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試験に出ます!九品官人法(きゅうひんかんじんほう)の理想と弊害

この記事の所要時間: 446




三国志大学 曹操

 

私達は中国王朝の官吏採用試験というと「科挙」という紙のテストを思い起こします。

しかし、この科挙が制度化されたのは、6世紀末、隋(ずい)の時代以後の事でした。

それ以前には、あの曹丕(そうひ)が定めた九品官人法(きゅうひんかんじんほう)

何と400年近くも人材登用の基礎になっていたのです。

ところが本来は、門閥に縛られず、優秀な人を採用するという理想から生まれた

九品官人法は逆に貴族階級を産み社会を停滞させました。

その理由は何か?今日は試験にも出る九品官人法をポイントで解説します。




九品官人法前夜 郷挙里選(きょうきょりせん)

郭嘉

 

九品官人法以前の中国では、郷挙里選(きょうきょりせん/ごうきょりせん)という

人材登用法が採用されました。

これは、各地の長官に毎年、最低一人の人材を推薦するように義務づけるもので、

それを選ぶのは、その地方の豪族達による合議でした。

最初の頃は機能した、郷挙里選ですが、選ぶのは土地の豪族である為に、

能力よりも、地方の豪族の利益を代表する人物が選ばれるようになります。

 

郭嘉

 

特に、それは唯才令(いさいれい)を掲げて派閥のしがらみを越えて

有能な人材を集めようとした曹操(そうそう)には都合が悪く、

また、中央では推挙された人材が地域の派閥毎に割拠してしまうので

国家の意志より豪族の意志を優先する弊害が生まれました。




曹丕は陳羣の意見を入れて九品官人法を採用する

曹丕皇帝

 

曹操は郷挙里選を廃止する事なく死去しますが、その後を受けた曹丕は、

すぐに尚書の陳羣(ちんぐん)の意見を入れて九品官人法を採用します。

曹丕は、その後、後漢の最後の皇帝、献帝(けんてい)に禅譲させて

後漢を滅ぼし魏を建国するので、九品官人法は、とりも直さず

新王朝、魏の為の制度でした。

 

関連記事:【後漢のラストエンペラー】献帝の妻・伏皇后が危険な橋を渡った理由!

関連記事:献帝(けんてい)とはどんな人?後漢のラストエンペラーの青年期

関連記事:献帝(けんてい)とはどんな人?後漢のラストエンペラーの成人期

 

九品官人法の肝は国家が自分達に従う人材を選ぶ事

曹丕 残忍

 

九品官人法では、人材の推挙者は、地方の豪族ではありませんでした。

それは、中正官といい郡毎に一人ずつ、皇帝が任命します。

ここから、九品官人法は、九品中正法と呼ばれる事もあります。

中正官は皇帝の家臣なので、地方の豪族とは関係ありません。

そこで、豪族の思惑に関係なく魏王朝にとって有益な人材を

推挙してくれると曹丕は考えていたのです。

 

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九品官人法の制度とは、どんなものか?

合肥むかつく04 満寵

 

九品官人法では、一品から九品まで身分のランクが存在しています。

中正官は、人材を推挙する際に、能力に合わせて品を与えていきます。

例えば、中正官に二品と評価された人物は、その4ランク下の

六品からキャリアがスタートし、順調に行けば二品まで上れました。

 

この中正官が最初にランク付けする官位を郷品(ごうひん)と言い

4ランク下の出発点を起官家(きかんけ)と言いますが、

九品官人法では、どんなに出世しても、

この最初につけられた郷品を上回る事は出来ませんでした。

 

つまり、最初で中正官に四品とランクづけされると、

最初の起官家は八品になるのですが、そこからどんなに頑張って

昇進しても三品になる事は出来なかったのです。

 

ここが、この九品官人法の最大の欠点であり、後に門閥貴族が

高い地位を独占する弊害を産みます。

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