広告

呂布が陳宮と本気で天下取り!唯一の勝利ルートとは?

2024年6月9日


 

はじめての三国志コメント機能バナー115-11_bnr1枠なし

 

成廉、魏越、呂布

 

 

三国志の中でもとりわけ有名な登場人物の一人、呂布(りょふ)。しかしその生涯は、最初は丁原(ていげん)の下に仕えていたものの、これを裏切り〇害、董卓(とうたく)の下に仕えたが、これも裏切り〇害と、「三国志の中でも随一の不義理者」という印象に彩られています。

 

方天画戟を持つ呂布

 

 

もっとも呂布の場合、根っからの悪人というよりは単に「武力一辺倒すぎて軽はずみな行動が多い男」という印象。そんなキャラクターを愛する「呂布ファン」も少なくないでしょう。更に歴史とは不思議なもの。このような呂布には、後世のファンだけでなく、彼に仕えてに最期までついていった軍師格がいるのです。それが陳宮です。

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


【誤植・誤字脱字の報告】 バナー 誤字脱字 報告 330 x 100



【レポート・論文で引用する場合の留意事項】 はじめての三国志レポート引用について



もし陳宮と早いタイミングで出会っていたら天下を取る可能性もあった?

呂布に従う陳宮

 

陳宮(ちんきゅう)は、もとは曹操に仕えていた人物でしたが、董卓暗殺後の余波で都から逃げ出していた呂布の下に寝返り、呂布の片腕として、彼を支えた人物です。

 

曹操に命乞いをする呂布と反対する劉備

 

結局はその呂布は曹操(そうそう)劉備(りゅうび)に敗れ処刑されてしまうのですが、陳宮を参謀役に迎えてからは、曹操と劉備をも警戒させる地方群雄の一つに成長できたことは事実です。

 

曹操を裏切る陳宮

 

 

なぜ陳宮が曹操から離れ、これほどとことん呂布についていったのかは謎が多いのですが、こんな陳宮と呂布との関係を見ていると、つい、こんなイフ展開を思いついてしまいます。

 

 

曹操の再度仕官の勧誘を断る陳宮

 

 

 

この陳宮が、曹操や劉備が既に活躍している時期ではなく、もっと早いタイミングで呂布と出会い、呂布の懐刀となっていたら?もしかすると呂布に天下をとらせるチャンスはあったのではないか?

 

赤兎馬と呂布

 

 

つまり陳宮と呂布の出会いのタイミングが早まるだけで呂布ファンの人々が夢に見る「呂布による天下統一シナリオ」があったのではと!

 

こちらもCHECK

陳宮
[if三国志]陳宮が袁紹に就いたら?その結果を予想!

続きを見る

 

陳宮

 

 

天下取りのために絶対にやるべきことは、王允を〇害すること!

呂布に暗殺される董卓

 

実は呂布が、ライバルの曹操や劉備よりも遥かに天下に近くなった時期が、たった一度だけあったのです。先述した、董卓を暗殺したタイミングです。

 

王允と呂布

 

この時、董卓のいなくなった長安(ちょうあん)の権力は、暗殺のリーダーである王允(おういん)が掌握しました。呂布は董卓〇害の実行者として、王允に次ぐナンバーツーの立場になっていた筈なのです。

 

李カク(李傕)、郭汜、王允

 

しかしその王允が、董卓の腹心であった李傕(りかく)郭汜(かくし)に反乱されてあっけなく倒され、ナンバーツーだった呂布も命からがら長安を逃げ出すことになります。ですがもし、この時点で陳宮が呂布のところにいたらどうだったでしょうか?

 

陳宮

 

陳宮は、呂布にきっと、こう言うでしょう。「呂布様、ここで王允に義理を尽くしても、李傕と郭汜に敗れるだけです。いっそ、李傕と郭汜に通じてしまいなさい。将来の天下のためには、一時的に李傕と郭汜に頭を下げておくのが得策です」

 

呂布と袁術

 

「しかし陳宮よ。李傕と郭汜が私に心を許すだろうか?」

 

李傕・郭汜祭り

 

「呂布様、李傕と郭汜は単に権力が欲しいだけと思われます。ここであなたが王允の首をとり、李傕と郭汜に恭順する形で彼らを無血で迎え入れたら、彼らはあなたに恩義を感じるはずです。そこで呂布様、ここは王允を・・・あとはおわかりですね?」

 

こちらもCHECK

太原王氏 王允、王淩
太原王氏にはどんな人がいるの?暴君董卓を討った王允の一族

続きを見る

 

李傕・郭汜祭り

 

 

天下取りのために次にやるべきことは、李傕と郭汜の〇害!

