袁術軍はフルボッコにされていた 官渡の戦いで袁紹が勝っていたら三国志はどうなっていたの?

おすすめ記事

  1. 権力に執着した曹操が魏王になるまでに荀彧と荀攸との間に亀裂が生じる
  2. 天才軍師・諸葛亮孔明抜きの劉備はどこまで健闘できるの?
  3. 【週間まとめ】はじめての三国志ニュース12記事【4/10〜4/17】
  4. 劉巴(りゅうは)とはどんな人?天下に名声を轟かせた名士であるが、性格に難あり
  5. 【桓騎 vs 慶舎】黒羊の戦いは史実にあるの?本当にあった戦いなの?
  6. 黄月英(こうげつえい)はどんな人?実は名前さえ分からない謎の女性
  7. 張飛の娘はサラブレッド?夏侯月姫と張飛の恋愛事情
  8. 【キングダムの主人公】飛信隊の信は悲惨な最期を遂げる?

はじさん企画

袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
編集長日記
はじめての三国志TV
PAGE TOP