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124話:曹休、憤死!!石亭の戦いと孫権の即位

2016年4月15日


監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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曹休、計略に掛かり、大敗を喫する

 

曹休

 

西暦228年、8月、曹休は、荊州の軍事総督の司馬懿(しばい)と、

豫州の軍事を任された賈逵(かき)を呼び出し10万の大軍を組織すると、

周魴に道案内をするように返信します。

周魴の報告を受けた、孫権は自ら出陣する事を決意し、

陸遜(りくそん)を大都督にして、全琮(ぜんそう)、朱桓(しゅかん)を率いさせ

て要所である皖県に布陣しました。

 

曹休は、不意討ちを喰らわすつもりで、進軍を急ぎますが、

皖(かん)県に、孫権の大軍がやってきているのを見て、自身が騙された事を知ります。

 

曹休「おのれ、、周魴め謀ったのか!!」

 

すでに周魴の姿はどこにもなく、今頃は、魏軍の全容を

孫権に説明している頃であろうと推察できました。

しかし、呉に騙されたから引き返しました、では、

魏のモノ笑いになるだけ、そして何より曹休のプライドが許しませんでした。

 

曹休「このまま、おめおめ帰れるものか!幸いにして呉軍より、

我が軍は兵力で優勢、このまま押しこんで、手柄を立てるまでよ」

 

ですが、計略に掛かっている曹休に活躍の舞台はありません。

陸遜軍の伏兵攻撃と、全琮、朱桓の左右からの攻撃に打ち破られたのです。

 

全滅寸前を賈逵に救われる曹休だが、敗戦を苦に憤死

曹休

 

窮地に陥った曹休に、別働隊の賈逵の軍が間に合います。

賈逵は曹休の全滅を予測して、あえて、合流をずらしていたのです。

賈逵は旗指物を増やし、銅鑼を鳴らして、大軍が到着したように

見せかけたので、陸遜、全琮、朱桓の部隊は撤退しました。

 

曹休は、惨めな敗軍の将として魏に戻ります。

魏帝曹叡(そうえい)は、王族の曹休の罪を厳しく問う事はなく、

むしろよく戦ったと慰問して、多くの贈り物をしますが、

無様な敗戦は、曹休の心をむしばみ、背中に悪性の腫瘍が発生、

その年の間に憤死しました。

 

こうして、孫権は曹休を排除する事に成功しますが、揚州の後任には、

名将満寵(まんちょう)が就任し、再び、呉は悩まされる事になります。

 

孫権、呉帝に即位、三国鼎立(ていりつ)が成る

孫権

 

しかし、魏軍に大敗をさせた事は、孫権に自信をつけさせます。

これにより、長く魏に任命された呉王に甘んじていた孫権は、

これを破棄して、西暦229年、皇帝に即位します。

 

魏を怒らせる事は確実ですが、これを迎撃できるだけの自信を

孫権は有しているという事でもありました。

 

その知らせは、蜀にも、もたらされ、孫権を逆賊とする派と

現実路線に立ち、呉の帝位を認めて魏に共同で立ち向かおうという

派閥が出来ますが、諸葛亮孔明は、現実路線に立ち、

孫権が皇帝に即位した事を祝う使者を派遣しました。

 

三国志ライターkawausoの独り言

kawauso 三国志

 

孔明は、第一次北伐の失敗で、成都に引っ込んでいましたが、

曹休の大敗で魏の戦力が削がれた事で、再びの北伐を計画します。

ここでは、苦労して呉との間の同盟を修復したのが、

プラスに作用していると言えるでしょう。

 

次回記事:125話:何で孔明や姜維の北伐は街亭や祁山にこだわったの?

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kawauso

台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

-全訳三国志演義
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