王允と呂布

 

こうなると呂布の決断は早い筈。あっけなく王允の首をとり、それをもって李傕と郭汜を迎え入れることでしょう。これにて呂布は、李傕と郭汜に次ぐナンバースリーの立場ながらも、史実と違って地方に落ちることはなく長安に残ります。

 

郭汜

 

そして李傕と郭汜は史実通り、数々の蛮行と悪政を敷いて人心を失う展開となるでしょう。

 

李カク(李傕)と郭汜

 

 

その頃を見計らって陳宮はこう言うでしょう。「呂布様。いまが絶好の機会です。李傕と郭汜の悪政に都は大きく荒れています。呂布様も、彼らの下でいつまでもくすぶっている日々を続けたくはないでしょう?いまこそ・・・わかりますよね?」

 

こちらもCHECK

李カク(李傕) 樊稠、李傕
董卓死後に権力を握った李傕とはどんなやつ?

続きを見る

 

if三国志

 

 

天下取りのために絶対に次にやるべきことは、袁術の〇害!

李カク(李傕)と郭汜

 

こうなると決断の早い呂布は、李傕と郭汜の首を取り、長安を悪政から救ってくれた救世主としての名声を得るでしょう。

 

李カク(李傕)、献帝

 

そればかりではなく、李傕と郭汜から献帝を奪取したことで、まさに朝廷の詔すら、帝をコワモテでビビラせるだけで出させ放題!ですが、天下取りには、まだ足りません。そこで陳宮はこう言うでしょう。

 

李カク(李傕) 樊稠、李傕

 

「呂布様。もはや帝はあなたの手中!ですが、地方には曹操や劉備が割拠し、いつ都に攻めてくるかわかりません。一気に曹操と劉備を倒さねばいけません。

 

行軍する兵士達b(モブ)

 

既に李傕と郭汜の兵力を吸収しましたが、曹操と劉備を打ち破るには、もっと強大な兵力が必要です。ちょうどいい男がいます。袁術という皇帝の座がほしくてたまらない男が、強大な軍事力を持って南に割拠しています。彼に『皇帝にしてやる』と手紙を出せば、喜んで都にやってくるでしょう。そうしたら都に入った途端に適当な汚名を袁術に着せて彼の兵力をまるまる・・・おわかりですね?」

 

こちらもCHECK

李カク(李傕)と郭汜
李傕と郭汜のズッ友の誓いは何故破られた?二人が争った理由は女性関係だった?

続きを見る

 

英雄の死因

 

 

まとめ:やがて曹操や劉備が復讐の鬼となって帰ってくる・・・

袁術をからかう呂布

 

 

 

こうなると決断の早い呂布。袁術(えんじゅつ)を始末しその兵力をまるまる手中にしてしまうでしょう。その上で、献帝(けんてい)に適当な詔を出させ、曹操と劉備を強大な軍事力で中原から追い払い、ついに大勢力圏を築くでしょう!

 

 

鄧禹と兵士

 

 

 

袁紹(えんしょう)劉表(りゅうひょう)劉璋(りゅうしょう)はこの勢いに戦わずして降伏!これにて呂布の天下統一!・・・というのが念願の呂布の天下取りシナリオですが、この展開は、もともと薄氷を踏むような危うさの上に、重大な弱点を残します。

 

 

劉備を裏切る呂布

 

 

このように呂布が曹操や劉備を撃破したとしても、曹操と劉備の命までは取ることはできず、彼らはいったん遠方に落ちて雌伏する形となるだけでしょう。

 

こちらもCHECK

袁術に助けを求める呂布
あの勇猛な呂布が命乞い?その真相に迫る

続きを見る

 

呂布

 

 

三国志ライターYASHIROの独り言

三国志ライター YASHIRO

 

更に天下を握った呂布が、善政で経済や人心を安心させることができるとも思えず。

 

曹操

 

やがて呂布の評判が悪くなってきた頃に、曹操らはきっと挙兵し、鬼の勢いで長安に迫ってくるでしょう。その時、復讐の鬼となった曹操や劉備に、民心からそっぽを向かれている呂布と陳宮が勝てるとは思えません。それでも呂布がわずかな期間とはいえ、天下人になるというのは、呂布ファンの方には夢のような展開と思いますが、いかがでしょう?

 

めちゃくちゃ強い呂布

 

よしんばその天下が、まさに夢のようにはかない期間のものだとしても!

 

こちらもCHECK

成廉、魏越、呂布
呂布陣営の陳宮、高順、張遼、三者三様な降伏後の態度を解説

続きを見る

 

呂布対項羽

 

 

  • この記事を書いた人
  • 最新記事
YASHIRO

YASHIRO

とにかく小説を読むのが好き。吉川英治の三国志と、司馬遼太郎の戦国・幕末明治ものと、シュテファン・ツヴァイクの作品を読み耽っているうちに、青春を終えておりました。史実とフィクションのバランスが取れた歴史小説が一番の好みです。 好きな歴史人物: タレーラン(ナポレオンの外務大臣) 何か一言: 中国史だけでなく、広く世界史一般が好きなので、大きな世界史の流れの中での三国時代の魅力をわかりやすく、伝えていきたいと思います

-if三国志, 呂布
-, ,