丁奉には事務処理能力がない?叩き上げの大将軍丁奉と蜀のアノ人の共通点

2022年5月5日


 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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文字を十文字しか知らない蜀の王平

王平は四龍将

 

そう、蜀のとある意味で有名な武将、王平(おうへい)です。王平は色々と有名なエピソードがありますが、その中でも驚きのエピソードがあります。そう、王平本人はなんと文字を「十文」しか書くことができなかったのです。

 

馬謖の山登りに反対する王平

 

しかしこの王平は漢中(かんちゅう)の守備を任され、魏軍10万の大軍を撃退するなど活躍、かの有名な馬謖(ばしょく)が「山に登ろう(超意訳)」と言った時にも諫めたとされ人物。そんな王平ですが、部下に口述で文章や手紙を書かせて、筋が通っていて問題はなかったと陳寿(ちんじゅ)にも記されています。

 

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馬謖

 

 

 

丁奉の事務処理能力については不明点が多い

魏晋世語(書類)

 

王平は文字が十文字しか書けなくても「問題なかった」とされているのに、丁奉は「事務能力に欠ける」と言われて、しかもアフターフォローエピソードがないのは謎な所です。もし面白いエピソードがこの後に続けば、丁奉ももっと注目されたかもしれませんね。

 

しかし元々は甘寧や潘璋に仕えていて、晩年は驕った、と言われているので、若い頃は呉の武将たちの例にもれず、ちょっとばかりやんちゃ坊主だったのかもしれません。そういった環境ではあまり事務能力が磨かれず、老年ということもあって張布がそういったのかもしれない……想像ばかりですが、丁奉将軍についての想像でした。

 

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宦官

 

 

 

三国志ライター センのひとりごと

三国志ライター セン

 

もう一つ言えるのは、陳寿自体が蜀の人物だったために「王平は問題なかった」という話ができたことです。しかし丁奉は呉の武将ですから、当時の武将たちが丁奉の事務能力についてどうだったのかは記録になければわからないでしょう。そういう意味で王平にはフォローができたのに、丁奉にはその後は特にエピソードが無かったのは寂しいポイントです。

 

もし今後、何らかの発見で丁奉にも面白いエピソードが出てきたら……そんなことを考えて、今日も深みにハマっていく筆者でした。

 

センさんが三国志沼にドボン b

 

ちゃぽん。

 

参考文献:呉書丁奉伝 三嗣主伝

 

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馬超特集

 

 

 

 

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セン

両親の持っていた横山光輝の「三国志」から三国志に興味を持ち、 そこから正史を読み漁ってその前後の年代も読むようになっていく。 中国歴史だけでなく日本史、世界史も好き。 神話も好きでインド神話とメソポタミア神話から古代シュメール人の生活にも興味が出てきた。 好きな歴史人物: 張遼、龐統、司馬徽、立花道雪、その他にもたくさん 何か一言: 歴史は食事、神話はおやつ、文字は飲み物

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