ひげは、①髭(シ)くちひげ ②鬚(シュ)あごひげ ③髯(ゼン)ほほひげの3種類に分けられます。
三国志の登場人物のヒゲがどの漢字をあてられているのかもよく確認してみると面白いですよ。
ちなみにひげは真鍮(黄銅線)と同じ硬さをもっているそうです。
5円玉と同じです。驚きですね。
人間にとって身体の中で特別な部分なのかもしれません。
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板垣退助のひげ
ひげで印象的、といえばやはり日本人であればお札にもなった板垣退助ではないでしょうか。
彼は意外にもひげを生やし始めたのは40代からだったそうです。彼の場合は「髭」の感じが当てはまります。
リンカーンも含め、大物は立派なひげを生やしているものですね。
三国志のひげ大将と云えばやはり関羽
三国志でひげと云えばやはりこの方、関羽雲長でしょう。
三国志演義ではそのひげの美しさから「美髯公」という称号を受けています。
漢の献帝から称号をもらったという説もあるくらいです。
あの孔明ですら関羽への手紙のなかで、関羽のことを「髯」(ひげ)と呼んでいるのです。
人一倍プライドの高い関羽のことですから、自分のひげへのこだわりも尋常ではなかったことだと思いますし、
ひげを褒められるのが一番うれしかったのかもしれません。
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蜀にはもうひとり張飛のひげ
関羽の義兄弟である張飛も特徴のあるひげをしていることで有名です。
三国志演義では「虎の鬚(ひげ)」と形容しています。
これに関しては創作だという声が多いですが、もはや張飛のひげは虎鬚と民間に定着してしまっていますね。
関羽と実に対称的ですのでイメージもしやすいです。
鬍(胡)でひげと呼ぶ場合がありますが、こちらは少し侮蔑の意味がありそうです。
唐代の詩人が初めて張飛のひげについて触れたと云われています。
その一説には、「或いは張飛の胡(ひげ)をあざけり、或いは鄧艾の吃(どもり)を笑う」とあります。
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魏には特徴的な曹彰のひげ
曹操の次男(正式にはもっとたくさんの兄がいますが)の曹彰はなんとひげが黄色だったというのです。
まったくイメージが沸きませんが、確かに曹操がこう云っています。
「黄鬚児竟に大いに奇なり」
これは曹彰が烏丸族の反乱を鎮めたときの曹操からの褒め言葉です。
特にイメージカラーが黄色である魏にとって(以前お伝えした通りに漢帝国は赤がイメージカラーでそれに替わるのが黄色です)、
縁起のよいことだったのかもしれませんね。
曹彰は、魏のイメージキャラクターと云っても過言ではないでしょう。
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呉には特徴的な孫権のひげ
呉の帝となる孫権のひげは紫だったそうです。
ちなみに三国志演義でも「紫髯碧眼」と記されています。
よっぽど有名だったのでしょう。
紫のひげ……こちらもイメージするのは難しいですね。
髯の字を用いていますので、関羽と同じひげをアピールポイントにしていたようです。
互いに髯からしてライバルだったのかもしれません。
関羽と孫権の孫が生まれていたら、最高の髯の武将が誕生していたのではないでしょうか。
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三国志ライター ろひもと理穂の独り言
ちなみに関羽の美髯、張飛の虎鬚に対して劉備はひげがなかったそうです。
当時の男子からすると異質だったかもしれません。
ひげがないのは宮中に仕える宦官くらいなものだったのでしょう。
入蜀した際に劉璋の部下に馬鹿にされたという記述が残されています。
すると想像が膨らみます。
果たしてあの袁術はどのようなひげを生やしていたのだろうかと。
名門袁家のスーパーエリートですから、さぞかし立派なひげを蓄えていたに違いありません。
色はやっぱりイメージカラーの黄色だったのでしょうか……。
どこの文献にも記載されていないのが残念です。
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