三国志に「SF思考」がやってきた!三国の後継者がみんな英邁な豪傑だったら現代はどうなる?

2022年6月15日


 

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北方謙三風ハードボイルドな豪傑(曹操・劉備・孫堅)

 

三国志(さんごくし)といえば、曹操(そうそう)劉備(りゅうび)孫権(そんけん)という三人の英雄が、()()(しょく)という三つの国に分かれて覇を争う大河(たいが)ドラマ。三国志に詳しくない人がそう聞くと、「へえ?それで、最終的には誰が天下を取るの?」と質問してきますよね。

 

晋王朝を作った司馬炎

 

ですが、三国志ファンならご存知の通り、結果としては天下を統一するのは曹操でも劉備でも孫権でもなく、途中から出てきた司馬懿(しばい)というキャラクターの子孫。

 

女性に溺れる司馬炎

 

残念ながら、曹操・劉備・孫権それぞれの後継者がどうしても才覚で見劣りがしてしまい、三国それぞれが衰退していって新興勢力の司馬家にいいようにやられてしまう、というのが、三国志の最終版の展開なのです。史実がそうなのだから仕方ない、とはいえ、なんともここは残念なところですよね。

 

三国志を楽しく語るライターYASHIRO様

 

そこで、少し、考えてみましょう!

曹操・劉備・孫権の後継者が、全員、才覚として英邁だったとしたら、その後の三国志はどうなっていたでしょうか?

 

漢中王になる劉備

 

いや、もっと踏み込んで、せっかく「イフ展開」を考えるなら、SFばりの大胆な設定にしてみましょうか。すなわち、三国の君主がひたすら転生して君主の座に居座り続けたら、その後の歴史はどうなっていたでしょうか?

 

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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曹操、劉備、そして孫策(!)が永劫回帰したら何が起こるのか?

 

このSF思考では、魏呉蜀それぞれの開祖について、実は後継となる息子が常に「転生後の自分」となっているわけです。手塚治虫(てづかおさむ)先生『火の鳥』もマッサオになる複雑な永遠回帰(えいえんかいき)です。後継者として生まれてきたほうには、前世の記憶はありませんが、しかし容姿も能力も性格もまったく同じものが与えられる、とします!

 

曹操の子は、ずっと曹操。

劉備の子は、ずっと劉備。

孫権の子は、ずっと孫権。

 

呉の小覇王・孫策

 

あ、ううむ、ちょっと見劣りがする気がするので、このエスエフ思考では、彼よりも「小覇(しょうはおう)」として評価の高い、兄の孫策(そんさく)に転生いただきましょう。孫権の子は、孫策の転生で、その子はずっと、孫策。

 

こうして、魏呉蜀は、曹操・孫策・劉備のクローンのような(ただし若い)後継者がひたすら先代の版図を継承していく。この永劫回帰システムが稼働した場合、三国志はどうなるのでしょうか?

 

 

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こんなの2000年経っても決着がつかないのでは!?

呉の勢力を率いる孫策

 

紀元三世紀以降の中国大陸では、

 

永遠に曹操が君主の魏、

永遠に劉備が君主の蜀、

永遠に孫策が君主の呉、

 

が戦い続けることになります。

 

漢中(かんちゅう)をとったら、とりかえす。

荊州(けいしゅう)をとったら、とりかえす。

樊城(はんじょう)をとったら、とりかえす。

 

この繰り返し。

 

はて。これ、もしかしたら、永遠に決着がつかないのではないでしょうか!?

それぞれ人材登用にも熱心で、技術改革にも理解の深い三人。

 

火縄銃(鉄砲)

 

それぞれの時代で、英邁な人材を見つけて採用し、鉄砲の時代にも、大砲の時代にも、すかさず対応するでしょう。

 

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帝国主義時代になっても西欧列強に入り込む余地なし!?

フランス革命

 

そして、そのまま中国が十九世紀を迎えたら?

 

帝国主義の時代、西欧列強(せいおうれっきょう)が中国に乗り込んできても、曹操がロシアと手を結んだり、劉備がフランスと手を組んだり、孫策がイギリスと手を組んだり、かと思えば曹操がロシアを裏切ったり、劉備がフランスを裏切ったり、孫策がイギリスを裏切ったり。

 

西欧列強についても、さんざん利用しては捨て、利用しては捨てで、三国の戦いは続けながらも、魏呉蜀それぞれ、西欧列強に植民化されるスキは見せないでしょう。

 

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まとめ:その場合の世界は果たして幸せなものなのか、はて

日本最古の銀行(現・みずほ銀行)を設立する渋沢栄一

 

このSF思考の行き先は、なんとなんと、三国時代が2000年続いてもまだ決着せず、現代でもいまだに中国は三国鼎立状態になっている、というシナリオに収まってきました。中国がこのようになっていると、中国以外の地域の歴史もずいぶん違ってしまうことでしょう。

 

日本にしても、魏と組んだり、呉と組んだり、蜀と組んだり、三国それぞれの顔色を伺いながらアジア外交を展開していたでしょう。

 

市井の話題も、

「今度の衆議院選挙はどうする?〇〇党は最近、曹操寄りだからなあ」

「そうだね。そろそろ劉備寄りの、〇〇党が政権をとって、蜀と近づいたほうがいいんじゃないか」

「いや、長江(ちょうこう)流域の開発ビジネスがこれから熱そうだから、孫策と仲のよい政党から首相を出して、呉と接近するのもいいんじゃないか?」

 

などなど。

 

ポイント解説をするYASHIRO様

 

 

スポーツの世界大会でも、「魏代表チーム対蜀代表チーム」や「魏代表チーム対呉代表チーム」、ないし「蜀代表チーム対呉代表チーム」とかが観客が大荒れするダービーとなるのでしょう。

 

でも、それって、中国大陸では三国の内戦が2000年以上続いているということですよね。「平和」という観点では、いかがなものか、という歴史シナリオとも解釈できるのでした。しばしば言われることですが、英雄というのは、生まれる時代を間違えると、民衆にとってはたいへん迷惑で恐ろしいものになってしまうもの。

 

死期を悟る曹操

 

偉大な英雄、曹操・劉備・孫策も、寿命がきたときに死んでくれたから、世界が変わっていくのであって、いつまでも永遠回帰されるのも困るのでは、というオハナシでした。

 

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三国志ライターYASHIROの独り言

三国志ライター YASHIRO

 

ところで、最後に、三国志ライターとしての私からヒトコト。孫権ファンの皆様、せっかくのこんなエスエフ思考シナリオで、孫権を使わず、孫策を使ってしまい、申し訳ございませんでした!でも、曹操と劉備と互角になって決着つかないとなると、孫策のほうがふさわしいかなと私は思ったのですが、ここはいかがでしょう、、、?

 

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YASHIRO

とにかく小説を読むのが好き。吉川英治の三国志と、司馬遼太郎の戦国・幕末明治ものと、シュテファン・ツヴァイクの作品を読み耽っているうちに、青春を終えておりました。史実とフィクションのバランスが取れた歴史小説が一番の好みです。 好きな歴史人物: タレーラン(ナポレオンの外務大臣) 何か一言: 中国史だけでなく、広く世界史一般が好きなので、大きな世界史の流れの中での三国時代の魅力をわかりやすく、伝えていきたいと思います

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